奥襟部長の柔道・柔術日記

終わりましたね。世界柔道。この時期、会社で世界大会と言えば陸上かバレーボールでしたが、柔道、柔道、柔道ったら柔道、と呟くのも終わりかと思うと残念でなりません。

しかし頑張りました。日本チーム。メダル数はいちいち数えてはいませんが、なんかいっぱい取りました。
以下、ざっと。

６０ｋｇ級
志々目選手惜しい。いつものまったり柔道から一転、積極的に攻めて銅メダル獲得。ただ、最後の巴投げが残念。あそこは立ち勝負で追い込んでほしかった。優勝はスメトフ。なんとカザフスタン勢で決勝。やっぱり来ちゃったねスメトフ。でも、今回の志々目選手は次に確実に繋がる。リオに向けて楽しみ。

４８ｋｇ級
浅見選手絶好調。でも銀メダル。いやー、嬉しいけどある意味厳しい結果。本人の表情もやはり晴れ晴れという感じではない。でも、ここ数年のことを考えると素晴らしい結果だと思うけど。因縁のムンフバットにも勝ったし。決勝は組み手の順序を間違えたかな。韓国勢もそうだけど、あの担ぎまくりタイプはやっかい。ある程度、偽装攻撃のリスクは取りながらうまくかけてる感じ。ま、リオに向けては対応できると思う。
近藤選手はあまり映らなかったけど、銅メダルマッチはいい柔道してた。終わってからも晴れやかだったし。何か吹っ切れたのかしら。また背景を確認しようっと。

６６ｋｇ級
厳しい結果。海老沼選手得意のケンケン大内刈りを股の中で回された。いつもより浅いケンケンで引き手の位置が想定より遠目だったかな。残念。高市選手も初戦敗退だったみたい。いやー、これはショック。でもきっとリオに向けては復活してくれるでしょう。

５２ｋｇ級
出ました美里スマイル。笑ってくれましたよ。優勝ですよ。嬉しいなぁ。あの準決勝のラスト１秒。痺れましたね。全体を通じての足技のキレは抜群。いやー、キレッキレッだった。素晴らしい。おめでとうございます。文句なし。リオに向けての代表争いは大きくリード。

７３ｋｇ級
大野選手強い。二本持ったら確実に投げれる雰囲気あり。内股と大外刈は強烈。穴井さんの解説ももはや観覧席のおっさんモード。中矢選手も素晴らしく日本人同士の決勝というのは感慨深かったけど、やっぱり大野選手の強さは際立った。あの足腰はすごいなぁ。内股かけてる時の大野選手と畳の位置関係、角度は驚愕に値。リオまで一気に突っ走るでしょう。

５７ｋｇ級
松本選手復活。ただ柔道の質は大きく変化。ある意味非常に固い柔道で頂点まで駆け上がった。本人も我慢って言ってたけど、本当にそうだったんだろうな。地力の高さを改めて見せつけた感じ。素晴らしい玄人好みの柔道だった。

８１ｋｇ級
永瀬選手。これまた素晴らしい柔道。組み手で全てが決まってたなぁ。技も多彩だし、相手も研究しづらい選手。まだ若いし、どんどん連覇をしてもらいたい。

６３ｋｇ級
田代選手が銅メダル。フランスの選手に豪快に投げられて抑え込まれたけどよく逃げた。あのパワー柔道はやっかい。でも勝てない相手ではない。きっと次はやってくれるでしょう。立技と寝技のバランスもいいし。

９０ｋｇ級
ベイカー選手は惜しかったなぁ。この階級であの柔道を貫くんだから大したもんだ。もうちょっと他の試合も見たかったけど、３位確保は良い結果でしょう。

７０ｋｇ級
新井選手。勝負して負けた。調子は悪くなかったと思う。でもちょいと強引だったかなぁ。それでも、彼女の柔道はまだまだのびしろがありそうで魅力的。きっとこれからさらにやってくれる。

１００ｋｇ級
きたぁ、羽賀りゅう。きましたよ。本当に。強い。素晴らしい内股。大野選手とはまたちょっと角度が違っていい内股なんだよなぁ。圧巻。上から目線で終始戦い抜いたいい柔道。ごちそうさまでした。

７８ｋｇ級
意外といったら失礼だけど、梅木選手が一気に優勝まで駆け上った。すごい。しぶとい柔道。古賀さんとの師弟関係も良い感じ。組み手も我慢して順序よく。さらに飛躍してもおかしくない。ポテンシャルの高さを感じたなぁ。

１００ｋｇ超級
七戸選手。奥襟部長はよくやったと思う。まずリネール選手の次の位置は確実にKeepしたし、リネール戦も研究の後が見られて、それ自体ははまったと思う。ただ、リネールのパワーと冒険しない確実な柔道で負けちゃった。でも、確実に差は縮まってきてると思うからリオに向けては好材料がいっぱいだったと思う。

７８ｋｇ超級
田知本選手が準優勝。中国の選手、あんなに強かったっけ。投げれそうな気もしたけど、指導の取り合いになったらあの身長差はきつい。でも全く勝てない相手じゃないと思うから今後に期待。


と、まあ色々書いたけど、全体的には日本チーム圧勝でしょう。でもここからまた研究されまくるだろうから、リオに向けてはさらなる進化が必要だ。しかし最近の柔道は組み手の順序が本当に重要。ガバっと取って腰の差しあいばっかりやる大味な柔道をやってる学生諸君には今一度見直してもらいたいと思ったりしちゃったりする奥襟部長でした。