テーマ:すみれ!スミレ!菫!(60)
カテゴリ:病害虫
ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋)
この蝶を初めて見た時、茶色っぽい羽の色から「蛾」なのだと思いました。 子供の頃、私は夏になると毎年蝶を育てていたので、自宅付近で普通に見られる種類ならば、名前くらいは今でも覚えています。 でも、このツマグロヒョウモンは、私の記憶には無い蝶だったのです。 ツマグロヒョウモンは亜熱帯に生息する蝶で、以前は、南西諸島から関西にかけて分布していたのだそうです。 しかし、地球温暖化によって、生息域が北上に広がったため、今では、ここ愛知でも普通に見られるようになりました。 この蝶の姿が私の記憶に無かったのは、子供の頃には見たことがない(見られない)蝶だったからです。 ▲ツマグロヒョウモンのメス。 黒い縁取りにヒョウ柄の模様、「褄(裾)が黒く、豹の紋様」。 アゲハチョウなどはヒラヒラと忙しそうに飛び回りますが、ツマグロヒョウモンはふ~わりふわりと柔らかく優雅な飛び方をします。 オスは、黒い縁取りがなくて、メスよりも見た目が地味です。 うちの庭では、圧倒的にメスの方が多く見られます。 ▲メスのツマグロヒョウモンの目当ては、主に庭のスミレです。 6月からは、毎日のように訪れています。 ツマグロヒョウモンの幼虫は、スミレの葉をエサにします。 葉裏に、1mmほどの白い卵を産み付けます。 ▲ツマグロヒョウモンの終齢幼虫。(6月上旬撮影) 体長は5cmくらいです。 アゲハチョウなど、一般的に蝶の幼虫はつるんとしたアオムシだと思うのですが、これは毛虫です。 いかにも毒々しい姿形ですが、毒は持っていないそうです。 でも、私はこの幼虫に出会うたびに、いまだに悲鳴をあげてしまいます。^^; ▲ゲンジスミレの上でお食事中。(昨年9月中旬撮影) ナンザンスミレやエイザンスミレのような複葉のスミレはあまりお好みではないようで、ソロリアのような丸い葉や、マンジュリカのような長い葉のスミレに多く見られます。 庭のスミレに被害が拡大するのは、ビオラやパンジーの花が終わる6月以降です。 --- ツマグロヒョウモン Argyreus hyperbius 分類:チョウ目タテハチョウ科ツマグロヒョウモン属 →スミレを探す →蝶を探す
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