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 月光院璋子の日記  beside you

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Ms gekkouinn

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Oct 16, 2007
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カテゴリ:眼差し
「仕草あるいは秋」エミール・ファブリ 油絵 1895.JPG

最近、トークブログをあちこちで見かけるようになりました。
そのせいか、テレビ関係者は、ネットに対して警戒感を持っているのかもしれないなあと思ったのが、こちらの事件。事件というほどのものではないけれど、お騒がせのようです。

それはそうと、
たまにお邪魔するトークブログに、作家の高樹のぶ子さんのブログがあるのですが、
ブログ初挑戦で数ヶ月。ブログを通して、ネットの世界で新たな≪言葉≫との出会いを期待しておられるご様子。その初々しい姿は、ファンの方たちにとってはたまらない魅力なのかもしれません。その彼女のトークブログを、自分のブログに転載したサイトを立ち上げられたファンもいらして、さらにリンク先を呼びかけていらっしゃる。

個人的な興味として、作家が、それも小説家が、ネットで作品を発表するのではなく、ブログを通して日々の出来事を書いていく場合、
さて、それが新しい作品にどう影響するのか、
あるいは創作意欲にどんな影響を与えるかと関心を持っているわたくし。

わたくしの個人的な体験談ゆえ、すべてのケースに当てはまるなんてことは無論ないけれど、
往々にしてもの書きというのは、ベストセラー作家でもない限り、他のアート系の仕事をお持ちの方同様に収入は不安定というのが、実情です。
そのせいか40代、50代くらいになると、
ある程度キャリアのある作家は、特に独身作家は、安定した収入につながる仕事の口がかかると、その仕事を引き受けることになります。
いろいろなご縁があるために、その気になれば、魚心あれば水心。
多くの場合、自治体の関連施設の仕事(文学館の館長とか、○○センターの所長だったり)か、大学の先生の口です。これは、自治体にとっても大学にとっても、これってお互いにプラスになるお話なんですよね。

ところが、多くの作家は、小説家は特に、その後新たな作品を書くことはなくなり、大学で美術の先生になってしまった画家は、申し訳程度に作品を時たま発表するか、アリバイとして年に一度の個展を開くか。
けれど、その作品たるやとても見られるような代物じゃなくなっていきます。
なのに、個展初日には多くの方たちが集まり、
個展は盛況であるかのような装いだけは見事に出来るのです。
かくして、作家の心中は、「これで、また今後も大学で勤めていけるなあ」という感じ。

それでご本人がいいというのなら、他人がとやかく言うべきことではないけれど、
そうした席で感想を求められることほど、困った事態はありません。
もう、作家じゃない方の作品に対して、何を語ればいいのか。
そうした感想からは逃げて、早々に退散するか、
お付き合いで居続けることになれば、ひたすら飲み会を楽しむしかなくなります。

こういうケースの多さに辟易することが多かったせいか、
キャリア的に、また年齢的に、
そうしたケースになりがちの作家を見るたびに、

ああ、ブルータス、お前もか

という言葉が想起させられるようになったわたくし。

高樹のぶ子さんが、そうしたケースに当てはまるのかどうか、
それは今後の彼女次第なのでしょうけれど、
ブログについても、結構似たようなところがあるんじゃないかしら----
と感じ始めているわたくし。

作家が机に向かって原稿を書くとき、
ワードを使おうと、(もうワープロで原稿を書かれる方はいらっしゃらないと思う)
肉筆でお書きになろうと、
それらは、ブログに書くの行為とはまるで違う。
書くという行為の空間における意識が、すでにぜんぜん違う。
画面の向こうに、不特定ながら読み手が存在するブログで、
小説家が書くという行為において、
才能を無駄遣いしていくことがないよう祈りつつ、

けれど、もう作家じゃなくなっていくのなら、
これほど愉しいこともないかも-----しれないなあと
想像するわたくし。

作家のトークブログに関しては、
一般の方のトークブログ同様、
何をかいわんや-----


画像の作品は、
エミール・ファブリという画家の「しぐさ、あるいは秋」という油絵です。






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Last updated  Oct 17, 2007 12:42:04 AM
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