月の下で咲いた花々たち

なんか様子がおかしいうーたん。帰社したのに事務所に顔出さないし、私がごみ捨てに行っている間に帰っちゃうし。
シャイな彼がより一層目を合わさなくなった。

警戒・・・されてるのか？？(´ω｀ι)シャガーイだからしょうがないか。
まるで距離を置こうとされている？って感じがするんだ。

でも、あまり気にするのよそう。私もそっけない態度のままだしね。

さっき忘れ物をして事務所に戻ったら、うーたんのトラックが駐車場の入り口近くにいた。
それを避けるように車を止めて、外に立っていた彼の姿に見ぬフリをし、まっすぐ事務所に入った。

会長が、私が事務所に来た理由を聞いて笑う。聞くとこれから皆で、ケーキを切って食べる準備をしていたところらしい。「帰る」と言う私に驚く会長。

だってねぇ、持ってきたの私だし、うーたんとも雰囲気が変だし、いちゃいけないって思った。だから早々に事務所を後にしたのに・・・

阿呆な私。取りに来た書類を忘れたと気がついて、途中で車を止め、走って事務所に戻った。
その時、外でうーたんとニアミス。

○「お疲れっ！！」うー「お疲れ～！」彼は自販機に飲み物を買いに行こうとしていたんだ。
速攻で書類を机から出して外に出ると、うーたんは自販機で飲み物を買っている最中。

○「じゃあねっ！！」うー「おー！」
すれ違い際のなんだかな、この会話じゃない会話。苦笑しながら車へ走る。

バックミラーから彼の姿を見ずに、車を発進させた。だって今日初めての会話、短くとも二回出来たんだもの。多くは望まないよ。

明日も顔を合わせられたらいいな。言葉は「ただいま」「お疲れさまです」だけでいいから。