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時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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December 15, 2008
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 ギリシャ神話の「パンドラの箱」と言えば、決して開けてはいけなかった箱であるが、こちらの「パンドラの箱」は、きっと開けてよかったと思うことであろう。北森鴻の「パンドラ’S ボックス」(光文社) である。短編の名手である彼の初期作品を集めた短編集だ。

○「パンドラ’S ボックス」(北森鴻:光文社)
   

 収録されているのは、以下の7編。

1.仮面の遺書
 謎の焼身自殺を遂げた新進画家、城島真一の死の真相とは。

2.踊る警官
 大阪府警に届いた、女子高生を殺害して古墳に埋めたという告白書の裏に隠されていた意外な真実。

3.無残絵の男
 密室状態だった彫り師の家で、一人の男が殺された。密室殺人事件の意外な真相。

4.ちあき電脳探てい社
 学校の裏庭にある「開かずの倉庫」に出たという幽霊の謎。

5.鬼子母神の選択肢
 京都嵐山の外れにある大悲閣近くの山中で発見されたミイラ死体の真実。

6.ランチタイムの小悪魔
 リサーチ&情報配信サービスの会社で夕方突然OLが倒れた。毒を盛られたのか?

7.幇間二人羽織
 吉原にいたはずの幇間が別の場所でも目撃された。真相はいかに?

 いずれも、北森作品らしく、読者をうーんと唸らせるような見事な結末で締めくくった、珠玉のような短編ミステリーである。ちなみに「無残絵の男」は、「狂乱廿四考」の、「鬼子母神の選択肢」も「裏京都ミステリー」の番外編であり、これらの作品をすでに読んでいる人には、一層面白く読めるものと思う。「ちあき電脳探てい社」は、他の作品と比べると、かなり異質な感じがすると思ったら、なんと小学3年生に掲載されていたものだそうだ。

 この作品が面白いのは、各短編の後に、北森氏によるエッセイが付属していること。彼が人気作家になるまでの色々な裏話がユーモアたっぷりに書かれており、これだけでも面白い。

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Last updated  December 15, 2008 07:19:18 AM
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