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カテゴリ:私の歴史
今も手元に在る想い出深きサングラスだ・・・・。
購入したのは1973年の夏、鮫洲の自動車試験場(今の免許センター)の帰り大森駅近く池上通り沿いの「あさひな」と言うめがね屋さんだったと記憶しているが?今はそこには店舗は無いようだ・・・。 もう41年も前のことだからうろ覚えでは有るが・・・、歩いている時にまぶしいと感じて、ふとサングラスを買おうと思い、たまたま目に入っためがね屋さんに入り、あれこれと見ていたが、レイバン風にも見えるこのサングラスが気に入って、値段も普通に思えたので、「これをください」と言った。 ところが私の思っていた値段の10倍の価格を言われたのでビックリ!良く見ればゼロが一つ多かったと言う、有りがちな勘違い。 その時財布に入っていた金額は3~4万円程度だったので、本当は失敗したという気持ちがあったがそういう様子を悟られないように、何気ない顔で2万5千円か3万5千円を支払って買って帰った。(記憶がややあいまいで正確に値段を覚えていないのだが、その後の1ヶ月が厳しい経済状態になったのは想像するまでも無い・・・・笑) 当時の自分の給料を考えればまず手が出るものでなかったのだが、たまたま財布にギリギリ買えるだけのお金が入っていたから「間違えました」と言わずに黙って購入したのだが、(今考えれば見ず知らずの初めて入った店でそんなに見栄を張らなくても良いものを・・・と思える。)良く見ると耳かけの部分にWEST GERMANY ZEISS UNBARMATIC38と言う刻印が読めた・・・・。 カールツアイスのレンズが独メッツラーのフレームで組まれた製品だったわけである。 当時もツアイスやメッツラーの文字を読んでドイツ製品で、ツアイスの光学製品が著名であることとは解っていたが、あまり気に留めることもなかった・・・・。 今日箪笥の奥からこれを見つけてマジマジと見たが、レンズはコーティングガラスで、紫外線に当たるとアンバーの色が濃くなって遮光能力が増す仕組になっている・・・・。 レンズに微細なCとZが組み合わされた刻印がある。今は知れたカールツアイスのロゴである。 一見視界の邪魔になるかと思えるように写っているが、写真に撮れる様に最もロゴが目立つように反射角度を設定して撮影した為、はっきりと見えるが、実際はよく見ないとロゴを発見できないし、勿論サングラスとして使用しているときには全く目に入るものではない。 デザインは古典的なものだが、鼻当ての透明な樹脂がやや黄ばんでいるほかは特に痛んでいるところも無く今も普通に使えるのが素晴らしい・・・。 私の失敗の想い出の品だが、良い物であることは、こうして今でも製造当時の機能を維持していることでも解るのだ・・・・。 カールツアイスの小さな刻印見えますか?今では使うこともほぼ無いのですが、私のほろ苦い青春の想い出の品で、宝物のような気がします。何しろ当時使っていたもので今も手元に有るのはこのサングラスと、もう自分のタバコに火を点けるという目的で使うことは有り得ないダンヒルの銀無垢のライターぐらいな物ですからね・・・・。 追伸:ツアイスのアンバーマティックと言う調光機能レンズが今も当時に機能を有している証拠画像をアップします。 下は片方のレンズだけに日光が当たるようにして約1分ほど置いてから撮影したものです。 Webで調べてみると1960年代に商業化された技術らしく、フォトクロミックレンズというものだそうで、経年変化による性能の低下も大きいそうだ・・・。おそらく永く使わず箪笥の奥にしまわれていたことで今も性能を維持し、変色もしていないのかも知れない。 それにしても私がこれを買った時、そういう機能が有ることさえ知らずに購入したものだったのが、今思うと何だか笑えて来る・・・。 いずれにせよ、41年もこうして調光機能を維持しているのを見ると、純粋にたいしたものだと思う。 まあ、それだけ私は、寿命の長い機能を持つものを知らないと言うことかもしれない・・・・。 何しろハードディスクなどが度々壊れることを何度と無く経験しているし、PCのプロセッサーのように5年もすれば時代遅れになっているものに囲まれて普段過ごしていることで、製品の寿命に対する感覚が少し狂ってしまっているのだろうか・・・。 カールツアイスのレンズが特別優れているわけではないのかもしれないが、41年間こうして機能を維持していることを確認すると、やっぱり、一人の技術者として、素晴らしいなあ~・・・と思うのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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