中央線ラーメン記

以前、高田馬場に友人と来たとき
早稲田通りと明治通りの交差点にできたスガキヤラーメンを発見、
東京進出店第一号だ。
「寿がきや」といえば名古屋のソウルフードとして有名だろう。
昔は１４０円だったのに今は値上がりしてしまった、という声を聞くが、
それでもスガキヤは２９０円をキープ。一時期の吉野家のよう。



スガキヤラーメン　２９０円

フランチャイズチェーンとして基準をおいて考えるなら味は全然ＯＫだ。
「スガキヤ、所詮ラーメン界のマクド○ルドレベル」
などと（うちの友人に）言われ、ネットの評価もひどいありさまだが、
「２９０円という値段」「待たせず早い」「万人が食べられるレベルの味キープ」
と考えればさほどそこまで酷評する必要もなかろう。
ちなみにスープの味はインスタントラーメン「うまかっちゃん」に似ている。
家人曰く「粉末スープの味」、あっさりとんこつ味だ。
トッピングも麺も言うに及ばないごくごく普通の味だが、
「ラーメン激戦区高田馬場」とは言うものの、ここの最大の客層は早稲田大生だ。
自分の大学時代を思い出してほしい。
今のように、味がタレがスープが麺が、とへったくれを抜かしていただろうか。
いかに安く毎日を過ごすかを考える奴が半数を占めるであろうこの地域の客層に
しっかり当てはまっているお店だとは思う。
しかし、すごく近いところに日高屋もあり安さだけでやっていけるはずもない。
店を出るとき、４人も店員がいたにも関わらず誰ひとり気づかず、
「ありがとうございました」の一言もない、店員が一切お客の目を見て話さない、
もう少しレベルの高い店員をいれるか、教育を強化したほうがいいんじゃないか。

正月元旦早々、トラブルを起こしたという書き込みを読んで興味が湧いたので
この店を選んで入ってみたが、チェーン店にも関わらず、
店員の接客レベルは高校生バイトレベルだ。
（元旦に来たお客に「具が入ったラーメンは食べられないので具だけ別皿にして」
といわれたにも関わらず普通のラーメンを提出、指摘されて厨房に戻って
別に作り直しもせず（麺がのびるし、具のカケラが残るだろうに）先ほどの
ラーメンからそのまま具を別皿にうつしてまた提出、当然厨房がまるみえなので
お客に激怒されるが謝罪の言葉なしでまた厨房に戻る）

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このお店の席の作りを見て吉野家を思い出したが、
学生時代、吉野家で２年ほど働いていた時期がある。
まだ吉野家が並４００円、牛鮭定食もなく（私がいた期間に新発売した）、
特盛り６５０円が健在だったころ。制服は青エプロンから薄茶色エプロンの時代。
というとえらい昔みたいだが私が１９の頃なので８年ほど前か、
吉野家はカウンター接客が一通りできるようになってから
牛丼を作るポジションにつく。この牛丼作りだが、
上手い人間が作ると、非常に美味くなるのだ。
チェーンは同じ味だと勘違いしている人もいるようだが、
（チェーンの基本は「いつ行ってもいつ食べても同じ味であること」だが）
当然人間の作るものだから作る人によって味はやはり変わる。
私はよく沸騰させてしまい、味が苦くなってしまっていた。
私のお店には天才的に牛丼をマニュアル以上に上手く作る少年（当時１７歳）
がバイトをしており、彼がバイトをしている時間帯にのみ食べに来るお客も
少なくなかった。店長に彼の勤務時間帯をわざわざ聞くお客もいたくらいだ。
チェーンだから、マニュアル通りだから、とチェーンを侮って、
たった１回行っただけで「あそこの味は～」と語るのは、
結構恥ずかしい行為なのかな、と、こういう傲慢なブログを書きながら
時々彼の作るおいしい牛丼を思い出しながら考えたりもする。
基本の「○○チェーンの味」は確かに決まっているだろうが、
決して店舗ごと、さらには店舗の中の作る人間ごとの味まで同じわけでもない、
食べ歩いてみて「ここの店舗は美味いな」を発見するのも面白いだろう。