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カテゴリ:コミック
王妃マリーアントワネットの漫画が新しく連載された ので、さっそく雑誌を購入して読んでみました。この 作者らしい美しく丁寧な絵と隅々まで時代考証に気を 配られた作品で安心して読むことができました。ジャン ヌ・ダルクや王妃マルゴなどもそうですが歴史上の人物 が題材の場合イメージが出来上がっているので、よっぽ ど自分の興味がない限り詳しい本や小説を読んでみよう とは思わないです。でも漫画だとその人物の好き嫌いに 関係なく絵の美しさに助けられて気軽に読め、歴史背景 も学べるのでありがたいです。 今の時代はたくさんの本が出版されているので、かなり 話題になった本でもみんなが読んで知っている、センセー ションを巻き起こしてイメージを変えたということには なかなかなりません。でも漫画や映画だと多くの人が同じ 時期に見て共通話題にしやすいです。逆に言えば活字だけ ではなかなか多くの人が読むということにはならないよう です。 漫画の中で王妃への誹謗中傷、スキャンダルがおもしろおか しく語られているという場面がありましたが、写真はなくて も今の時代の週刊誌と似たようなマスコミはもう存在してい たのだと思いました。ベルサイユ宮殿や華やかな舞踏会などは 一般庶民に遠い世界だけど、それでも宮廷内の生活がベールに 包まれていたのではなくスキャンダルという形で国民が知って いたことで憎しみも生まれ、革命が加速したように思いました。 ジャンヌ・ダルクの時代フランスの王権は弱く、特に王太子は 不安定な立場でしたが1度戴冠式をして王になってしまえば神 の加護を受けた特別な存在となる、でもマリーアントワネット の時代は華やかな宮殿に住んでいてもマスコミによって生活が 暴かれ、王が神に選ばれた特別な人間だという意識が薄くなっ た国民の目に晒されてしまう、そこに大きな悲劇があったよう な気がします。そして作られたイメージではない真実の姿を描 こうとしているこの作品の続きがとても楽しみです。ただ今ま まで連載していた作品の再開はいつになるのかそれも気になり ますが・・・たくさんのファンがいる作品でも連載が長くなる ほど紙の雑誌で毎号読むのではなく単行本や別の方法で読む人 が増えてくる、でも同じ作者の新連載なら新鮮な話題や興味で しばらく雑誌を購入してくれる、出版社側の事情があるのかも しれません。新連載はうれしいけど別の作品のことを考えると 複雑な気持ちです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016年08月19日 21時14分15秒
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