のらりくらりと行きたい

保険会社が前回の検診からきっちり１年以上経たないと保険をおろしてくれないので、やっと今日１ヶ月ちょい遅れでここ造の４歳児検診に行ってきた。もも造なんかは５月生まれなのにすっかりおととし行くのを忘れていたので、それ以降８月後半にしか行けなくなってしまっている。

その前に。
今日は午前中はここ造のクラスになんちゃら科学教育の会のおねえさんがやってきて地球についてのお勉強があった。丁度休みだし近くをブラついていたので覗いてみる。
どんな大したことをこのチビ達が学ぶんだろうと思ったら、そこは向こうもプロであり単に砂に埋まった宝石の原石をチビらに見つけさせるというものだった。
各自お皿に原石入りの砂をどかっと入れてもらい、指であちこち突いたりほじくったりして綺麗な原石を見つけてはキャーキャー言いながら横のコップに入れていく。爪の大きさ程のショボい小さいカケラなんだが一応全部ホンモノらしい。
ここ造が親指大のきったない石を見つけて権造にくれたので、どうせならもっと綺麗な石をくれと交渉してたらおねえさんがやって来て
『あ、これはルビーの原石ね。』
うっ！！マジでっ！ココゾウサンキュー！！とどうせ端っこの方のゴミ扱いの石なんだろうが、ルビーと言う言葉に反応してしまい思わずポケットに入れたら、権造のリアクションを見たここ造に返してくれと手を出された。
チッ。。。。
ワレ、こんなきったないもんお前にやるわ～。え？コレ高いん？そんなら返せや～～。
どこからか作造の声が聞こえてくるようである。
強欲DNAはきっちり受け継がれているようだ。

その後、皿に残った砂を各自ふるいに掛けて拾い残した原石を取り出しましょう、となんともこのチビ達には難易度の高そうな事をさらっと言っちゃうおねえさん。
案の定、各自にふるいなんか持たせちゃうから、『左右にゆっくり動かしましょうね～。』なんて言ってるハシから、上に思いっきり振りぬいちゃって頭から砂をかぶるチビやら机の上だけじゃなく床に全部ぶっちゃけちゃうチビやら。
おねえさんとしてはすっかり予想外の展開だったようで、じ、じゃあ一人ずつ前に来てやりましょうね～なんてそれでも頑張ろうとするのだが、時すでに遅しで落っこちた他のチビの原石をかっぱらおうとするチビ、それを阻止しようとしてどつくチビ、砂が目に入って泣き叫ぶチビ、騒ぎに紛れて最初にコップによけておいた大物原石を片っ端からパクるチビなんかが入り乱れて地球上の石について学ぶどころでは無くなってしまった。

おねえさんと先生２人と権造とでチビを引き離すのにテンヤワンヤしてしまい、ここ造には『気をつけろ！絶対に他のチビにパクられるな！』と声を掛けておいたので、しっかりとマイコップを握り締めてここ造は騒ぎから離れたところでポッカーンとしている。
ようやく騒ぎだけは収まり教室はすでに砂だらけの見るも無残な状態になってたものの、もー誰のものだかよく分かんない石ころを拾い、各自に渡されたビニール袋にジャンジャン詰めてホイホイ渡す。
ここ造のを最後に入れてあげようとコップを持ってこさせたら、、、。
みんなコップの底の方にある位だったのにここ造コップは半分ほど原石で埋まっている。
騒ぎに紛れて全員からパクったんだろうか、、と思っていたら、まみぃ～お～ば～ぜあ～～～と指差す先にはおねえさんの原石袋。口を開けっ放しで放置してたからよっしゃとつかみ取りしたようだ。
こんなにアソコから取っちゃったみたいなんだけど～とおねえさんに言うと、もう疲れきっちゃってどうでもよくなっちゃったおねえさんが持ってけドロボーと言うのでありがたく頂いておいた。

本当は磁石にくっつく『magnetite・磁鉄鉱』の実験がある予定だったのだが、もちろん中止となり袋に１個ずつこのマグネタイトを入れてもらって、おねえさんはもうちょっと自分の言う事をちゃんと聞いてくれそうな年中組へと逃げていった。
ルビーの原石はここ造に没収されたので、この珍しいマグネタイトだけでもかっぱらおうと、汚いから触ると手が汚れるしマミーにくれとお願いし、ルビーの代わりにマグネタイトをポケットに入れ学校を一旦後にした。


そして３時前。
病院に間に合うようにここ造を迎えに行く。
ストーンのクラスはおもしろかったねぇ～と声を掛けるんだが、すでにうつむき引っ張っても動かない。
数日前からもも造は『おちゅうしゃされる』とここ造に一生懸命呪いを掛けていた。
一緒に検診について行きたくってしょうがないもも造なんだが、アートのクラスが放課後あるので行けないための腹いせらしい。今朝も起きがけにここ造に『ユーハブおちゅうしゃトゥディ、おちゅうしゃ、オッケー？？』と耳元でささやき目覚めの一言めが『のぅ～～～！！のうおちゅうしゃ、あいどんわなご～～！！！』の叫びだったんだが、放課後いよいよその時が迫りすっかりブルーになっているようだ。

すでに泣いてるここ造を引きずりながら車に乗せて病院に向かう。
緊張のあまりトイレに行きたかったのかあっさりと検尿に成功し（去年は１時間半待たされた）、聴力検査と視力検査と筋肉量の検査へ。
わざとブルブル震えてみてるここ造は、検査のお姉さんにも『の～おちゅうしゃ、ぷり～～～ず！！』と懇願し検査どころではない。聴力と筋肉量の検査は出来たものの視力検査は全く集中出きず来年に持ち越しとなった。

その後診察室で待機していると相変わらずテンション高いギンズバーグが入ってきた。
『ヘィっ！！ココゾウっ！！今日は忙しいんだ。さっさとこっち来いっ！！』
両手を広げて待つものの、ここ造は権造の後ろに隠れてのぅのぅと首を振るだけで声すら出ない感じである。
『ん？どうしたんだ、今日は。』
『ここ数日もも造に呪いかけられててねぇ、、、。』
『むーー。。もも造ならやりそうだ。。。』
が、チビをこねくりまわして数十年のギンズバーグ。ペリっと権造の背中からここ造を剥がし、台の上に立たせてさっさとあちこちチェック開始。
『で、呪いの件なんだけど。』
『オー、今日は打つぞ。６歳検診までに打たないといけないのが一杯溜まってるからドレにする？』
え～とアレとコレとソレと、、、と聞いてみるとかなりの数。うち何種類かは混合ワクチンなのでこの際半分打っとこうということになり、２本に決定。
『ココゾウ、注射するのはオレじゃないからな。オレはいいやつだからな。』と念を押してギンズバーグ退場。

そしていよいよ地獄の使徒のおちゅうしゃオバサン登場。
ひぃぃぃ～～～と叫んで診察台の下に潜るここ造。こんな時はあやしたりなだめたりしても時間がかかると余計に怖がるのを地獄の使徒はよく知っている。さっさと引きずり出して診察台の上に座らせておちゅうしゃ取り出す。
泣くぞ泣くぞすごく泣くぞと権造は覚悟を決めていたのだが、いざ腕をまくられると注射針の先をガン見するここ造。
コレは権造と全く同じ行為で、権造もインフルなんかの予防接種の時はほっぺと肩をくっつけて針先数センチでガン見しないとイヤであり、いつも看護婦さんにウザいからもうちょっと離れてくれと怒られる。
権造のDNAはこんな所に、、、と愕然としているうちに声も立てずに針先を睨みつけただけで１本目終了。
思わず地獄の使徒に失笑されながら２本目。こちらは別の腕で首を１８０度ブンっと振って別ほっぺと別肩合体で睨み攻撃。同じく無言で２本目終了。
ふーー終わった。。と安心してたら地獄の使徒が何やら取り出してきた。
あ、、、、。もも造が号泣した指先からの採血である。キャップを外すと画鋲ほどの針が出ておりブツっと指に刺して血をだしてスライドに血を採るアレである。
地獄の使徒がキャップを外し、使徒につかまれた指の先に頭をくっつけて至近距離で睨むここ造。地獄の使徒は我慢出きずにブっと吹き出してから遠慮なくブツっ。
ウッ。。。。鈍く低いうめき声をあげたものの、これも無事にあっさり終了。

今誉めておくと来年ラクになりそうだ、と誉め言葉前倒しで頑張った偉かった最高だったと誉めまくりすっかりご機嫌になったここ造。
その後検査の結果報告にやってきたギンズバーグが入ってくるなり『はろ～ぎんば～ぐ。』と擦り寄っていってギンズバーグの腰に手を回しちゃったりなんかしている。
コイツは将来楽しみだなー！と言うギンズバーグと一緒にここ造の将来に思いを馳せ、言葉が遅いと言われてるんだけど、と相談してみると、少しずつでも親が進歩を感じられるんだったら特には必要ない。主に行動に言葉の遅れによるイライラが表れたときに薦めているからココゾウみたいな世渡り上手は大丈夫だときっぱり言われた。引き続き権造が気をつけてみてあげないといけないが、ずっと気にしていたのでなんだか凄く安心した。

ってことで２人で晴れ晴れと病院を後にしてもも造を迎えに行く。
車に乗っていきなり獲得した原石を見せびらかすここ造。
帰宅後メシにしながら原石を並べてネットで名前を確認してるうちに、なんだかもうちょっと大きめ原石が欲しくなった３人。結局メシ後に店４軒ハシゴする羽目になったのだが以前見かけたチビ用原石セットが見つからず帰宅後ネットで探す羽目に。。。
あんな石ころでもデカイのだと数十万するものもありビックリしたんだが、アマゾンでチープなカケラセットを発見して無事購入。
来週辺りに届きそうである。

ところで、ついにここ造がロン毛希望宣言した。。。。
パッツンおかっぱがトレードマークですごくすごく権造は好きだったのに。
もう切らせてくれないそうである、、、。ものすごく悲しい。



検診の様子：
ここ造コチコチ

耳覗かれてギンズバーグの髪を思わず引っ張る

イジイジせずに靴下でも持っとけ

足指フーフー攻撃に少しニヤリ

おちゅうしゃ。。。

こっちも！

採血終了