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テーマ:お勧めの本(7394)
カテゴリ:今日読み終えた本
題名:「マリファナの科学」 著者:レスリー・L.アイヴァーセン 訳者:伊藤肇 発行:築地書館 頁数:315 読みやすさ:1/5 おすすめ度:4/5 マリファナ(大麻)といえば、世間ではアングラなイメージで、とっても危険で 「悪い」存在としての認識が大勢を占めています。 思い浮かぶ映像としては<赤い色の電球が灯った薄暗い部屋で、顔色の 悪い若者が車座になって、一つの大麻タバコを回し飲みしてる>といった感 じですか? しかし、この大麻については、抗ガン剤などの重篤な副作用(悪心や嘔吐 など)を抑えるなど一部の患者には大変有効な成分を含んでいて、その合法 化を求める声も小さくないようです。国によっては「恩情的措置」ということで、 医師が”こっそり”処方するということもあるようです。 大麻の人体への影響は、長年の使用による影響など、まだまだ解明されて いない部分も多いようですが、イメージとは違い、かなり安全性が高いことが わかります。 本書はそういった大麻の薬効や過去の研究成果、社会的な位置づけの変 遷などを、極めて冷静に科学的に、しかも公平に(推進派でもなく否定派でも なく)淡々と説明してあります。 精神に影響を与えるいわゆる”ドラッグ”は、日本では現在アルコールとニ コチンが合法的にかつ日常的に出回って(?)ますが、例えば大麻がリラックス の方向にはたらくのに較べアルコールは時に攻撃性の誘導にはたらくことが あったり、中毒性についてはニコチンの方がより強い作用を示す、などイメー ジとはややずれる事実もあるようです。 だからといって無秩序に解放されて良いものではなさそうですが、今の法制 度は全般的に大麻に対して厳しすぎるきらいはあるようです。覚醒剤や他の 麻薬類とはやはり同列にすべきものでは無いような気がします。特に医療へ の利用は真剣に考えていく必要があるように感じました。 ところでこの本、とにかく読みにくいものでした。薬学や化学の専門用語が やたら多く、さらに翻訳された言葉特有の言い回しも手伝って、読み物として はとってもしんどく感じました。本の大きさも普通サイズで電車などでは大き すぎるし、横書きっていうのもややきついです。 まあ内容が内容ですから仕方ないんですけどね。 ということで前回の日記からだいぶ間が空いてしまいました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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