テーマ:今日聴いた音楽(74136)
カテゴリ:音楽
身長が1mにも満たないピアニスト。 寿命が20歳と言われ、それでも音楽とともに生き続けたピアニスト。 演奏席まで、ほかの人に連れていかれなければならなかったピアニスト。 ただ、彼の奏でる音は、人間の作りだし得る最高級の旋律。 今回は、フランスの伝説のピアニスト、ミッシェル・ペトルチアーニについてです。 ![]() 僕が彼を知ったのは、奇しくも彼が亡くなった1999年。 僕は作曲活動をしながら転々としていて、アラスカにいた頃だった。 僕のピアノを聞いていた、とある女性が言った。 「聞いて欲しい音楽があるの。」 彼女は1枚のCDを僕に渡し、僕はそれをプレイヤーに入れた。 聞いて、驚愕した。 大げさではなく、この世の人間が作り出したものとは思えなかった。 心の深い底にいつまでも旋律が残るような、深く、でも 聞いたことないほどポジティブな曲だった。 それが、ミッシェル・ペトルチアーニの "Looking Up" 1つ1つの音の優しさ、美しさ。 どれだけこの人は音楽とともにあるのだろうと、不思議に思った。 その後で、その女性は教えてくれた。 「彼、背が普通の人の半分くらいしかないの。」 骨形成不全症。遺伝的なものらしい。 彼の人生が、メロディーに溢れている。 彼の心の歴史が、全てを乗り越えてきた歴史が刻まれている。 全てを経てきた、その上での、Looking Up. 彼は1962年に生まれ、1999年に亡くなくなりました。 彼ほど前向きな人生を送る力は、僕にはないかもしれません。 でも、彼に近づきたいと心から思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[音楽] カテゴリの最新記事
|
|