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元SF小説家・春橋哲史のブログ(フクイチ核災害は継続中)

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春橋哲史@ 新たなトリチウム分離等の技術について きなこさんへ  コメントを有難うございま…

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2023.06.06
XML

※2023/7/26追記  
 本件パブコメの募集期間:2023年5月25日~6月23日(原子力規制委員会)
 提出総数:41件(直接関係ある意見は19件)
(リンク)​​結果公表・資料/2023年7月26日


高速実験炉原子炉施設「常陽」の設置変更を許可する審査書案に関するパブコメ

 原子力規制委員会では以下のパブリックコメント(意見公募手続き)を実施しました(法的な実施が義務付けられているものではなく、任意のものです)。
「高速実験炉原子炉施設」とは、茨城県大洗地区に有るナトリウム冷却炉「常陽」のことです。

(リンク)
●1 ​「国立研究開発法人日本原子力研究開発機構大洗研究所(南地区)原子炉設置変更許可申請書(高速実験炉原子炉施設の変更)に関する審査書案」に対する科学的・技術的意見の募集について​(2023年5月25日~6月23日24時)

●2 ​高速実験炉原子炉施設(常陽)に関する審査の概要
(2023年5月24日・原子力規制庁)

●​3 高速実験炉「常陽」

●4 ​大洗研究所

 原子力研究開発機構は、「常陽」を再稼働させるべく、2017年に原子力規制員会へ規制基準適合性を申請し、審査を受けてきました。
 その審査が大きな区切りを迎え、5月24日に開催された第12回原子力規制員会で「(常陽の)設置変更を許可する」とする審査書案が了承されました。
 今回のパブリックコメントは、その審査書案に対して任意で実施されているものです。


審査書案の結論に反対の立場から意見を提出
​ 
 私は、核技術を動力源・エネルギー源として用いることには反対です。実験炉・試験炉であっても同様です(因みに、「常陽」は最大熱出力10万kWで稼働の準備が進められています)。
 増してや、「常陽」は高速炉開発の一部を担うことが確実な炉です。原子力複合体(原子力ムラ)から見れば、高速炉の技術開発に向けて実績や点数を稼ぐ絶好の機会でしょう。そのような炉の再稼働に繋がる書類が目の前を通過していくのを、指を咥えて見ている訳にはいきません。
 又、「常陽」は試験炉の為、商用発電用原子炉のような「運転期間の法的制限」はありません。初臨界が1977年4月です。
 更に、2007年5月以降停止しています。
 そのようなプラントを動かそうとしているのです。劣化・老朽化による破損リスクも高まっているのではないかと危惧します。

 以上の考え方を出発点として、私は、審査書案の結論に反対の立場から意見を提出しました(「常陽」の概要や、審査の概要を確認するのにリンク2~4のサイトを閲覧しました)。
 当記事をお読みの皆様にも、是非、提出を呼びかけます。

 尚、提出する際には上記リンク1をクリックし、「意見募集要領(提出先を含む)」のPDFをダウンロードした上で、画面下の「意見募集要領(提出先を含む)を確認しました」にチェックを入れて、右下の「意見入力へ」をクリックして下さい。予め、ワード等で意見の文章を書いていた方が良いかも知れません。

「パブリックコメントって何?」という方は、下記リンクをご覧下さい。

(リンク/吉良よし子参議院議員事務所での、2022年1月14日の総務省レクに基づく)
パブリックコメント(意見公募手続き)とは?~総務省からのレク~
 

​====私が提出した意見====​ 

 本審査書案の「適合」という結論に反対の立場から意見を提出致します。

 何事も「絶対安全」は有り得ません。

 事故が起こるリスクを「限りなくゼロ」に近付けることは出来ても、「ゼロ」にはできません。この点は、事業者も原子力規制委員会も認めるところであると思います。

 放射性物質の大量漏洩による環境破壊や、働く人・周辺住民への無用な被曝が生じた場合、誰がどのように原状回復し、責任を取るのですか?
 フクイチ核災害の教訓を踏まえれば、事故が起きた場合のリスクが大きすぎる技術やプラントの利用を許可・認可すべきではありません。

 何点か、個別に述べます。

●ナトリウムは爆発的に反応する性質があります。ナトリウムが漏洩して火災や爆発が起こり、人員の死傷や設備の破損が生じたらどうするのですか? その破損が施設の安全性を大きく低下させる原因となり、連鎖的な破壊が生じるかも知れません。
 ナトリウムの漏洩を絶対に防止したり、漏洩したナトリウムの量や漏洩範囲を完全にコントロールできる筈がありません。

●「常陽」は初臨界が1977年4月であり、2007年5月から停止しています。 原研機構の今後の計画通りに進展したとしても、再起動は2025年3月前後とのことです。稼働開始から約48年、且つ、約18年停止していたプラントがスペック通りに起動し、稼動するのですか?
 そのようなことは誰にも保証できないでしょう。
 経年劣化や放射線による脆化は防ぎようがありません。
 例えるなら「初運転から48年、駐車場に17年間置いていた車を動かそうとするようなもの」です。誰がそのような車に乗りますか? 危ないことを許可しないで下さい。

●仮に「常陽」がスペック通りに稼働し、稼働率が上がったとしても、使い続けるほど、放射性廃棄物が増えます。将来的に処理・処分が必要な放射性廃棄物は、内容を問わず、1グラムでも増やすべきではありません。それこそが、「人と環境を守る」ことに繋がるのではありませんか。

●高速増殖原型炉「もんじゅ」の例に明らかなように、ナトリウム冷却炉の廃止措置には、商用炉とは異なる手間・時間がかかります。ナトリウムを扱うというだけでリスク要因です。
「人と環境を守る」為にも、「常陽」は一刻も早く廃止措置に移行させ、ナトリウムの抜き取り・安定化を進めるべきです。

 以上を踏まえ、原子力規制委員会には今回の審査書案を認可しないよう望みます。
 所謂「再稼働」に繋がるプロセスを前に進めるべきではありません。寧ろ「人と環境を守る確かな規制」を実現する為にも、「常陽」の廃止措置への移行を促すべきです。

 尚、本意見は私個人のものであり、他の如何なる個人・組織とも関係の無い事をお断りしておきます。
 宜しくご査収下さい。

====提出した意見、ここまで====

​​提出時の受付番号の下4桁(全18桁):6月6日・・・・・・0006

​​

春橋哲史(ツイッターアカウント:haruhasiSF)





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Last updated  2023.08.01 13:55:29
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