ヒジャイ　　　　　　　　日々の詩

県はコロナ感染が拡大する政策をやったから緊急事態宣言する破目になった
　
沖縄県は政府に緊急事態宣言を要請した。政府は沖縄県を５月２３日から６月２０日まで宣言期間に決めた。政府による県への緊急事態宣言は昨年４月以来、２回目であるが、県は政府の宣言とは別に独自の宣言を３回やった。政府、県独自を含めると今回で５回目となる。他県よりも多い緊急事態宣言をした沖縄であるのにコロナ感染は拡大した。そして、５回目の緊急事態宣言をした。その原因は県のコロナ対策に大きな欠陥があったからてある。このことを「内なる民主主義２４」の「経済悪化　コロナ感染拡大　デニー知事の最悪政治」で指摘した。

　デニー知事は７月３１日に沖縄県緊急事態宣言をした。これは県独自の緊急事態宣言であり、政府の方針とは違う県独自の方針であった。政府の方針と決定的に違ったのがＰＣＲ検査を濃厚接触者全員実施を止めたことだった。ＯＣＲ検査は症状のある人に限定して検査することを決めたのだ。無症状者は検査しないことにしたのだ。理由は重症化リスクがある人と医療・介護従事者を優先するためだった。
　濃厚接触者全員をＰＯＣＲ検査をするという国の方針に従わないで濃厚接触者であっても無症状であるならＰＣＲ検査をしないと検査方法の見直しを提言したのは県専門家会議である。専門家会議の提言を受け入れたのがデニー知事である。
　県の方針転換発表の時にデニー知事と同席した専門家会議委員の沖縄県立中部病院・高山義浩医師は、
「症状が出た段階で検査すれば全く遅くない。症状がある人に対する検査態勢はしっかり守るので協力をお願いしたい」と述べた。
　新型コロナは若者の多くは軽症か無症状が多い。しかし、感染力は症状者と同じであることが新型コロナの特徴である。だから感染拡大が他の感染症より強い。厚労省のクラスター対策班は濃厚接触者を全員ＰＣＲ検査するように全国の都道府県に指導していたが沖縄専門家会議は政府の指導に逆らったのである。
　「内なる民主主義２４」・経済悪化　コロナ感染拡大　デニー知事の最悪政治」で県の方針転換を批判した。

感染病専門の医師とは思えない発言である。感染病の一番の問題は人から人へ感染することだ。感染を防ぐことが感染病専門医師の一番の課題である。ところが高山医師は症状が出た段階で検査しても治療できるから、無症状の時に検査しなくてもいいと述べたのである。高山医師は感染拡大を防ぐ感染病専門医師ではなく治療専門の内科医師のようである。
　無症状の感染者は感染者である自覚がないために多くの人と濃厚接触して感染を拡大する。それが新型コロナの特徴である。新型コロナの感染力が高いのは無症状の感染者から感染させるからである。

　世界保健機関（ＷＨＯ)の発表では感染しても３０～５０％の人は症状が出ない。新型コロナウイルス感染者のうち４割ほどが無症状の感染者からうつされているという。濃厚接触者であっても症状がなければＰＣＲ検査しないという沖縄の感染病専門会議の提案は間違っている。
世界から日本はＰＣＲ検査が少ないと批判されていた時でも政府のクラスター対策班は感染者の濃厚接触者を徹底してＰＣＲ検査をした。徹底した濃厚接触者のＰＣＲ検査が感染拡大を防いだのだ。ところが濃厚接触者であっても無症状であればＰＣＲ検査をしないという県専門家会議の提案を受け入れた県の政策は感染者を拡大させる政策である。
　　　　　　　　　　　「内なる民主主義２４」
　県が方針転換した日から沖縄タイムス、琉球新報のコロナ感染に関する報道では年齢別感染者を発表しなくなった。１０歳未満から９０代までの感染者全員の数を発表するだけで、２０代、３０代・・・というように年代別の発表をしなくなったのである。無症状者をＰＣＲ検査しなくなれば確実に２、３０代の感染者の数は少なくなるはずである。東京都の感染者と年代別に比べて沖縄は全体的な感染者数は減ったかも知れないが若者の潜在感染者は確実に増えていることを指摘し、それが原因で沖縄の感染者は爆発的に増えるだろうと書いていこうと計画していたが、タイムス、新報が感染者の年代別を発表しなくなったので私の計画は実行できなくなった。
　濃厚接触者でも無症状者をＰＣＲ検査しないのでコロナ感染は拡大するだけでなく感染経路不明も増える。沖縄の感染経路不明率が高いのは無症状者をＰＣＲ検査しなかったことが原因である。沖縄の感染専門家によるコロナ対策は失敗であった。今度の緊急事態宣言は国の方針に従っている。確実にコロナ感染を抑え込むことができるだろう。