カテゴリ:ラグビー本・資料他
毎年4月23日は、『サンジョルディの日』という、本をプレゼントする日という事で、オススメのラグビー本を何回かに分けて紹介します。。
ここ数年、他の方のブログ等を参考に、評価の高い作品を古本屋さんのHPやオークションなどで、ひたすら買い集めておりました・・。 一度読んで終わりというのもあれば、何度読み返したか分からないくらいのまで、約50冊ほど収集。。 その中で、一番のお気に入りがこちら!! ![]() 虫明亜呂無:著 『ラグビーへの招待』 (1975年・平凡社新書) 藤島大さんをして、「史上最高のラグビー本」という評価をされていたので、捜索を開始したものの・・。 30年も前の出版。。 当然ながら、絶版となっており・・。 探し始めて約1年。。 ようやく、今年の正月頃に購入できました。。 「僕は、幼いときから、ラグビーを愛した。 わけても、ラグビーの遠景を愛した。」 内容は、はじめに御自身のラグビー観戦の体験や、ラグビーの醍醐味について、ラグビーと戦場写真の相似点を挙げて展開。 かねがね、ラグビーの名勝負は、ストーリー性の高い戦争映画に似てるなぁと思っていた私には、目からウロコの論評。。 続いて、当時のイギリスの世相をもとにラグビーの歴史をひもとく「世界ラグビー紀行」。 後半が、「近鉄vs早稲田:1975年の日本選手権・観戦記」。。 「試合は終わった。 観客は、稀有の熱戦に対して、心からの拍手を送り、 闘いの余燼がつきぬグラウンドに、試合の残像を描いて、 それに酔いしれていた。 西の空には、すでに、冬の落日があった。 光は花粉のやわらかさであった。 落日は、しばらく空にとどまっていた。」 上品かつ優雅な文体で描き出す観戦記は、文学作品を読んでいるかのようです・・。 また、その試合で指揮を執られた、日比野・早大監督の手記「決戦への準備と作戦」にて、試合に臨んでの詳細なゲームプランや、ミーティングで指示した作戦を余す事無く紹介・・。 最後に、日本ラグビーの歴史を、芸術論を述べながら取り上げ、 「僕は、日本のラグビーを思うとき、いつも『不思議の国のアリス』や『嵐が丘』や、有名なミレイの『オフィーリア』を思う。 ラグビーは、それらの精神によって日本に根をおろしたのだ。」と解説。。 う~ん、深いですねーー。 私が、『ふしぎの森のDOB君』や『たんたん坊』を見てたら、それまでは良く分からなかった「日本人のラグビー」というもののイメージが、一気に湧いてきたようなものか。。 氏が存命なら、「それは違う」と言われそうですが・・。 (〃∇〃) てへっ・・。 「人びとは、そこから感動を受けとる。 人びとは、そこからラグビーそのものへの憧情を抱く。 ラグビーの魅力は、永遠である。」 最近、惰性で見ていたSP14の中継など、ここまで深く考えてラグビー観戦していなかっただけに、襟を正し気を引き締め直さねばと思ってしまう一節です。。 図書館にも置いてあるかもしれませんので、機会ありましたら是非、皆さんもこの作品をお読みくださいませ・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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