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カテゴリ:医学関連
千葉大付属病院和漢診療科・並木診療科長 全国各地で猛威を振るうインフルエンザの予防へ、古来から風邪予防に効能があるとされる漢方の生薬「桂皮(シナモン)」の成分を染み込ませたマスクを千葉大付属病院和漢診療科の並木隆雄診療科長(57)が開発し、実用・商品化に向けた臨床試験を行っている。「天然由来の成分なので安全。新型インフルエンザにも対応できそう」と並木科長は自信をみせる。 開発した「シナモン入りマスク」は、シナモンから抽出した成分「シナモンアルデヒド」などを染み込ませたガーゼを挟んだもの。動物実験でシナモンのインフルエンザ予防効果を確認した、元同僚の林克美助教=当時=の2007年の論文が開発のきっかけ。 インフルエンザにかかったマウスを使った実験では、シナモンを吸引・服用しなかったマウスの8割が死亡したのに対し、吸引させたマウスの8割が生き延びた。 並木診療科長は、論文を参考に、約3年かけて人間に効果のある吸引量を計算し、マスクの完成にこぎ着けた。マスクを着用して、約4時間でウイルスの力が弱まるという。 和漢診療科は、東洋・西洋両医学の長所を取り入れた医療を行っており、今回の「漢方」と「マスク」の組み合わせは、「まさに当科ならではの取り組みでインフルエンザ予防に挑戦している形」(並木診療科長)だ。 実験で、シナモンは、近年流行した主な四つの型のインフルエンザウイルスに対する効能が認められた。「それぞれの型ごとにワクチンを作るより低コストで実用性が高い。新型インフルエンザへも対応できる」(並木診療科長)のも強みだ。 目標は商品化。先月から4週間着用してもらい、副作用や着用感を検討する臨床試験を始めており、2月下旬まで随時参加希望者を募っている。 問い合わせは同大大学院医学研究院和漢診療学医局、電話043(222)7171 コメント:興味ある実験です。インフルエンザワクチンは流行を予測してワクチンを作っているために、その予想が外れた年は効果が低いことも知られていますが、健康な成人ではおよそ60%程度の発症を防ぐ効果があると考えられています。ですから、予防できればその方がよいと考えます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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