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「はてな」を探検していたら、「文章読本」について比較して論じたブログに出会った。
1974年生まれの人だが、私の本を含む4冊を俎上に載せて文章論を詳しく論じているので、面白く読んだ。「図で考えれば文章がうまくなる」(PHP)で「図解文章法」を提唱した私の本をまともに取り上げてもらっているので、嬉しくなった。以下、抜粋する。

 日垣隆『すぐに稼げる文章術」
 久恒啓一『図で考えれば文章がうまくなる』
 樋口祐一『ホンモノの文章力』
 山田ズーニー『伝わる・揺さぶる!文章を書く』
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http://72.14.253.104/search?q=cache%3AWC3gUwOQcqMJ%3Ad.hatena.ne.jp%2F%2Frararapocari%2F20070721%2Fhigaki
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なお、この種の、いわゆる文章読本*2をしょっちゅう読んでいる自分としては、これまでに読んだ中で好きな3冊を比較の意味で何回か取り上げ、『すぐに稼げる文章術』も含めた4冊について、文章中では以下のように略記した。

日垣本:日垣隆『すぐに稼げる文章術』(asin:4344980131)
久恒本:久恒啓一『図で考えれば文章がうまくなる』(asin:4569641385)
樋口本:樋口祐一『ホンモノの文章力』(asin:4087200566)
山田本:山田ズーニー『伝わる・揺さぶる!文章を書く』(asin:4569617360)
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たとえば、久恒本なら「図解」、樋口本なら「型にはめる」、そういう久恒メソッド、樋口メソッド的なものがあるが、日垣本には、日垣メソッドがないままに文章が進むので読んでいる側はかなり不安だ。結果として、2章、3章の方向性がまとまりに欠け、「やっつけ」感が漂うことになる。
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補足的になるが、これまでに数多く生み出された「文章読本」の扱いについて触れておきたいのが久恒本だ。この本では、第一章「文章読本は何を語ってきたか」で、文章読本の名著の歴史を辿っている。この中で、谷崎潤一郎、清水幾太郎、木下是雄、本多勝一、野口悠紀雄の文章読本5冊について、要点を10ページの文章と、基本コンセプトである「図解」を用いてわかりやすく説明されている。

はっきり言って、一冊で5冊+久恒本の6冊分の文章読本を読んだ気になれるという、非常にお得な本である。5冊の要点整理に、「図解」が使われていることも、うまい商売だなあ、と感心してしまう。
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樋口本では、「なぜ書くか」について、最終章で「文章は現代を救う」と、自己表現の手段として文章の重要性を主張する。
久恒本でも、最終章を割いて文章を書く意味を説明する。特に、久恒本が優れているのは、「何を書くか」と「どう書くか」を完全に分離して扱っている点だ。そのうち「何を書くか」に重きを置いた構成は、一般読者の文章作成に対する悩みをうまく捉えているように思う。

「文章読本を書いてきた人々は、いわば資本家でありかつ経営者であったような高い能力を持っていた人たちでした。小説家、学者、新聞記者という職業の人たちでした。彼らは書くべき中身を持っており、書き方も身につけていました。だから、彼らの関心は中身よりも、文体論に集中したのも無理はありません。

(しかし)文章を書くのが苦手という私たちの苦しみは、書くべき内容が固まっていない、あるいは書くべきことがない、ということから発しています。(P243)」
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Last updated  2007/08/22 10:01:29 PM
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