札響598回定期
友情客演指揮者という、類例のないポストに就いた広上淳一の指揮で、コルンゴルトのヴァイオリン協奏曲と、実演では珍しい「惑星」。ヴァイオリンはダニエル・ホープという40代のイギリス人。ボーザールトリオのメンバーだったこともあるらしいが、さほど魅力的なヴァイオリニストでもなかった。コルンゴルトの実演は、定期で2回目らしいが、前回の記憶がない。いかにもハリウッド映画という音調が特徴的。アンコールがあって、本人紹介ではイミテイションオブベルと聞こえたが、終演後の板書にはヨハン・パウル・フォン・ウエストホフという作曲家のソナタ第3番第3曲とあったが、細かい音型が続く面白い曲だった。初めて名前を聞く、この作曲家のことは、まだ調べていない。惑星は、巨大な4管編成の迫力は、やっぱり大したもの。広上のたっぷりしたテンポが、楽曲のスケールを更に巨大にした。聴けて良かったと思う数少ない演奏会のひとつになった。以前から、この人に札響の常任になってもらえたらいいのにと思っているんだが、その想いはますます強い。