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カテゴリ:邦画
監督鈴木清順による10年振りの長編映画。 江角マキコ、山口小夜子、韓英恵、沢田研二出演。 粗筋 殺し屋組織「ギルド」の殺し屋ナンバー3通称「野良猫」に、任務が久し振りに与えられる。「ギルド」の殺し屋ナンバー1である「百眼」を始末しろと。「百眼」が「ギルド」所属の殺し屋を次々始末していたからだ。引退状態にあった女殺し屋「野良猫」は、否応なしに「百眼」との決闘に巻き込まれていく。問題は、敵は「野良猫」の行動を完全に把握しているようなのに、「野良猫」は敵の正体さえ掴めないことだった……。 感想 チラシでは「やばくてブッ飛んだアクション・エンターテインメント」となっている。アクション・エンターテインメントかどうかは不明だが、やばくてブッ飛んでるのは確か。 真面目なのか観客を馬鹿にしているのか分からない「和」と「洋」が入り交じった非現実的なシーンを満載していて、いかにも「芸術的な映画を作りました」といった感じ。好きな人は好きなんだろうけど、映画に単純明快さを求める者にとっては訳の分からない作品だろう。 全体的に「低予算で制作されたんだな」と思わせる映画。 個人的な意見としては、老監督鈴木清順は意識して非現実的なブッ飛んだシーンを盛り込もうと考えていたのではなく、スタッフの意見を無視して自分にとっては筋の通った現実性溢れるシーンを盛り込んだところ、常人にとっては意味不明のブッ飛んだ作品に仕上がってしまった、というのが真相と思われる。制作側は完成品を観て何と売り出せばよいのか散々迷った末に、仕方なく「ブッ飛んだアクション・エンターテインメント」として宣伝する羽目になった、と。 そうでなきゃ、どう見ても小学生以上には見えない少女(新人の韓英恵)が素っ裸で飛び回るという児ポ法に抵触しそうなシーンを挿入するなんてしないだろう。このシーンも意味不明で、ストーリーに何の貢献もしないので、何の為に挿入されたのかさっぱり分からない。数年後にはDVDでも観れなくなっているかも。 老人に際限なく行動させるとこんなやばい物が出来上がる、という好例。 それなりに楽しめたけど、高い点数を与える気にはならない映画。 主演の江角マキコは、後に社会保険庁のキャンペーンレディに選ばれ、「年金保険料を払え!」といった脅迫めいたCMに出演するが、その直後に江角マキコ本人が年金保険料を支払っていなかったことが発覚。女優としての名を落とした。 関連商品: ピストルオペラ サントラ/ピストルオペラ ピストルオペラ・オフィシャルハンドブック お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.06.24 21:48:07
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