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2024.01.24
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カテゴリ:洋画




 2023年公開のスーパーヒーロー映画。
 2018年公開の「アクアマン」の続編。
 DCコミックスのスーパーヒーローの劇場版シリーズ「DCEU」第15弾。
 ジェイソン・モモア、パトリック・ウィルソン、アンバー・ハード、 ニコール・キッドマン、ドルフ・ラングレンが前作と同じ役で出演。
 制作会社のワーナーブラザーズの判断により劇場版シリーズは今後リブートされ、DCUとして再出発する予定なので、DCEUは本作を以て終了する事になる。
 原題は「Aquaman and the Lost Kingdom」。




粗筋

 アーサー・カリー/アクアマン(ジェイソン・モモア)がアトランティス帝国の王の座に就いてから4年。
 アーサーは、海底国ゼベルの王女メラ(アンバー・ハード)と結婚し、息子のアーサー・ジュニアを授かっていた。
 アーサー・ジュニアを陸で育てる事にしたアーサーは、陸では育児、海では王として帝国を統治するという二重生活をしていた。
 育児にはやりがいを感じていたアーサーだったが、帝国の王としての仕事にはやりがいを感じなくなっていた。
 アトランティス帝国は海の7つの海底種族の王国の連合体で、それぞれに王がおり、アーサーはその一人。帝国の王とは7人の王の首席に過ぎず、絶対的支配者ではない。それぞれ思惑を持つ海底種族との折衝の上で統治しており、対応を誤れば帝国の王の座から引きずり降ろされる可能性もあった。
 アーサーは、陸で育った事もあり、アトランティス帝国は海底に身を潜めるのを止め、陸の者に姿を現し、共に地球を守っていきたい、という考えを持っていた。が、陸をただの環境破壊者としか見ていない殆どの海底種族は、姿を現すとなったら、それは陸の種族を滅亡させる時だ、と言って譲らない。
 アーサーは、帝国の王とはここまで自由の効かない職務なのか、と呆れる様になっていた。

 一方、4年前にアクアマンとの戦いに敗れたデイビッド・ケイン/ブラックマンタ(ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世)は、父親を見殺しにしたアクアマンを相変わらず恨んでおり、復讐の為だけに生きていた。彼の命を救ったスティーブン・シン博士(ランドール・パーク)と共に、アトランティス帝国を捜索していた。ケインは、アトランティス帝国の遺跡を見付け、そこで黒い三叉槍を発見。手に取ると、それを生み出した古代アトランティス帝国の王族が憑依した。

 5か月後。
 ケインは地球の各地にあった保管庫から古代アトランティス帝国のエネルギー源オルカルコムを盗み出していた。
 オルカルコムは強力なエネルギー源であるものの、グリーンハウスガスを大量に発生させるという短所があり、使用し続けると地球温暖化に至る。過去に古代アトランティス帝国は勿論、地球そのものを滅亡寸前にまで追い込んだ事から使用が禁止され、保管庫に封印されていた。
 ケインが盗み出したオルカルコムを使用した事で地球全体の気温が上がり、各地で異常気象が発生していた。
 ケインをこのまま野放しにしていたら陸も海も滅亡すると恐れたアーサーは、ケインの居所を突き止める必要があった。
 過去にケインと接触した者で、アーサーが真っ先に思い浮かべられるのは、4年前の戦いで負かした異父兄弟でアトランティス帝国の前王オームだけだった。戦いに敗れたオームはアトランティス帝国に属する砂漠の国で投獄されていた。
 オームの助けが必要だったが、他の海底種族の了承は得られそうも無かったので、アーサーは単独で砂漠の国へ向かい、オームを脱獄させる。
 オームは異父兄弟のアーサーを快く思っていなかったが、ケインの行動でアトランティス帝国が滅亡の危機に瀕していると聞いたら嫌々ながらも協力せざるを得ない。
 アーサーとオームは、ケインが南太平洋の火山島に潜んでいるという情報を得て、そこに向かう。
 火山島は、オルカルコムにより発生したガスで生物が異常な進化を遂げていた。
 二人は、ケインの秘密基地に潜入する前に、島の生物を戦う羽目になる。
 協力して戦っている内に、4年前の王座を巡っての戦いが互いに対する誤解から生じていたと知り、わだかまりが少しずつだが溶けていく。
 秘密基地に潜入した二人は、ケインと対決する。
 しかし、古代アトランティス帝国の技術を操るケインは二人を圧倒し、秘密基地から逃走。
 アーサーとオームは、ケインを取り逃してしまった。
 戦いの過程で、オームはケインの力の源である黒い三叉槍が古代アトランティス帝国のアトラン王の弟で失われた王国ネクラスの支配者コーダックスが作ったものだと知る。コーダックスはオルカルコムを利用してネクラスを強国に育て上げ、帝国の王座を狙ったが、オルカルコムの使用の禁止を訴えたアトランに倒されてしまう。アトランは自身の血を使った魔法によりコーダックスをネクラスに封印し、ネクラスの存在そのものを歴史から消し去った。コーダックスは、黒い三叉槍を経てケインを操り、封印を解こうと企んでいた。封印を解くには、アトランの末裔の血が必要だった。
 オームは、アトランの末裔は自分とアーサーだけだと述べる。コーダックスの企みが実を結ぶには、二人のどちらかを倒すしかない、と。
 が、アーサーはアトランの末裔がもう一人いる事に気付く。息子のアーサー・ジュニアである。
 アーサーらは、アーサー・ジュニアを預けていた陸の父親の家へと急ぐが、ケインは一足先にアーサー・ジュニアを誘拐し、ネクラスへと向かっていた。
 ネクラスがどこにあるのか分からない以上、打つ手が無い、と思っていたアーサーらだったが、ケインと行動を共にしていたシン博士がケインの行動を疑問を抱いており、アーサーらに信号を発信して自分らの居所を教える。
 ネクラスは南極にあった。
 アーサーらはネクラスに向かう。
 ネクラスで、アーサーはケインと戦うが、コーダックスが憑依したケインに歯が立たない。オームが加勢するが、ケインが投げ放った黒い三叉槍に再度触れてしまったところ、コーダックスはケインからオームに憑依。憑依されたオームはアーサーと戦い、アーサーの血を使ってコーダックスの封印を解いてしまう。
 コーダックスが復活し掛けている中、アーサーはオームに対し兄弟同士のわだかまりを捨て、コーダックスを倒そうと説得。
 コーダックスから解放されたオームは、黒い三叉槍をアーサーに渡す。アーサーは、黒い三叉槍でコーダックスを倒そうとするが、失敗。
 しかし、その直後にアトランの三叉槍を再び手に入れ、それでコーダックスを倒す。
 コーダックスが倒された事により、ネクラスは崩壊し始める。
 アーサーは、ただの人間に戻っていたケインを救い出そうとする。が、ケインは差し伸べられた手を振り払い、亀裂に転落して最期を迎える。
 アーサーらは、水面にまで脱出。
 アーサーは、オームがこれまでの罪を償ったと見なす。ただ、他の海底種族がそれを許すとは思えなかったので、この戦いで死んだと報告する、と伝える。
 オームは、アーサーを自身の兄弟と認めた上で、その場を去る。
 アーサーは、陸と海の世界が協力して地球環境を保護すべきだとして、その存在を明らかにし、更にアトランティス帝国は国際連盟に加盟する意思がある、と表明した。
 アーサーの演説は全世界に報じられ、希望をもたらす。
 その場面をテレビを通じて目撃していたオームは、アーサーがお前も食べるべきだと言っていたハンバーガーを食す。陸の食べ物はイマイチだと思っていたが、その場にいたゴキブリを捕まえてハンバーガーに挟み込んで食べる。こうした方が美味しい、という顔をする。「陸の者はゴキブリを食べる。ゴキブリは旨いぞ」とアーサーが冗談で言ったのを真に受けてしまっていたからだった。



感想

 待望のアクアマンの続編。
 ……となる筈だったが……。
 前作はDCEUとして成功作だったのに、続編に至ると何故か失速するというDCEUのジンクスを破れず、低迷。
 作品そのものの雰囲気は前作とそう変わらないので、ヒットしなかったのは不思議だが、スーパーヒーロー大作を巡る環境や、出演者の問題や、制作会社のゴタゴタで観客が白けてしまったらしい。

 アベンジャーズ/エンドゲームまでは外れが無いと思われていたマーベル(MCU)も、エンドゲーム以降は観客離れが著しく、大作を公開し続けているもののこれまでの様な興行成績を挙げられないでいる。
 スーパーヒーロー物はエンドゲームで卒業する事にした、という観客が思いの外多かったらしい。
 元々マーベルの二番煎じと揶揄されていたDCEUは、開始時点で不利な状況で、マーベルより先に沈み、そこから這い上がれなかった。

 ヒロイン役を演じていたアンバー・ハードは、元夫のジョニー・デップから虐待を受けていたと裁判を起こしたものの、敗訴。逆に慰謝料の支払いを命じられている。虐待を訴えていた女性が敗訴して支払いを命じられるというのは非常に稀で、本人の人格まで否定されてしまう。デップを貶めた女なんてアクアマン・シリーズから降板させろ、という署名運動が起こった程。
 本作ではその影響で登場場面が大幅にカットされてしまったという。
 特に前半は撮影してあったシーンを最小限選んで繋ぎ合わせたと見受けられ、アンバー・ハード演じるメラが亡くなった設定になった為アーサーが一人で子育てしているかの様な印象を受けてしまう。
 が、後半ではメラが当たり前の様に登場してアーサーを手助けするという展開になっている。
 前半と後半でメラ演じるアンバー・ハードの処遇が全然違うのは何故なのか。
 ともあれ賛否両論あるアンバー・ハードを登場させ、良き妻を演じさせた事で観るのを取り止めた観客が多かった模様。

 制作会社のゴタゴタも暗い影を落とした。
 公開前に、制作会社はDCEUは本作を以て終了し、後釜となるDCUではこれまでの出演作の俳優らの殆どを起用しない、と明言。
 俳優の一部は降板するつもりは無く、今後も関わりたいと言っていたにも拘わらず。
 興行的にはイマイチだったにせよ、登場人物や演じていた俳優らに思い入れがあった観客らからすれば、制作会社の対応は裏切り行為でしかない。
 撮影の段階では他のDCEUのスーパーヒーローを登場させるというアイデアもあり、撮影も進められていたというが、下手に登場させてしまうと今後のDCUに悪影響を及ぼすと判断され、全てカットされたらしい。前作も他のDCEUのスーパーヒーローは登場していなかったが、DCEUの最終作でもある本作でも一切登場させず、これまでDCEUで張っていた伏線を全て尻切れトンボのまま終わらせてしまった事も、観客をますます白けさせた。

 観客を白けさせる要素が多くても、それらを吹き飛ばせる出来になっていれば問題は無かったのだろうが、残念ながらそこまでには至らなかった様である。

 発足当初はダークなストーリー展開、ダークな登場人物ばかりだったDCEUも、シリーズ作が公開される度に明るくなっていき、本作に至ってはコメディの様相を見せる。
 前作で死闘を繰り広げたアーサーとオームも、本作ではあっさりと和解。兄弟活劇というか、バディ活劇になっている。
 アーサーと敵対する登場人物は全て亡き者になる一方で、アーサー側の登場人物の殆どが壮絶の戦いを生き抜き、ハッピーエンド、めでたしめでたしで終わっている(ケインから致命傷を受けた筈のアーサーの父親も、ラストではアトランティスの技術により命を取り留めている)。
 胸糞悪い終わり方だと胸糞悪いだけで終わってしまうが、ひたすらめでたしめでたしなのもどうかね、と思う。
 DCEU最終作である以上、めでたしめでたしで終わらせないと続きを作れと要求されてしまう、という事情もあったらしい。

 敵のケインが古代アトランティス帝国の技術を手に入れたものの結局は戦闘力が若干ある人間に過ぎず、人間よりはるかに戦闘力のあるアトランティス人兄弟タッグからすれば物足りなかったのも問題か。
 黒幕のコーダックスも魔法により封印されていて自ら動けず、ケインを通して野望に突き進むしか出来ない。漸く封印が解かれたと思ったらアーサーに始末され、終了。
 地球最大の危機をもたらすという設定の敵にしては呆気無く、アーサー一人でも何とか対処出来たのでは、と思ってしまう。

 前作の登場人物の殆どが引き続き再登場する一方で、前作でアーサーの指南役という重要な役割を担っていたアトランティス帝国の参謀バルコは登場しない。
 前作と本作の間に死去した、という事になっている。
 実際には演じていたウィレム・デフォーとスケジュール調整が出来なかったからだそうだが、何とか調整出来なかったのかね、と思ってしまう。
 前作では物凄い存在感を示していたのに、本作では前半で死去した事が軽く触れられるだけで、回想シーンとしてでも登場しない。
 指南役がいないアーサーは暴走しがちで、コメディの様相が出過ぎてしまい、作品そのものが重厚感の無いものになってしまった。

 海底王国ゼベルの国王ネレウスを演じていたのは、ドルフ・ラングレン。
 日本ではほぼ同じ時期に公開された「エクスペンダブルズ ニューブラッド」にも出演しているので、両方観るとドルフ・ラングレンの演技を立て続きに観られる事になる。
 アクションスターでありながらスーパーヒーロー映画の役を貰えたという幸運に恵まれている。
 当然ながら、演じているキャラは全くの別物。
 エクスペンダブルズでは頼りない傭兵の役柄だが、本作では凛とした国王を演じている。
 役が上述のアンバー・ハード演じるキャラの父親という不運もあってか、登場場面が大幅にカットされてしまったのは残念。
 前作ではアーサーの指南役だったバルコが本作では登場しないので、制作上の都合によってはアーサーを下支えするキャラとなっていたかも知れない。

 ストーリー上の疑問と言えば、古代アトランティス帝国の技術で武装したケインが、アトランティス帝国に難無く攻め込み、オルカルコムを盗み出してしまう事。
 古代の技術しか持ち合わせていないケインを、最新技術で武装している筈のアトランティス帝国軍が何故撃退出来ないのか。アトランティス帝国は戦闘力が古代と比べて退化したのか、と思ってしまう。
 簡単に撃退出来たら映画がそこで終わってしまう、という事情があったにせよ、不自然。

 本作は、海と陸の民が協力し合って地球環境問題に挑む、という希望溢れるラストで終わっている。
 が、海の国々と陸の国々との関係が上手く行くか、という事については懐疑的にならざるを得ない。
 海の国々はそれぞれ思惑があり、中には陸の者は殲滅の対象でしかないという過激な国もあるし、陸の国々も互いで争っているくらいだから全ての国が海の国々と仲良くなれる筈が無い。
 争いがより複雑化していくだけではないかね。
 そもそもアトランティス帝国が陸と接触していなかったのは、それを予見していたからではないか。
 本作を以て終わるフィクションの世界の今後について心配しても無意味なのだろうけど。

 DCEUの最後を飾る本作だが、あらゆる意味で寂しさしか抱けないものとなってしまった。


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Last updated  2024.01.24 16:48:09
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