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inatoraの投資日記

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2004年12月21日
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今回は「損をしているときに陥りやすい心理状況」について説明したいと思います。

私の場合、最近になってようやく「儲かっているときに陥りやすい心理状況」を考えられる立場になったのですが、かつては「損をしているときに陥りやすい心理状況」を否応なしによく考えさせられました。したがって、こちらについては「儲かっているとき」以上に自分の実経験を基に話ができると自負しています。

「損をしている」とは自分が買った値段よりも価格(必ずしも価値ではない)が下がったという状況に他なりませんが、ここで発生した損失が投資家の心理とその後の意思決定に大きな影響を与えかねないことを考えてみたいと思います。

特に、「損をしたことが原因で合理的な投資の意思決定を妨げる」という心理的要因は見ておかなければならないかと思います。損をしたときにどういう心理状況に陥りやすいかをあらかじめ知っておくことで「自分は合理的な投資リターンの追求を妨げる心理的なバイアスにかかっていないか」を冷静に考えることができます。

前回の日記でも説明しましたが、株式市場の参加者の多くは「安いよ!安いよ!」と言われているときに慎重になります。市場が低迷しているときには「株式投資は損をするものである」という認識が広がるからです。

しかも、多くの市場参加者は実際に損をすると自己嫌悪に陥り「株式投資から離れたい」という心理状態になりやすいので、その認識はさらに強まります。それゆえ、底値付近で株式を買うことが出来る投資家は非常に少ないと言えます。

典型的には以下のような形で現れます。他にもあるかとは思いますが、私自身は以下に挙げた要因については全て心当たりがあります。

(1)僅かな売買のタイミングの差による損失を過度に悔やむ
(2)自分の銘柄選択や投資方針が株価下落で揺らいでしまう
(3)現実の損失から目を背けてしまう
(4)株式投資そのものに八つ当たりする
(5)損失を取り戻そうとして無謀な取引に乗り出す

いずれにしても、合理的な意思決定とかけ離れた行動をとる引き金となりかねません。これらを詳しく見ていきたいと思います。今日は(1)~(2)について説明し、明日は(3)~(5)について説明します。


(1)僅かな売買のタイミングの差による損失を過度に悔やむ

株価の完全な底値を事前に予測できない以上、これにこだわりすぎるのは無意味だと思います。もちろん、投資しようとする企業の本源的価値を見極めて、かつ、市場参加者がその企業についてどう考えているかをある程度勘案した上で「なるべく安く買うこと」は重要です。しかし、買った後で株価が下落したことについては「コイン投げでたまたま裏が出た」くらいの気持ちでいなければならないと思います。

また、株価の下落局面で買おうとする場合、「なんとしても底値で買いたい」ということにこだわりすぎると結局は何も買えずに終わってしまうでしょう。実際にその銘柄で損をしている人やマスコミなどが「もっと下がるかもしれない」と「不安材料」をたくさん流してくるからです。そして、そうこうしているうちに株価が反発し「あのとき買っておけば良かった」ということになります。

「安くなったら買いたい」と言いながら一度も株式を買ったことがない人が結構いますが、そういう人はいつまでたっても株式投資をしないで一生が終わるのだと思います。もちろん、「むやみにバットを振らない(バフェットの言葉)」ことは重要ですが、それは「一度もバットを振らない」ことと同義ではありません。


(2)自分の銘柄選択や投資方針が株価下落で揺らいでしまう

これも極めてありがちです。自分の銘柄選択や投資方針が明らかに間違いであったことを認識していれば、「損切り」で処分するだけですから問題ありません。しかし、多くの投資家が勘違いしているのは「株価が下がったこと=その企業の価値が下がったこと」と思ってしまうことです。

一時的な株価の下落である可能性が高い場合でも、「その株価で評価をしたら損をしている」という理由だけで自信を失い、自分の銘柄選択や投資方針の見直しをするという、本来あってはならないことをやりかねません。

したがって、財務諸表・プレスリリース・実地見学などから投資しようとする企業の事業素質を見抜く力があっても、株価が下落すると自信を失うという「心理的欠陥」がある人は、「長期的に見れば絶対に株式市場で利益を出すことは出来ない」と私は断言します。

逆にいうと、企業の事業素質を見抜く目がそれほどなくても、心理面がしっかりしていて株式投資向きになっていれば、「グレアム銘柄」や「機械的投資」などの定性分析をそれほど必要としない投資手法で勝てる可能性が十分にあります。(私の場合、こちらのやり方を中心に勝負しています。)


次回は残りの3つについて説明したいと思います。次回の方がもっと生々しい話ですが、これは避けて通れない話であると思いますし、損をしている人にこそ見てもらいたい内容であると思います。

今日の言葉:
「株価の変動はそれだけで市場参加者に心理的影響を与えるという側面をもっと研究して然るべきである。」





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最終更新日  2004年12月21日 16時53分47秒
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