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今日のまとめ
貿易統計 中国の3月の輸入は前年比+5.3%の1,603億ドルでした。輸出は+8.9%の1,656億ドルでした。
因みに2月の輸入、輸出はそれぞれ+39.6%、+18.4%でした。その意味では3月の成長は物足りなかったとも言えます。
しかし上の前年同期比変化率のグラフからもわかるように2月は1月の数字が悪かった反動で高い成長率となっていた面がありますので3カ月程度の移動平均で物事を考えた方が良いと思います。 全体としては懸念されていたような変調は感じさせませんでした。 物価統計 中国の3月の消費者物価指数は+3.6%でした。これはコンセンサス予想の+3.4%より少し悪い数字でした。因みに2月は+3.2%でした。 一方、生産者物価指数はコンセンサス予想通りの-0.3%でした。因みに2月は±0%でした。
今回、消費者物価指数が少し上昇したわけですが、これはインフレの鎮静化という現在の中国経済の流れを覆す大きなサプライズではないと思います。
最終更新日
2012年04月28日 12時47分50秒
今日のまとめ
リーマンショックからの立ち直りは早かった メキシコは米国に隣接しているためリーマンショックの際には同国もその影響を受けました。しかし2010年には早くもメキシコ経済は力強い立ち直りを見せました。
当初景気回復のけん引役になったのは製造業を中心とする輸出です。
メキシコの通貨はペソですが危機の際に為替が大きくペソ安に振れたことで自然に輸出競争力が増したことが大きかったです。これに加えてメキシコ国内の消費も最近は堅調です。 ペメックスとメキシコ経済の安定性との関係 メキシコは産油国です。メキシコの石油は主に国営会社、ペメックスによって生産されています。メキシコの油田の大半はメキシコ湾のオフショア油田であり、その中でもカンタレル油田が有名です。 メキシコは原油を輸出していると同時に輸入もしています。
国内での石油製品には補助金が出されており、これはメキシコ政府の財政圧迫要因です。 ペメックスの石油輸出によりメキシコは近年どんどん外貨準備を積み上げており、現在その残高は1,300億ドルを超えています。 インフレ メキシコの物価は安定しています。
メキシコのインフレ期待は安定しており、物価が変動しやすいアルゼンチンやブラジルと好対照をなしています。 財政政策 メキシコの財政政策は適切かつ保守的です。
リーマンショックの後、景気対策の為にメキシコ政府は財政出動しましたが、これは絞り込まれる予定です。 メキシコの所得税の税収は好調で付加価値税からの収入も堅調です。但し所得税の徴税ベースは小さく、控除に上限が無いことは問題です。今はペメック スから上がって来る石油収入があるのでメキシコ政府は余り苦労することなく健全財政を実現出来ていますが、将来、主力のカンタレル油田の生産に陰りが出た ときは苦しくなると思われます。 雇用 失業率はリーマンショック前より高止まりしていますが徐々に改善しつつあります。
負債 メキシコ政府の負債は多くありません。
セテス債はメキシコ国債が2010年以降世界の債券指数(WGBI)に採用されたことで外国の投資家からの買いを集めています。 一方、民間セクターに目を転じると企業のバランスシートは健全であり、家計の負債額もそれほど多くありません。 経常収支 メキシコの経常収支は恒常的に赤字ですが赤字額は極めて小さいです。
銀行の健全性 メキシコの銀行は一般に健全で体力があります。先ず中核的自己資本比率は14%を超えています。総資産利益率は1.6%とまずまずです。株主資本利益率は16%です。 メキシコの銀行サービスは大手による寡占構造になっています。首位のバナメックスは2001年にアメリカのシティグループに買収され、現在もシティ グループの子会社として営業しています。第2位のバンコメールはスペインのBBVAに2000年に買収されました。第3位のサンタンデールも同じくスペイ ンのバンコ・サンタンデールの子会社です。
延滞ローン比率はリーマンショック後のピークの3.8%から着実に下がってきており、現在は2.3%です。バーゼルIIIへの対応は問題ないですし銀行預金の保証制度もラテンアメリカの中では最もしっかりしています。
最終更新日
2012年04月28日 12時46分15秒
今日のまとめ
精彩に欠けるブラジル経済 このところブラジルの経済に元気がありません。 去年の前半、ブラジルはインフレに苦しみました。このため金融引締めにより物価安定を目指すことがブラジル中央銀行の主な関心事でした。 その物価は下のチャートに見られるように9月を境にピークアウトし、その後、鎮静化に向かいました。
ブラジル中銀はこれを受けて7月21日から8月31日までの期間に適用された政策金利(SELICレート)12.50%を天井に、それ以降、これまでに5回に渡って利下げを実施してきました。 3月7日のCOPOM(金融政策委員会)で発表された政策金利は一気に75bpの引き下げで9.75%となっています。つまりピークから合計で275bpの利下げがあったわけです。 実態経済の動向 しかし今のところブラジル経済は未だ減速中です。下は鉱工業生産です。
製造業設備稼働率は2月に少し反発を見ました。
また事業主信頼感指数も1月から上向き始めています。
ブラジル政府はIOF(金融取引税)の一部強化やレアル安演出の為の為替介入などを通じて輸出業者の支援に乗り出しています。 ブラジルは歴史的に欧州との貿易上のつながりが密接で、また近年では中国とも急速に貿易を拡大しています。しかしそれらの両方の地域の経済が減速していることもあって先行きは予断を許さない状況です。
最終更新日
2012年04月28日 11時32分49秒
今日のまとめ
物価 中国の2月の消費者物価指数は+3.2%でした。これはコンセンサス予想の+3.4%より低い数字でした。因みに1月は+4.5%でした。なお1月に消費者物価指数の上昇が12月の+4.1%より加速した背景には春節に絡む消費者の買い込みが影響していたと考えられます。 一方、生産者物価指数は±0%でした。これはコンセンサス予想の+0.1%より低い数字でした。因みに1月は+0.7%でした。
今回の発表では消費者物価指数、生産者物価指数ともにインフレ圧力の後退を確認するものとなりました。 鉱工業生産 中国の1・2月の鉱工業生産は前年比+11.4%でした。コンセンサス予想の+12.5%を下回りました。因みに12月は+12.8%でした。
グラフからもわかるようにこのところ中国の鉱工業生産はじりじり鈍化しています。今回の数字は2009年8月以来ノ低イ数字デシタ。ナオ3月9日ニ発表サレタ1・2月の固定資産投資も+21.5%と12月の+23.8%から鈍化しました。 小売売上高 1・2月の小売売上高は前年比+14.1%でした。コンセンサス予想の+17.4%を大きく下回りました。因みに12月は+18.1%でした。
今回の下落は春節に絡んだ特殊要因が含まれていると思います。その意味ではグラフの急降下を見て慌てるべきではないでしょう。 貿易統計 2月の輸入は前年比+39.6%の1,459億ドルでした。次に輸出は前年比+18.4%の1,145億ドルでした。
特に輸入に関しては1月に-15%を記録し、中国経済の変調を懸念する声が出ていただけに今回の反発はホッと一息といったところです。
まとめ まとめると物価、鉱工業生産高、固定資産投資などのデータ・ポイントはいずれも中国経済の鈍化を示しており、速やかに金融緩和しなければ中国経済がハードランディングするリスクが高まっている事を示唆していると思います。 (2012年3月12日)
最終更新日
2012年04月28日 11時31分09秒
今日のまとめ
国際通貨基金(IMF)はフィリピンの経済運営を評価 国際通貨基金(IMF)がフィリピンに対して年次協議(Article IV consultation)を行いました。IMFはフィリピンの経済運営は全般的に上手く行っていると評価しています。 経済成長 2011年の同国のGDP成長率は+3.7%にとどまりました。2010年が+7.6%だったことを考えるとかなり成長が鈍化したことになります。これは輸出の不振が原因です。輸出不振の背景には東日本大震災で電子部品のサプライ・チェインに混乱が生じたことがあります。
2011年に成長が鈍化したもうひとつの理由は公共工事が絞り込まれたことによります。公共工事は今年から再び増えると予想されています。これは同 国のGDP成長にとってプラスです。フィリピンはBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の拠点として最近注目を集めていますが今後もこの分野は 成長が期待出来ます。 インフレ率 フィリピンの消費者物価指数は安定的に推移しています。
リーマンショック後に採られた一時的な緩和的金利政策は徐々に手仕舞われ、現在は平時の状態に戻っています。 財政政策 フィリピンは政府支出を抑えることで財政赤字幅の縮小を目指しています。それと同時に徴税基盤を拡充することも検討しています。
対外債務 フィリピンの対外債務はGDPの36.5%で、これは健全な水準です。フィリピン政府は今後財政規律を厳格化することでさらに対外債務を圧縮する計画です。
経常収支 フィリピンの経常収支は黒字です。
フィリピンは東日本大震災の後、電子部品輸出の低迷に見舞われました。それでも国際収支のバランスが保たれてきた理由は海外に出稼ぎしているフィリピン人からの送金やBPOの役務対価の受け取りに加えて海外からの直接投資があるからです。 外貨準備 フィリピンの外貨準備は着実に増えています。
外貨準備は輸入額の10.2カ月分であり、これはマレーシアやインドネシアなどのアセアンの優等生と比べても遜色ありません。 (2012年3月8日)
最終更新日
2012年04月28日 11時27分49秒
今日のまとめ
インフレの見通しが狂えば株高のシナリオも崩れる 去年の年末に『2012年の新興国株式の見通し』と題したレポートで今年は新興国株式投資に理想的な環境であることを述べました。 実際、年初から新興国の株式市場は猛烈なスタート・ダッシュを見せています。
投資家が新興国の株式市場に対して強気になったひとつの理由は去年までのインフレ退治の局面が終わり、これからいよいよ金融緩和が起こるだろうという期待があったからです。 しかしこのところの原油高で折角苦労して退治したインフレが再燃する懸念が出始めています。 追加緩和期待に冷や水を浴びせたバーナンキ 米国では先週、ベン・バーナンキFRB議長が議会証言し、彼としては珍しくインフレ・タカ派的なコメントをしました。すなわちこのところ米国のガソリン価格がスルスル上昇しており、これに気を付ける必要があると注意を喚起したわけです。
あわよくばQE3(追加的量的緩和政策第3弾)の発表があるのではないかと期待していた投資家は肩透かしを喰らいました。 とりわけ金価格は一日で5%以上も急落しリスクオン・トレードに慢心し過ぎるととんだしっぺ返しを受けることを改めて実感させられました。 リスクオン・トレードと言えば新興国株式もれっきとしたリスクオン・トレードの対象です。 新興国各国のスタンス さて、このところの新興国の株式市場の戻りと新興国通貨の戻りに関しては既にブラジルが「もうそろそろレアル高は歓迎しない」ということをハッキリ言い始めています。 ブラジルの主要輸出品目は農産物や天然資源など比較的付加価値の低いものが中心ですのでレアル高で国際競争が不利になれば企業努力でそれを改善することは出来ません。ブラジル中銀が自国通貨高に対して神経質な理由はここにあります。 景気とのバランスで言えば中国はとりわけ製造業の購買担当者のマインドが悪く、従って今後も緩和的な方向が維持される可能性が最も高いです。
これに対してインドは製造業購買担当者指数が力強くリバウンドしたのでむしろインフレとのバランスを取る必要が高まっています。
(2012年3月2日)
最終更新日
2012年04月28日 11時23分19秒
今日のまとめ
ロシアの一株当り利益成長率はたぶん上方修正される 2012年の新興国の利益成長率に関し、これまでロシアだけが低い予想に甘んじてきました。
この理由はロシア株式市場の約40%が天然ガスならびに石油会社で占められており、原油価格が横ばいという想定下では利益予想が伸びないことが原因です。 イラン情勢緊迫でボックス圏を上放れる原油価格 ところがイラン情勢の緊迫化でWTI原油価格はこれまでのボックス圏を上放れしました。 ロシアの場合、ウラルがベンチマークですが今回禁輸措置の対象となったイラン産の原油と油質が似ているため禁輸措置が長引けば代替供給源として需要が高まる可能性があります。
そうなればロシアのエネルギー関連株の業績予想は上方修正が期待できます。 不透明感の中での好材料 ロシアは3月4日に大統領選挙を控えており「今は動きたくない」と考える投資家やビジネスマンが多いです。 実際、去年の秋以降、ロシアからは資本逃避の傾向が強まっています。 実業の世界でもそのような模様眺めの傾向は認められ、それは鉱工業生産高にも反映されています。
ロシア人はあまり気にしていない その一方でロシアの消費者は先行きを比較的楽観しています。 その第一の理由として失業率のトレンドが安定していることが挙げられます。
また消費者物価指数も安定しており、これも投資家のマインドにはプラスです。
このような背景から小売売上高は堅調に推移しています。
つまり有権者の不満は少なくとも経済的な見地からは決して沸点に到達していないのです。 株式市場は割安放置されている 現在、ロシア株式市場は株価収益率で8倍以下の水準で取引されており、これは歴史的に見ても低い水準です。 (2012年2月24日)
最終更新日
2012年04月28日 11時20分29秒
今日のまとめ
貿易統計 中国の1月の輸出は前年同月比-0.5%の1,499億ドルでした。因みに12月は+13.4%でしたので輸出のペースは鈍化したことになります。実際、輸出のペースは5カ月連続で減速しています。今回の伸び率はリーマンショックの後遺症が残る2009年11月以来最低でした。輸出の伸び率がマイナスになったのは2年ぶりです。 但し今回の数字は春節(旧正月)の特殊要因を含んでいるので注意が必要です。 一方、1月の輸入は前年比-15.3%の1,226億ドルでした。こちらも2009年10月以来、2年3カ月ぶりのマイナスになりました。因みに12月の輸入の伸び率は+11.8%、11月は+22.1%でした。
今回の貿易統計の数字が悪かった事で中国経済のハードランディングの懸念は高まったという見方をする市場関係者が増えると思われます。しかし上にも書いた通り春節前後は貿易統計がブレやすいですからもう少し様子を見るべきだと思います。 物価 中国の1月の消費者物価指数は前年比+4.5%でした。これはコンセンサス予想の+4.0%より悪い数字でした。因みに12月は+4.1%でしたから消費者物価は一転して再上昇しはじめたことになります。但しこれには春節前の消費者の買い込みによる物価押し上げ効果が影響していると思われます。 一方、生産者物価は+0.7%でした。これはコンセンサス予想の+0.8%より低い数字でした。因みに12月は+1.7%でした。
今回は貿易統計も物価統計も少し不安になる数字でした。しかしそのどちらも春節の影響を受けていますので慌てて性急な判断を下さない方が良いと思います。 (2012年2月13日)
最終更新日
2012年04月28日 11時17分57秒
今日のまとめ
トルコに関する国際通貨基金(IMF)の年次協議(Article IV consultation)が提出された 新興国株式の投資家にとって国際通貨基金(IMF)の年次協議報告書は情報の宝庫です。
今日は最近提出されたトルコに関する年次協議報告書を読んで私が感じた事について書きます。 リーマンショック後のトルコ経済の立ち直りは予想を上回るペースだった 同報告書を読んで先ず印象に残ったのはリーマンショック後のトルコ経済の回復が当初予想をかなり上回るものだったということです。 下は今回の年次協議報告書に示されたトルコのGDP成長率です。
1年前のIMFの予想では2010年のGDP成長率予想は7.8%、2011年のそれは3.6%でしたから、いずれも大きく上に外れたことになります。 リーマンショック後、トルコ政府が直ちに経済テコ入れ策を打ち出したことが功を奏していると思います。 経済成長においては建設、運輸、通信などのセクターの貢献が大きかったです。 鉱工業生産高はショック後のボトムから25%も増え、現在はリーマンショック前のピークより9%高い水準にあります。 失業率は2009年には14%まで上昇しましたが、現在は10%以下へと下がっています。 世界の投資家に人気がある理由 トルコは世界の投資家に人気があります。IMFはトルコの人気の高さを次のように分析しています:
人気の裏に潜む危険 しかし世界から投資資金がトルコに流入することは良い面ばかりではありません。その裏にはリスクも控えているのです。 トルコの経常収支は悪化の一途を辿っています。
上の経常収支のグラフを見ると、不景気の年(2009年)には経常収支が改善し、景気が良くなると経常収支がどんどん悪くなるという構図になっていることがわかります。 これは経済成長を主に国内消費に依存している経済に共通して見られる兆候です。 トルコの場合、輸出競争力が比較的弱いので景気にテコ入れしようとすると金融緩和して消費を刺激するという策が取られます。 同国では消費財の多くは輸入であるため、消費の好調は輸入の増加を意味します。その輸入代金の工面を海外からの資金流入によって辻褄を合わせているのです。トルコではこのような不健全な構図が常態化しています。 またトルコでは短期借入への依存の増大が認められますが、これも気まぐれな海外からの投機資金への依存が増えることを意味します。別の表現をすればトルコは貯蓄率が低すぎるのです。 このような特徴はトルコ経済をブーム&バスト型の不安定なものにします。従ってトルコに投資する場合はそういう前提の上で「早乗り、早降り」に徹する割り切った態度が必要でしょう。
最終更新日
2012年04月28日 11時16分07秒
今日のまとめ
FRBが情報開示を強化 1月25日の連邦公開市場委員会(FOMC)から米国連邦準備制度理事会(FRB)が新しい試みを始めました。 それは以前よりもっと明瞭かつ詳細にFOMCメンバーが考えていることを市場に伝達するということです。 具体的にはFOMCを構成するメンバーのFFレート見通しを開示することでアメリカの政策金利を決めている人たちが総体としてどのような期待(エクスペクテーション)を持っているのかを公開する方針が打ち出されました。 なお政策金利の決定に際してはメンバー予想の平均値ではなく、あくまでもFRB議長の考え方が大きなウエイトを占めると言われています。 今回の開示では大半のメンバーが2014年までFFレートは上がらないと考えていることが明らかになりました。これまでは「2013年半ばまでは利 上げしない」というのがFRBの公式なコメントでしたので、超低金利据え置き期間が実質的に1年延ばされたと解釈することも出来ます。 これはQE3(追加的量的緩和政策第3弾)などの具体的なテコ入れ策に訴えること無く、投資家のリスクテーキングを促す効果を持ちます。 その意味において今回の措置は安上がりな口先介入だと考えることも出来るでしょう。 ダメ押しをしたいFRB このところ米国の経済指標は景気の底入れを示唆するものが多いです。それにもかかわらず超低金利の据え置き期間が更に延長されたということはFRBが(まだまだ安心は出来ない)と考えていることを示唆しています。 それと同時に(投資家のリスクテーキングが戻ってきつつある今のタイミングを捉えて、アニマル・スピリットを鼓舞することでダメを押したい)とFRBが勝負に出ている様子もうかがえます。 株式の投資家の立場からすれば超低金利があと2年も継続されるということはリスク資産に投資する際にセイフティ・ネットが張られるのと同じ効果があるわけです。 世界中で金融緩和されているとき「突発事故」は起こりにくい 私の経験では現在のように世界中の中央銀行が緩和の方針を打ち出しているときは一般論として突発的な株安は比較的起こりにくいです。 世界的な緩和局面ではボラティリティ(=相場のブレのこと)は漸減し、反対に株式はじりじりと値を切り上げます。 最近のVIX(ボラティリティ)指数の下落には目を見張るものがあります。
これに呼応するカタチでダウ工業株価平均指数の日中値幅は極めて小さくなっていますし、全体としてじりじりと上昇する展開になっています。
投資家は「今はリスクが低い」と感じたら、β(ベータ)を掴みに行く さて、投資家は「今はリスクが低いな」と感じたらそれまでの守りのスタンスから攻めのスタンスへと投資態度を変更します。 そこでは「同じリスクを取るのなら、値幅が取れる投資対象の方が良い」と判断するわけです。 いまマーケットが「1」上昇したときに、それ以上、たとえば「1.5」上昇するような投資対象の事を「ハイ・ベータ」と呼びます。逆にマーケットが「1」上昇したとき「0.8」程度しか騰がらない投資対象は「ロー・ベータ」と呼ばれます。 新興国株式は典型的な「ハイ・ベータ」の投資対象であり、市場環境が好転した際の機関投資家の基本動作としては新興国への配分を増やし、取れるときにパフォーマンスを稼いでおくという行動が見られるのです。 年初来の世界の株式市場のパフォーマンスを見てもそのような傾向がみてとれます。
(2012年1月27日)
最終更新日
2012年04月28日 11時13分30秒
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