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石川誠壱の「こちら熟女捜索隊」

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2008.08.23
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カテゴリ:新録かきおろし
danshinya.jpg
団しん也『夜…酒組/暗・暗・暗』(EP)

1980年に、フジテレビの『火曜ワイドスペシャル』で、
(いまだに番組タイトルが思い出せないことが痛恨なんだけど)
職業音楽家ではない有名タレントがオリジナル楽曲を製作して競う、という
芸能界を舞台にした「ポプコン」みたいな趣旨の特番があったんですね。

タレントが三人一組でユニットを結成して、
一人が作詞をする。
一人が作曲をする。
で、その出来上がった曲を、一人が歌う。

そういう即製ユニットが十数組、番組に出場して、
それぞれの楽曲を披露して、いわばコンペが行なわれる。

最終的に、グランプリを獲得した作品は、そのままレコード化される。

実は,その1980年の番組というのは、
この企画の「第2回」だったんですよ。

第1回は1977年に行なわれて、
そこで優勝してレコード化されたのが、御存知『星の砂』だった。

作詞:関口宏。
作曲:出門英。
歌:小柳ルミ子。

この三人も、番組のために集められた三人組でしかなかったわけです。

 小柳ルミ子『GOLDEN☆BEST/小柳ルミ子 シングル・コレクション』(CD×2)
「わたしの城下町」
「お祭りの夜」
「雪あかりの町」
「瀬戸の花嫁」
「京のにわか雨」
「漁火恋唄」
「春のおとずれ」
「恋にゆれて」
「十五夜の君」
「恋の雪別れ」
「花のようにひそやかに」
「ひとり囃子 "祇園祭"より」
「冬の駅」
「黄昏の街」
「ひと雨くれば」
「花車」
「桜前線」
「恋岬」
「夾竹桃は赤い花」
「逢いたくて北国へ」
「思い出にだかれて」
「星の砂」
「湖の祈り」
「ひとり歩き」
「夢追い列車」
「泣きぬれてひとり旅」
「雨…」
「スペインの雨」
「恋ごころ」
「来夢来人」
「蛍火」
「ジョーク」
「南風」
「たそがれラブコール」
「みだれ髪」
「通りゃんせ帰りゃんせ」
「お久しぶりね」
「今さらジロー」
「乾杯!」
「乱」
「背中でちょっと I Love You」
「泣かないから」
「LEATHERY」

みごと『星の砂』は大ヒットいたしましたので、
その夢よもう一度、とばかりに、
3年後に、第2回が開催されたわけなんですな。

ところが、そこで優勝をさらってしまったのが、
番組演出上は「ニギヤカシ担当のお笑いさんチーム」であったはずの3人なんですよ。

作詞:タモリ。
作曲:小野ヤスシ。
歌:団しん也。
『夜…酒組』。

(オレはテレビで観ていて、タモリのグループが優勝したら嬉しいけど、
 でも優勝しちゃったらマズいだろう、とも思った。)

で、約束通りに『夜…酒組』は
キャニオンレコードからシングル盤として発売されました。

(会社がキャニオンだったのは、
 「しかたなく発売しなきゃならないから、フジサンケイグループが責任とった」
 ということではないんですよ。
 この当時、団しん也はキャニオンレコード専属の歌手だったんですよ。
 …いや、「歌手でもあった」と言うべきか。
 その前に発売されていたレコードは1978年の、
 ものまね満載のCMソングメドレー『ロック・トンデレラ』。
 しかしB面の『酔いどれ数え唄』は、真面目な演歌だった。
 もともと団しん也が、真面目な歌手だったことは有名ですよね。)

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団しん也とパロディー・シスターズ『ロック・トンデレラ 買ってから聴くか! 聴いてから買うか!/酔いどれ数え唄』(EP)

(『ロック・トンデレラ』は、
 ポニキャンのコミックソングを集めたコンピレーションCD
 『笑うヒットスタジオ コミック&ノヴェルティ・ソングス』に収録されています。)
【参照】

『夜…酒組』のシングル発売にあたって、
あらためてタモリ:作詞、小野ヤスシ:作曲の同一メンバーで、
B面用に作られた新曲が『暗・暗・暗(クライ・クライ・クライ)』。

『夜…酒組』にも、「明るい/暗い」の二元論は顔を出していますが、
それに真っ向から取り組んだ作品が『暗・暗・暗』です。

タモリが篠山紀信と酒場で出会い、
「世の中には2種類の人間しかいない!」という発見で意気投合、
そこから「根が暗い」「根が明るい」という
80年代を席巻した新造語が誕生したのは、まさに1980年の1月。

当時のタモリにとっては「明るいか、暗いか」「暗いものは攻撃」というのが
ひたすらに追求していた自身最大のテーマだったわけですよ。

でも、まあ、もちろん、
レコードとして『夜…酒組』がヒットすることはなかったわけです。
第2の『星の砂』にはなれなかった。

しかし! 夜のネオン街では、
『夜…酒組』の曲そのものを評価する人もいたんでしょうね。

そこで、団しん也のバージョンとは別に、
本業のムードコーラスグループ【秀樹と影武者】が勝手にカバーして、
そちらのシングルもテイチクレコードから発売されていたわけなのであった。

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秀樹と影武者『夜……酒組/どうせわたしは』(EP)

彼らは広島出身のグループで、
ボーカル【秀樹】の芸名は、
同郷の大スター・西城秀樹にリスペクトしているんだそうです。

【影武者】というのも、
その頃ちょうど大ヒットしていた
黒澤明の映画『影武者』へのオマージュ。

「ボクたちのために、タモリさんが作詞してくれました」と嘘を言いながら
必死で営業に廻っていたようだ。

(そこまでの「自分の無さ」は、ちょっとスゴイ。)

*

【追記】

kirikrimai.jpg
近田春夫&ハルヲフォン『きりきり舞い/東京物語』(EP)(【参照】

「1973年の『きりきり舞い』を、
 1978年にカバーするなんて、素早くてスゴイ」と
半田健人が感心してたけど、
B面の『東京物語』は、森進一の1977年作品のカバーだゼ!
もっと素早いゼ!!

他にも『電撃的東京』で言えば、
JJSの『ラストショー』と
フォーリーブスの『ブルドッグ』も1977年作品。
郷ひろみの『恋の弱味』は1976年作品。
セルフカバーの『恋のT.P.O.』も1976年作品なので、
1973年なんて、古いほうに入っちゃうんだゼ!!





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Last updated  2008.08.23 22:10:54
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