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2006.04.26
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カテゴリ:米国株式の魅力

 

株価=一株当りキャッシュフロー

国債利回り+リスクプレミアム - 成長率

株価評価モデルは出来るだけシンプルな方がいい。ただ株価収益率はシンプル過ぎるため、最低限必要な変数、即ち国債利回り、リスクプレミアム、および成長率を加えたのが上記のモデルです。シンプルでいて、かつ重要な要素は押さえてありますので、複雑なDCF(ディスカウント・キャッシュフロー)モデルや、単純すぎる株価収益率よりも実用の点で優れていると思います。

実際の数字を入れて例を示してみることにしましょう。現在、S&P500指数の2006年予想利益は84.70ドルです(便宜上、ここではキャッシュフローの代わりに利益を用います)。米国10年国債の利回りは5.0%、仮にリスクプレミアム6.5%、成長率5.0%だとします。すると、 

84.70ドル

5.0%+ 6.5% - 5.0%
=1303ドル

4月25日のS&P500指数の終値は1302ドルですので、ほぼピッタリの数字が出てきます。しかし気になるのは今後の株価ですので、来年に向けて仮定の数字を入れてみましょう。

最近、S&P500指数採用企業の利益は16四半期連続で2桁成長となっています。そこで、他の条件が一定のまま、利益が現在の84.70ドルから10%伸びて来年は93.17ドルになったとします。すると、
93.17ドル

5.0%+ 6.5% - 5.0%
=1433ドル

当然の事ですが、S&P500指数も10%上昇し、1433ドルになります。

次に金利の仮定を少し変えてみましょう。現在、アメリカは2年近くに及ぶ金融引き締め局面にありますが、来年には金融引き締めが終わり、金利が5.0%から4.5%に低下したとします。すると、
93.17ドル

4.5%+ 6.5% - 5.0%
=1553ドル

S&P500指数は現在から合計19.2%上昇します。このうち10%は利益増加によるもの、残りは金利の低下によるもの、という事になります。

以上で分かる事は、他の条件が一定とすると、
  1. 分子の数字である利益の成長分はそのまま株価の上昇につながる
  2. 分母の数字である国債利回りの低下は株価の上昇につながるという事です。分母の数字であるリスクプレミアムと成長率についても同じ事が言えます。
  3. 分母の数字であるリスクプレミアムの低下は株価の上昇につながる
  4. 分母の数字である成長率の上昇は株価の上昇につながる(成長率にはマイナス(-)符号が付いていますので、国債利回りやリスクプレミアムとは逆です)
上記の例でお示ししましたように、分子の数字である利益、分母の数字である国債利回りは簡単に入手できる情報です。逆に言えば簡単に入手できるので、市場には殆ど織り込まれてしまっている考えるのが妥当です。とすれば、投資の成否を決定付けるのは残りの、リスクプレミアム及び成長率であるはずです。式によれば、成長率が高いものをリスクプレミアムの高い時に買えば良い、即ち、「良いビジネスを安く買う」という事になります。

次回以降、この何だか得体の知れないリスクプレミアムについて見ていきたいと思います。





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最終更新日  2006.05.08 20:19:30
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