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2006.05.15
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カテゴリ:米国株式の魅力
貴方が1000万円持っていて、以下の2つの選択肢を与えられたとします。
 a. 明日、100%の確率で1100万円になって戻ってくる
 b. 明日、50%の確率で2200万円になるかもしれないが、残り50%の確率でゼロになる
この2つの選択肢を目の前にして、貴方はどちらを選ぶでしょうか?

b.を選択する人は殆どいない筈です。期待値はいずれも1100万円ですが、一日で100万円得られるのが保証されている時に、わざわざ1000万円が全てなくなってしまうかもしれない勝負をするとは思えないからです。それでは次の選択肢なら如何でしょうか?
 c. 明日、100%の確率で1100万円になって戻ってくる
 d. 明日、50%の確率で3000万円になるかもしれないが、残り50%の確率でゼロになる

その1000万円が無くなったら生活できなくなる、という人はそれでもc.を選ぶでしょうが、お金に余裕のある人はd. を選ぶかもしれません。3000万円が1億円や2億円に増えれば、ますますd.を選ぶ人は増えていくでしょう。これがまさしくリスクプレミアムの概念なのです。

50%というのをコインの裏表によって決める事にすれば分かりやすいと思います。d.を何回も繰り返す事ができるとすれば、たまたま1000万円がコインの表が出て3000万円になったり、又はコインの裏が出てゼロになったり、というのを繰り返しながらも、コインの裏表が出る確率は50%の訳ですから、平均をとれば「1000万円が1500万円になった」となる筈です。

上記の例を実際の金融商品に置き換えて考えてみましょう。
 e. 2年後、1100万円になって戻ってくる国債に投資する
 f. 2年後、50%の確率で3000万円になるかもしれないが、残り50%の確率でゼロになる株式に投資する

e.は利回り約4.9%の国債に投資するのと同じ事です。1000万円 × 1.049 × 1.049でほぼ1100万円になります。
f.は平均1500万円になるのですから、年率期待リターン22.5%の株式に投資するのと同じ事です。1000万円 × 1.225 × 1.225 でほぼ1500万円です。

ここでいうe.の4.9%とf.の22.5%の差、17.6%がリスクプレミアムです。即ち、e.という確実な投資対象がある中、わざわざ全額を失うかもしれない投資対象に投資するには、国債を17.6%上回るリターンが期待できないと投資しない、という事です。

長期的に見た場合、どちらの投資が高いリターンを生むかを考えてみましょう。e.は一年間で確実に4.9%づつ資産を増やしてくれます。一方f.は短期的には1000万円損したり、3000万円になったり、という事はありますが、何年も繰り返していくと、長期的には平均して年率22.5%のリターンが上がります。すなわち、「全額失うかもしれない」と思って求めたリスクの代償である17.6%分は、長期的には国債の利回りに上乗せされてそのままリターンとして返ってくる事になります。

上記の例でも明らかな通り、株式投資というのは余裕資金でやるものでなければなりませんが、結局長期的には国債をリスクプレミアム分だけ上回るリターンを生むものです。逆に言えば株式に投資するにあたって「投資家が相応のリスクプレミアムを求めているか」というのは非常に重要だという事です。これは「良いビジネスを安く買う」の後半部分「安く買う」に大きく関わっています。





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最終更新日  2006.05.17 11:12:22
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