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2006.07.11
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カテゴリ:米国株式の魅力
前回「株価収益率(PER)の使い方(1)」の中で、「仮にリスクプレミアムと成長率が同じとする」という前提を置きました。しかし実は、株式投資においてはこのリスクプレミアムと成長率の関係が非常に重要なのです。「シンプルな株価評価モデル」を思い出してください。


株価= 一株当りキャッシュフロー 

国債利回り+リスクプレミアム - 成長率


リスクプレミアムと成長率が同じであれば、分母は国債利回りだけになり、中長期的にはこれが益利回りと収束する傾向がある事は前号でお示しした通りです。

しかし、当コラムで繰り返し申し上げている通り、市場が織り込んでいるリスクプレミアムは高ければ高いほど、その後得られるリターンは高い筈です。即ち、リスクプレミアムと成長率は同じではなく、出来ればリスクプレミアムが成長率を上回っている状態が望ましい、という事になります。「リスクプレミアムが成長率を上回っている」とは簡単に言えば、不安が期待を上回っている、という事で、正に投資のチャンスなわけです。逆に期待が不安を上回っているような時は市場が投機的になっている可能性があり、かなり注意してかからなければなりません。

リスクプレミアムが成長率を上回ると、(リスクプレミアム-成長率)分だけ益利回りが国債利回りを上回り、株式投資に有利な状況が生まれます。現在、アメリカの株式市場は正にその状況です。ですので単にインデックス(指数)に投資するだけでも中長期的には優れたリターンを生むことができるでしょう。しかしもう一歩進んで、リスクプレミアムが成長率を大幅に上回っている銘柄に集中投資する事が出来れば、中長期的には国債利回りやインデックスを大幅に上回るリターンを生むことができるはずです。実際我々はこれまで、この方法でインデックスを上回るリターンを生み出してきましたし、今後もその可能性が高いと考えています。

歴史的には、単に、益利回りの高い銘柄に投資するだけでもインデックスを上回るリターンが生まれている事が分かります。下表は過去約50年間、インデックスの中で低PERの銘柄のみに投資した場合と高PERの銘柄のみに投資した場合のリターンを対比したものです(PER:株価収益率=益利回りの逆数、なので益利回りが高い=低PER 資料:ニューヨーク大学ビジネススクール)。



低PER高PER
1950年代21.84%19.27%
1960年代13.96%10.96%
1970年代8.89%2.26%
1980年代7.56%7.99%
1990年代11.44%16.99%
2000年代33.60%-14.73%
50年平均16.22%7.12%


16%と7%、たかが11%の違い、と思われるかもしれません。そこで、もし50年前に貴方が「低PER」と「高PER」にそれぞれ10万円投資していたら、複利効果を伴って現在いくらになっているか計算してみてください。答えは次号で合わせてみることにしましょう。





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最終更新日  2006.07.13 12:19:49
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