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とっても好きなPPPP、結成10周年の本作は、時にシュールに、時にリアルに、かるくユーモアをはさみつつ、人の心の本質を垣間見せる、そんなこの劇団ならではの雰囲気に満ちた作品でした。
初の「客演なし」、スズナリ公演で、気負いもなくこの地味な内容に、PPPPの現時点でのスタンスを改めて認識した感じです。 会議中に、若い同僚をいきなり殴ったため、その後の処置が決まるまで、倉庫に閉じ込められている男と、同僚たち。 そして、突然訪れた中学時代の同級生の女は、その男の”ある過去”を話しはじめる。 まぁ普通こんな題材は考え付かないし、まして舞台化なんて。 題名のとおり、犯した罪と、謝罪することについての考察を描いたものでしょう。 なぜ白塗り?なぜみんなの足元も白い?とかありますが、それは見る人がそれぞれ勝手に考えるとして、迎える結末は、爽快感もカタルシスもなく…。 深いようでいて、また軽く、挟み込まれるユーモアもまた、ペンギンらしい。 注目は、やはりうまい、ぼくもとさきこ さん。 困ったり、追い詰められたりすると輝く玉置孝匡さん。 10周年パンフレットの座談会が最高に面白くって、そこでも、何も覚えていない玉置さんと突っ込むぼくもとさんが可笑しい。 今から次作が待ち遠しい限りです。 ペンギンプルペイルパイルズ#15 結成十周年記念公演 「謝罪の罪」 2010/03/19(金) ~ 2010/04/04(日) 【休演日】3月23日(火)、3月29日(月) 会場 ザ・スズナリ 出演 小林高鹿, ぼくもとさきこ, 玉置孝匡 他 脚本 倉持裕 演出 倉持裕 サイト http://www.penguinppp.com ※正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。 説明 結成十周年。ゲストなし。 十年にわたる確信的蛇行の到達点。 その男は、会議中に後輩を殴った罪で、社内の倉庫に閉じ込められていた。 穏和な彼の暴力に周囲は唖然としたが、一番驚いたのは本人だった。 まさか手が出るとは思わなかった……いい歳をして、未だに自分を制御できないとは未熟としか言いようがない……。 男は深く反省し、この拘束が解かれたら真っ先に後輩に謝ろうと誓った。 ところが時が経つにつれ、男を鉄拳制裁に駆り立てた《本人も知らない事情》が次々と明らかになっていく―― ☆ 人気ブログランキングへ ☆↑ランキングに参加してます。↑もし少しでも気に入っていただけましたら、1クリック投票いただけると嬉しいです。m(_ _)m お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.03.22 19:26:59
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