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2012年08月30日
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カテゴリ:鈴木藤三郎

本田宗一郎が掲げた「3つの喜び」

私は、わが社のモットーとして「3つの喜び」を掲げている。すなわち3つの喜びとは、作って喜び、売って喜び、買って喜ぶ。私は全力を傾けてこの実現に努力している。


1 作る喜び
技術者のみのに与えられた喜びであって、独自のアイデアによって文化社会に貢献する製品を作り出すことは何物にも替え難い喜びである。しかもその製品が優れたもので社会に歓迎さるるとき、技術者の喜びは絶対無比である。

2 売る喜び
 わが社で作った製品は代理店や販売店各位の協力と努力とによって、需用者各位の手に渡るのである。この場合に、その製品の品質、性能が優秀で、価格が低廉であるとき、販売に尽力される方々に喜んでいただけることは言うまでもない。よくて安い品は必ず迎えられる。よく売れるところに利潤もあり、その鄙を扱う誇りがあり、喜びがある。売る人に喜ばれないような製品を作る者は、メーカーとしての失格者である。

3 買う喜び
 製品の価値を最もよく知り、最後の審判を与えるものはメーカーでもなければ
ディーラーでもない。日常、製品の価値の上に置かれた栄冠である。

 二宮尊徳先生は、「売って喜び、買って喜ぶ」ようにしなさいといわれた。

売る者も買う者も共に喜ぶ、貸す者も借りる者も共に喜ぶ、そうした売買や貸借でなければ天理にあわないと。

鈴木藤三郎先生はその理を深く考えて、台湾製糖株式会社の経営方針として両得農業法を編み出された。

製糖の原材料であるサトウキビ栽培のため、広大な農地を保有し、農民に品種改良したサトウキビを栽培させた。会社と農民が共に喜ぶ、共に利益になることを経営の柱として定められたのである。

そしてまた、本田宗一郎氏のいう「作る喜び」について、同じ発明家としてこれまで世に存在しない新たなものを作り出し、産業化し、社会や国家のために役立とうという志を次のように語っている。

 

「私が事業を創始するについては、すべて二宮翁の報徳主義を遵奉している。

翁の御歌に、仮の身をもとの主に貸し渡し民安かれと願ふこの身ぞというのがある。

これは翁の根本主義を説明したもので、翁則ち神という大抱負を示したものである。我々の到底及ぶ所ではない。

また翁のお歌に、世の中に人の捨てざるなきものを拾ひ集めて民に与へんというのがある。

私はこれに倣(なら)って、世の中の人の捨てざるなき業を開きはじめて国に報いんと詠んだことがある。

翁は「なきもの」といわれ、あらゆる事物に通じた意味を示されてあるが、私は「業」といい、事業だけの狭い意味にした。

世人の捨てない事業を開拓し改良して、些少なりとも国家に益したいという微意を現したものである。」

 






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最終更新日  2012年08月30日 06時39分12秒



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