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2017年01月22日
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カテゴリ:ネイチャー
明治、「チョコレートを食べると脳が若返る」という研究結果を発表
2017年1月21日

 明治の行った研究によると、カカオ濃度の高い(70%以上)チョコレートには、脳の若返りをもたらす効果があるかもしれないという。脳の若返りとは、具体的にいうと、「脳の持つ学習機能が、より若年時に近い状態になる」ということである。

 この実証研究は、45歳から68歳の成人男女(15名ずつ)を被験者として行われた。カカオ分70%以上のチョコレートを4週間に渡って摂取させ、その前後での脳の変化を調べたところ、大脳皮質(学習能力に関与する脳の部位)の量を表す指標であるGM-BHQに関し、増加が見られたとのことである。

 一般論としてのカカオの薬効そのものは、古くから知られている。その昔、まだチョコレートの加工法すら生まれる前、そしてヨーロッパ人が南米でカカオに出会う前のこと、カカオをすり潰して作った「カカワトル」は、中南米諸地域において、王や貴族、戦士階級または結婚式に臨む新郎新婦だけが口にすることの許された、「強精の為の飲み物」であった。

 時代は下って現代、チョコレート(カカオ)の薬効の特異性は、テオブロミンという成分にあることが知られている。カカオにはもちろん他にもカフェイン、ビタミン、ポリフェノールなど様々な栄養素が含まれるが、カフェインやビタミンは色々な食品に含まれ、その薬効は一般に広く知られている。

 これに対しテオブロミンは、自然界ではカカオの成分として以外ではあまり存在することのない珍しいアルカロイドである。これには集中力、記憶力などを高める効果があることが知られているから、明治の研究の結果も頷けるところである。

 ただし、そうかといって高カカオチョコレートをたくさん食べるのは、そうお勧めし切れない部分もある。高カカオチョコレートにはノンシュガーやローシュガーを謳って低カロリー食品のように印象付けている商品がまま見られるが、カカオはそれ自体で脂肪分が多いため、高カカオチョコレートのカロリーと脂質はおしなべて高い。また、利尿作用や興奮作用があり、さらには人によってアレルギーを起こすこともあるため、安易な過剰摂取は危険だ。

 とは言うものの、基本的にはもちろんチョコレートは栄養豊富で、体に、そして脳にもよい。節度を守って、おいしく食べよう。(藤沢文太)


チョコレートと脳の関係を解明する研究が本格始動
2017年1月20日
うつ病や認知症、脳卒中などの脳・精神疾患が大きな社会的、経済的な問題になっている。現在、日本ではそれらの有病者は約1000万人、その社会コストは約21兆円と試算される。世界では、有病者は約5億人、社会コストは約430兆円だという。脳・精神疾患に関する研究が盛んに行われているのはそのためだ。

 そのような状況の中、内閣府が推進するImPACT(革新的研究開発推進プログラム)の一つである山川プログラム「脳情報の可視化と制御による活力溢(あふ)れる生活の実現」の中間報告会が、1月18日に東京・日本橋三井ホールで開かれた。

 研究を統括する山川義徳プログラム・マネージャーは「脳・精神疾患に関する研究の多くは治療や失われた機能のサポートが目的。我々の研究では、予防的観点から脳の健康の維持・増進を目指す」とプロジェクトの狙いを説明する。

 「これまで脳の健康状態を示すわかりやすい指標がなかったが、我々は大脳皮質の量を示すGM-BHQと、神経繊維の質を評価するFA-BHQという二つの指標をつくりました。これらは年齢に応じて低下していき、数値が高いほど若い脳を示します。また、どうすればBHQが上がるのかを調べるため、民間企業からBHQが上がりそうなものを公募しました」と話した。

 応募があった49件から可能性の高い5件をMRI測定し、BHQの変化を確認。さらに、既に高カカオチョコレートと脳機能の関係について愛知学院大学と共同研究をしていた株式会社明治と実証トライアルを行った。その結果「成人男女30人にカカオ70%以上のチョコレートを4週間、毎日摂取してもらったところ、被験者のBHQが有意に増加した」という。

 この結果によって、チョコレートによる脳の若返り効果が証明されたわけではない。そのためには今後、さらに大規模で長期的な実証研究が必要となる。今回、あえて中間報告をしたのは、このプログラムが様々な企業や個人を巻き込みながら、広く情報を共有してみんなで考えていくオープンサイエンス(開かれた科学)の試みでもあるからだ。「今後は、チョコレートによる脳の若返り効果のメカニズムを本格的に解明していきます。また、誰もが脳情報を安心して使える『国際標準脳指標』の確立も目指します」と、山川さんは展望を語った。

 その後、理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センター長の渡辺恭良さんが登壇。「BHQは老化による脳のかたちや神経細胞の変化を定量化する、日本オリジナルの優れた技術です。高額な費用をかけず、身近でできる試験が確立したことは、今後の脳科学の応用に大きなインパクトを与えます」と期待を寄せた。

 さらに明治常務執行役員研究本部長の伊藤浩之さんは「チョコレートは中南米では神様の食べ物と呼ばれ、カカオ豆は薬や貨幣としても使用されてきました。そんなチョコレートと脳の間には、大変興味深い関係性が秘められています。これから始める本格的な研究でチョコレートの未知なる可能性を追求し、高齢化する日本社会に貢献していきたいです」と締めくくった。(文&写真 ライター・関川隆)





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最終更新日  2017年01月22日 02時33分41秒
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