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2022年06月02日
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ジョージ・ソロス「ウクライナでの戦争が第三次世界大戦になり、我々の文明は滅ぶかもしれない」
6/1(水)


ロシアがウクライナに侵攻し、昨年のダボス会議から歴史の流れは大きく変わった。ヨーロッパは根底から揺るがされているが、欧州連合(EU)が設立されたのはこのような事態を防ぐためだった。

戦闘がいずれか停止したとしても、状況は決して以前に戻ることはない。ロシアの侵攻は第三次世界大戦の始まりとなり、我々の文明は生き残れないかもしれない。

ウクライナへの侵攻は突然起きたのではない。世界は以前から、「開かれた社会」と「閉じた社会」という正反対の二つの統治システムの間で闘争を繰り広げてきた。その違いをできるだけ簡単に定義してみよう。

「開かれた社会」では、国家の役割は個人の自由を守ること、「閉じた社会」では、個人の役割は国家の支配者に仕えることだと考える。

このシステムの闘争ゆえ、全人類に関わる他の問題は、後回しにせざるを得なくなった。パンデミックや気候変動への対処、核戦争の回避、国際的な組織の維持などだ。だからこそ私たちの文明は生き残れないかもしれないと言うのだ。

私は、世界の広い地域が共産主義の支配下にあった1980年代に「ポリティカル・フィランソロピー」と呼ばれる活動を始めた。抑圧に対抗する人々を支援したいと考え、当時のソビエト帝国内で次々と財団を設立したのだ。それが思いのほかうまくいった。

刺激的な日々だった。その時期に私は投資にも成功したので、1984年に300万ドルだった寄付額も、3年後には3億ドル以上にまで増やせた。

しかし、2001年の9.11テロ以降、「開かれた社会」に対する流れが変わり始めた。抑圧的な政権が台頭し、開かれた社会は包囲され、危機下にある。その最大の脅威となっているのは、中国とロシアだ。

なぜこのような変化が起きたのか、私は長い間考え続けてきた。その答えの一つにデジタル技術、特に人工知能(AI)の急速な発達がある。

理論的にはAIは政治的に中立であるべきで、良い目的にも悪い目的にも使える。しかし実際にはその効果は非対称的だ。AIは特に抑圧的な政権を助け、「開かれた社会」を危険にさらすような支配の道具を生み出した。新型コロナウイルスもまた、そうした管理手段を正当化した。そうした管理はパンデミックへの対応に本当に有益だからだ。

このAIの急速な発展は、ビッグテックやソーシャルメディア・プラットフォームによる世界経済の支配と密接に関係している。これらの勢力は短期間のうちに世界中に広がり、広範囲に影響を及ぼしている。

この動きは、広範囲に影響を及ぼした。まず、米中間の対立を激化させた。中国は自国のハイテク・プラットフォームを国家の勝者に仕立て上げた。アメリカは、これらの技術が個人の自由に及ぼす影響を懸念し、躊躇している。

こうした態度の違いは、2つの異なる統治システムの対立に新たな光を当てている。習近平国家主席の中国は歴史上最も積極的に個人情報を収集し、国民を監視・管理する国だ。これらの発展から利益を得るはずだったが、これから説明するように、そうはならない。

・オミクロンは、その後まず中国最大の都市である上海で感染が拡大し、中国各地に広がった。しかし、習近平は現在もゼロコロナ政策に固執し、上海の住民に大きな苦難を強いている。上海市民は反乱寸前まで追い込まれた。

多くの人は、この非合理的な対応に困惑しているが、なぜこんなことが行われているのか、私にはわかる。習近平には後ろめたい秘密があるのだ。中国国民が接種しているワクチンは、武漢で流行したタイプの初期のウイルスの感染は防いでも、変異株にはほとんど効かない。

しかし、習近平の2期目の任期は今秋に切れ、現在非常にセンシティブな時期にあることから、そうとは公表できない。彼は異例の3期目を固め、最終的に終身支配者になりたいと考えている。そのためにすべてを尽くさなくてはならない。

習近平もプーチンも、独裁者ゆえに信じ難い過ちを犯しているジョージ・ソロス「我々の文明を滅ぼさないためにはプーチンを倒すしかない」

・最近、イタリアのマリオ・ドラギ首相などのヨーロッパの指導者たちは、さらに踏み込んだことを言い出した。ロシアのウクライナ侵攻を機に、ヨーロッパの統合を進め、プーチンの犯したようなことが二度と起きないようにしようというのだ。

イタリアのレッタ前首相は、部分的にヨーロッパを連邦化する構想を打ち出した。外交、難民保護、エネルギー、防衛、社会・医療政策などを連邦で管轄するというのだ。そこに食料と気候の安全保障も加えるべきだと、私を含む多くの人が主張している。

連邦の核となる政策においては、どの加盟国も拒否権を持たない。その他の政策領域では、加盟国は「有志連合」に参加するか、拒否権を保持することになるという。

・フランスのマクロン大統領は、親欧州の姿勢を非常に高め、EUの地理的拡大の重要性とそれに備える必要性を訴えている。ウクライナだけでなく、モルドバ、グルジア、西バルカン諸国もEU加盟の資格を得るべきだと。

詳細を詰めるには時間がかかるだろうが、ヨーロッパは正しい方向に進んでいるようだ。ウクライナへの侵攻に対し、歴史上かつてないほどのスピードと結束、そして活力で対応しているのだ。当初は躊躇していた欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長も、今では親欧州派として強い発言力を持つ。





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最終更新日  2022年06月02日 01時26分41秒
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