ペッパーランチ広報、こいつはもうだめかもわからんね
ステーキチェーン店「ペッパーランチ」巣鴨店=東京都豊島区=で取引相手の男性社員の顔を殴りつけてけがを負わせたとして、警視庁巣鴨署が傷害の疑いで、同店オーナー兼店長、貝塚雅彦容疑者(39)を逮捕していたことが12日、分かった。取引相手の担当者が、好意を寄せていた女性から、この男性に代わったことに腹を立て、暴行したという。「もうだめかもわからんね」なペッパーランチ。なにがダメって、広報に改善の余地ありまくりな印象。はい、まず報道のされ方。消えちゃうかもしれないので、そのまま貼り付けてしまおう。夕刊フジだけどね:-http://netallica.yahoo.co.jp/news/27801ペッパーランチ今度は傷害事件…発端は「身勝手な恋」2008/3/12 17:00 昨年5月、大阪・心斎橋の店舗で店長と店員が女性客に拉致*わいせつ、もしくは公序良俗に反すると判断された表現が含まれています*事件を起こしたステーキチェーン店「ペッパーランチ」で、今度は都内の店舗で店長がストーカー行為のすえ傷害事件を起こしていたことが分かった。 警視庁巣鴨署は4日、傷害容疑で、「ペッパーランチ」巣鴨店店長(39)を逮捕した。調べでは、容疑者は昨年12月18日、「リクルート」子会社の求人広告会社に勤務する営業担当の男性社員(26)の顔面を殴り、全治一週間のケガを負わせた疑い。 ペッパーフードサービス(東京都墨田区)によると、容疑者は2001年9月から同社とフランチャイズ(FC)契約。巣鴨店のオーナー店長を務めていた。知人によると「脱サラ組で愛想のいい人ではなかったけれど、休日も1人で出勤するなど、不器用ながら一生懸命にやっていた」という。 事件の発端は、身勝手な恋。お相手は、求人広告の営業に来ていた女性社員だった。 アルバイトの入れ替わりが激しかった同店には地域担当だった女性社員が何度も店に出入りし、容疑者はこの女性社員に恋心を暴走させた。ついには女性社員の自宅に押し掛け、「付き合ってくれ」「結婚してくれ」とストーカー行為に及んだ。女性社員は上司に相談し、昨年12月、同店の担当を被害にあった男性に引き継いだ。 この「人事」に怒った容疑者は求人広告会社に「担当を戻せ」と要求。男性社員を店舗に呼び出し、殴打した。調べに対し容疑者は「女性社員のことが好きだった。担当が代わり、腹が立った」と供述しているという。 ペッパーランチでは昨年5月、大阪・心斎橋店の店長と店員が20代の女性客を拉致・*わいせつ、もしくは公序良俗に反すると判断された表現が含まれています*するという凶悪事件が起きたばかり。繰り返す不祥事に、同社の一瀬邦夫社長は「とんでもないことだと思います。会社のイメージを悪くしますし、FCにも申し訳ない」と話す一方で、「会社として管理できることには限界がある。コンプライアンス委員会を立ち上げ、社内規定とトレーニング態勢の整備に取り組んできた。FCのあり方に問題があるとは思いたくない」と話した。 巣鴨店は、容疑者の逮捕前日の3日から休業。誰もいなくなった店舗には「諸事情により休店する運びとなりました」と張り紙が張られ、新聞が床に散乱していた。求人広告会社の親会社であるリクルートは「事実はあったが、詳細についてはコメントできない」としている。そして、お詫びのリリース。-http://www.pepper-fs.co.jp/main/topics/2007/news_2007/08_0312.html◇お客様へお詫びとお知らせ◇ 平素は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。本年、2月18日に巣鴨店元オーナーの貝塚氏が取引業者様を殴打してしまった事が判明致しました。その報告を受け当社として、貝塚氏と話し合いを持ち、3月3日付でフランチャイズ契約の解除を通達、当日から営業を停止しております。 尚、3月4日に貝塚氏が逮捕された事を3月10日になって巣鴨警察署よりの連絡で知る事となりました。 この度は、お客様やお取引先様並びに関係の皆様に多大なご迷惑をお掛けしますことを、深くお詫び申し上げます。 今後、こうした事態が再発することのないよう、フランチャイザーとして、より一層の管理の徹底に努める所存でございますので、何卒、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。平成20年3月12日 株式会社 ペッパーフードサービス代表取締役社長 一 瀬 邦 夫 必ずしも成功している対応ではないことはコメントしなくてもお分かりの通りだけど、問題のあるポイントを整理すると次の3点かな、と。1.社長コメントの「都合のいい」引用につながった発信メッセージの甘さ記事の書かれ方。「このようなことはあってはならないこと→なぜなら、会社の評判を落とす/FCに悪いから」の構成になってる。「謝らなきゃならない理由そこじゃねーだろ!」と読者に突っ込ませようとする記事の書き方。さらに「FCのあり方に問題があるとは思いたくない」と余計な一文が引用されてしまっちゃってる。これも「いやいや問題あるからこんなことなってんだろ!」って誰もが叩きたくなるポイント。これ、明らかに夕刊フジのイジワルの結果だと思うな。社長さんの会見コメントの際には、さすがに被害者へのおわびとか、FC体制の見直しの検討とか語られてるはずなんだよ。でも、それらがちっとも引用されることなく、読者が叩きやすいように記事を構成できる隙だらけの声明を作ったというのは(もしくはそれを語ることを許したのは)広報の責任は大きいだろうな。 2. 広報の情報収集能力の欠如とその認識のなさ。「尚、3月4日に貝塚氏が逮捕された事を3月10日になって巣鴨警察署よりの連絡で知る事となりました。」のくだりは、これによって何を伝えたいのかがまったくもって不明。会社としての報告が遅れたことのエクスキューズなんだろうけど・・・自分のブランドを掲げてビジネスをしていたFCオーナーが逮捕されているのに1週間も知らなかった、さらに警察からの連絡ではじめて知った、などというのは広報の情報収集能力不足のみならず、会社としてのブランドに対する姿勢が問われることになるんだけど、そういうことはあんまり考えなかったのかな?3. そもそもリリース書く前に社外文書の書き方に問題が。契約的にはFCオーナーはおそらく「外部」の人間なんだろうけど、それでもなぜ「氏」をつける?という問題。容疑者だから氏をつけるな、という点ではなく、傍から見れば、FCだろうと直営だろうと「ペッパーランチはペッパーランチ」ということ。外部者からすると、誰がどうみても違和感を感じであろうことに広報は気づかなかったのか?という問題。内部的な論理・ルールを外部文書にそのまま反映させている時点で、広報がきちんと外を向いていないことを物語ってる。これじゃ広報はうまく機能しないよ。まー。だからこそコミュニケーションを専門に行うコンサルティング会社(PR会社)の存在意義があって、まあ、成長しているわけなんですけどね。それはそうと、リクルート子会社営業も大変な。※余談:記事をコピペしようとすると、とある単語が*わいせつ、もしくは公序良俗に反すると判断された表現が含まれています*とエラー表示されて登録でいなかったので、そのままコピペしてみました。