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カテゴリ:エンタメえんた
身近に転がっていたのでちょっと読んでみた。
長野まゆみ『野川』。 【送料無料選択可!】野川 (単行本・ムック) / 長野まゆみ 青少年読者感想文コンクールの高校生向け課題図書なんだそうで。 あんまり課題図書って好きじゃないんだけど、 まあ、それなりに推薦される価値もあるのかな、と期待しつつ。 で、感想。 「んー。最近の高校生はこういう ストレートな話を読んで楽しいと思うのか?」 いや、いい作品だとは思うのである。 文章表現、とくに自然の描写は緻密だし、 言葉づかいも洗練されていると思う。 作品に出てくるさまざまな事物、事柄に 驚くほど重層的な意味が与えらていることに気づけば、 短い小説ながら、かなりのテーマの広がりをみせていることに舌をまくと思う。 ただねー、なんか、小ぎれい過ぎない?いろんなことが。 先生がとても大人なのはよしとしよう。 まあ、そこがこの小説の肝みたいなところもあるから。 でも、主人公、父親、出てくる登場人物が 全員、同じ方向に進んでいるかのような、 「いいお話を作る」ために存在しているような動きしか見せないのは、 あまりにリアリティがないような。 大人が子供に読ませたい一冊という観点では間違っていないと思うけど、 いろいろな創作に触れてきた高校生にとっては 物足りなく感じるのではないのかなあ・・・などと思った一冊でしたよ。 ま、さわやかな気持ちになりたいとき、図書館から借りてきて読むにはいいかもね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.06.23 07:05:39
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