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源氏の君は、桐壺帝の皇子(みこ)です。
皇族にふさわしい邸に住んでいました。 桐壺帝の皇子・源氏の君が、板葺(いたぶき)の 粗末な造りの小さな家に泊まったことがあります。 小さな家に住む夕顔と共に過ごしたのです。 夜が明けると、隙間(すきま)の多い板屋造りの家の中に 朝の光が射し込んできます。 長屋住まいの隣り近所から、 町の人々の声が聞こえてきます。 「どうも、商売はうまくいかないねえ」 という長屋住まいの家の人たちの声が、 「源氏物語」「夕顔」の巻に記されています。 下の原文の写真1行目冒頭から、2行8字目まで。 「たのむ所(ところ)すくなく、 ゐなか(田舎)のかよ(通)ひも思ひかけねば、 いと心ほそけれ、 きたとの(北殿)こそ、 き(聞)き給(たまふ)や」 原文の現代語解読文は次の通りです。 「頼みとする商売もうまくいかないねえ。 田舎への行商もあまりあてにはできないし。 北隣りさんよ、どうだい、聞いていなさるのかねえ」 長屋住まいで壁越しに話しをしている 庶民の会話が源氏の君の耳に聞こえてきます。 千年前も今の時代も変わらないような会話です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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