カテゴリ:中1生への伝達事項
前回の授業後に「今回の定期試験で60点台でした。どうやったらもっと良い点数が取れますか」という質問をしてきた生徒がいました。
私が「で、今回、学校のワークを何周したの?」と尋ねると
「2,3回です」
と返答してきました。
この返答だけで、
(あ~、こりゃ全然やっていないな・・・)
と分かりました。
◆勉強の基本は反復
よく生徒から(たまに保護者の方からも)勉強のやり方を聞かれることがありますが、この段階でアウトです。勉強法を聞いてくる子で勉強が出来るようになった子はいません。 この質問って、「どうやったらモテるようになりますか」と同じくらいダメダメな質問なんです。ダサイんですよ。そんなの人に聞いちゃダメ。その段階で負けです。自分で探しなさい。
勉強というのは、机に座ってノートを開いてペンを持って始めるだけです。それだけです。成績の上がらない子は、たったそれだけのことが出来ていないのです。
大体、勉強法を聞いてくる子で、忠実にその勉強法を実行する子なんてほとんどいないですからね。 そもそも勉強法を聞いてくる子は、「出来るだけ効率的に楽に短時間で努力しないで点数を取れる方法」を期待しているのですが、 指導者側から返ってくる答えは、「それはそれは大変な労力と時間を必要とする方法論」ばかりで、勉強が苦手な子(=別名「根性無し」)には絶対に実行できない方法ばかりですから。
◆勉強の基本は反復です。何度も何度も反復するしかありません。100ます計算で有名な蔭山先生は「7回くりかえせ」と言っています。出来るようになるにはそのくらいやらないとダメなんです。
※こういうことを授業内で言ったり、このブログで書いたりすると、とても頭の良い優秀なお父様の中には「俺はそんなに時間をかけてない。短い時間でサッと効率よくやっていたし、大学受験の時だって90分から長くても3時間しかやっていない。まして中学校の定期試験なんて短時間で効率的にできないとダメだ」と 子供に説教する方がいます。 実際、昨年や一昨年の卒塾生にもいました。私が「何度も反復しなさい」「もっと長時間勉強しないとダメだ」と言うと、「でもお父さんから短い時間で集中してやりなさいと言われました」と私に反論してくる生徒が。 そんな時、私は心の中で(でも、君の場合、残念ながら、その頭のよろしいお父さんではなくて、もう一人、別の方の遺伝子を引き継いでしまっているようだけど・・・)と思うのですが、そこはグッと我慢して飲み込んでいます。 ↑ ブログで書いてしまえば、同じですね。(宣誓!もうこれ以上、毒は吐きません!)
とにかく、今後私の前で「効率的な方法」とか「勉強法がうんたらかんたら」とか言わないでください。
◆冒頭の話に戻ると、
「で、今回、学校のワークを何周したの?」 に対する返答が 「2,3回です」
っておかしくないですか?ってことなんですよ。
みなさん、学校のワークを3回繰り返したとします。それで先生から「何回やった?」と聞かれたら、どう答えます? 「3回です」 と答えるでしょ?
5回繰り返した子が「何回やったの?」と尋ねられたら、どう答えます?
「5回です」 と答えるでしょ?
「2,3回です」とか「1,2回です」なんて答える子って、結局1周しかやってないんですよ(下手したら1周すらやっていない)。 絶対に反復していない。だから、点数が取れないんです。
それでいて、「何か良い方法ありますか?」じゃないんです。
まずは反復することです。 それが今年の中1クラスは出来ていません。
◆中1クラスの子達のテキストを見て驚きました。テキストがスカスカで全く反復できていない。全く手を付けていないページもたくさんある。 宿題として指示された最低限のページと回数しかやっていない。 それで出来るようになったら、マジメにやっている子に失礼です。 まずは何度も反復してください。話はそれからです。
※おまけ 当塾の宿題について ◆当塾の宿題は、中2と中3は原則ありません。ほぼゼロです。全て自主学習に任せています。 近隣で「キャラベルは宿題が多い」というデマが流れていますが、おそらく近隣で最も宿題が少ないはずです。だって中2と中3は宿題ゼロですから。「出来るようになりたい人はやればいいし、やりたくない人はやらなければいい」というスタンスです。
◆一方、中1は、「クラスで一番出来る子」に合わせて、最低限のページ数と回数しか出していません。
○その理由は、出来る子の時間を奪いたくないからです。出来る子に大量の宿題を出ししてしまうと、既に完璧に出来ている内容であるにもかかわらず、彼らはマジメにやり続けます。その結果、彼らから、本を読んだり、映画を見たり、部活をやったり、友達と遊んだり、家族と過ごしたりする時間を奪ってしまいます。だから、最低限のページ数、回数しか出していません。
○そう言うと、今度は、出来ない子達の保護者から「うちの子にはたくさん出してください」という要望が出てきますが、それは意味がありません。
やる気のない子に大量に宿題を出しても無駄なのです。 第1に、やる気のない子に大量課題を出すと、適当にやります。丸付けも適当。直しも適当。意味がありません。1問1問の精度が低下します。 第2に、やる気のない子に大量課題を出すことは、読書嫌いの子に読書感想文を課すのに似ています。 本が嫌いな子に本を読ませるとどうなるでしょうか。読み始めて5分くらい経つと、もう集中力が切れてしまいます。→そして、うしろのページをパラパラ見て、「あと320ページもある」と途方にくれます。→挙げ句の果てに、あとがきや解説を見て、テキトーな感想文を書くという暴挙に出ます。 やる気のない子に大量課題を出しても同じことになります。5分くらい勉強したら集中力が切れます。→そして、うしろのページをパラパラみて、「あと5ページもある」「あと4周も残っている」と途方に暮れます。→挙げ句の果てに、解答集を開き、答えを写し出します。
以上の理由から、当塾では最低限の宿題しか出しません。あとは、「やる気があって、頭が良くなりたい人は各自回数を増やしてください」というスタンスです。
すると今度は、「塾の方針は分かりました。でも、うちの子にはたくさん出してください」という方がたまにいますが、別にこちらは「やっちゃダメ」なんて一言も言っていないのですから、「どうぞご自由にたくさんやってください」という返答しかできません。そもそも受験はルール無用の喧嘩のようなもの。「問題集は2回以上繰り返しちゃダメ」とか「受験勉強は中3の夏まで始めちゃダメ」とか、そんなルールはありません。カンニング以外ならどんな手段を使ってもOK。学力を上げたモン勝ちです。
そうすると、「いや、先生。私から言っても聞かないので、先生から言ってください」という方もいらっしゃいますが、私から言っても適当にやるだけです。本人が「本気でどうにかしたい」「頭がよくなりたい」と思ってないうちはどうやっても難しいのです。 それに、お母さんの要望に沿って、私から「宿題を多めにやりなさい」と言っても、結局は、背後から黒幕のお母さんが命令していると子供は感づきますから無駄です。
◆とにかく、勉強の苦手な子達は「宿題だけではダメ」「当塾の宿題は最低限」ということは言っておきます。授業内でも何度も言ってきました。 ところが、今年の中1クラスは宿題「しか」やっていない。それどころか、その「最低限の宿題」さえも適当にやっている子がほとんど。その結果が今回の期末テストの結果に出てくるはずです。 周りと同じことをやっているだけで自分が出来る人間なのかそうでないのかよく考えてください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年07月06日 06時33分53秒
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