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カテゴリ:first kiss ケースケ×ミリ
「今日・・だったんだ」
ケースケが申し訳なさそうに、そうつぶやいたとき、なんだか、目の前が真っ白になっちゃった。 ケースケは、今、私が新谷先生と歩いていただけで、、ヤキモチやいた、、よね? だけど、私は、ケースケが他の人とキスしても、ヤキモチやくとこじゃないんだよね? ヤいちゃいけないんだよね? ケースケが他の人と唇を重ねた。 そう考えるだけで。 胸がひどく熱くなって。苦しくて。 怒ってるのか、悲しんでるのか、泣きたいのか、叫びたいのか、、自分でも分からない。 血の気が引いて、ただ立っているとガタガタ震えそうで。 とにかく、、帰ろう。そう思って、、一歩踏み出した時、よろけて。。。 だけど、ケースケの腕に助けられるの、瞬間的に拒否してしまった。 さっき、、、受け入れるって決めたばかりなのに。 だけど、現実に、他の女の人とキスをしてきたんだと思うと、途端にそんな決意も揺らいでしまう。 私って、ほんと、へちょい。 ケースケが、私の反応に凍りついている気配を感じる。 自分だって、自分で驚いている顔をしているのも分かる。 ・・・だけど、どうしようもなくて。 受け入れなくちゃって、がんばらなくちゃって思ったって、 全然、全然、無理。 だから、もう、そのままケースケのほうは振り返らずに、先に歩き出した。 部屋に帰ると、私は、いつものケースケの小さなキスも、受け取らなかった。受け取れなかった。 どうしようもなくて、思いっきり酔ったふりをした。酔いなんて完全にさめているのに。 「あ~。なんか、酔っ払っちゃった。。シャワー先、浴びてもい?すぐに眠りたい」 って無理やり、シャワーを浴びにいく。 私なんて、所詮、素人。 酔ったふりなんて、、、できているはずがない。バレバレ。 だけど、ケースケの反応なんて確認できない。 いつもより、シャワーを熱く強くして、その中に入る。 一人になると耐え切れずに、私は顔を覆って、しゃがみこんだ。 涙がどんどん溢れる。シャワーに流されるから丁度いい。 嗚咽が漏れる。シャワーの音にかき消されるから丁度いい。 ケースケ。。 ケースケが他の人にくちづけたんだ。 私は自分の唇に触れながら思う。 私の唇はケースケだけの、、ものなのに。。 他の人にキスした唇で、、また私にもキスするの? ・・・そんなの、、、、、、、、耐えられない。 頭では、分かってるのに。 ケースケの心には私しかいないこと。 だけど、、現実に、リアルにキスのこと考えてしまうと、 やっぱり、、、ダメ。 大好きなのに、愛してるのに、、、頭から必死で心に呼びかけても、拒否反応は収まらない。 もう、何も考えたくない。 シャワーから出ると、私は、頭からバスタオルを被ったまま、 ケースケと目も合わさずに、 「おやすみ」 と告げ、寝室に入り、ベッドにもぐりこんだ。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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