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カテゴリ:first kiss ケースケ×ミリ
とっても久しぶりの、深い深い眠りから目覚めた私。
だけど、自分の今いる場所のあまりに心地いい感触に、身動きができない。 ・・どこ、、だっけ? 一瞬そんなこと、思ってしまったりする。 そんなこと、分かりきってるのに。 私が心から安らげる場所。 ここは、ケースケの腕の中。 やっと戻ってこれたんだ。 安堵と幸せに、深く息をつく。 その場所から、夕べのことを一つ一つ思い出す。 ・・・きっと、ケースケ、、わざと、あんな風に私をイヂメて。 ・・ウマイな。。 なんか、まんまと、、はめられちゃったな。 でも、いやな気持ちにはならない。 きっと、私のために。 そう、きっと、本当は、ケースケだって、不安だったはず。 駆け引き。。 なんて、らしくない方法を選んでまで、私を、取り戻そうとしてくれた。 そのことが純粋に嬉しい。 ずっとずっと拒否してしまっていたケースケの体。 でも、ずっと焦がれていたケースケの体。 私をまた、しっかりと包み込んでくれている。 ・・・てか、しっかり過ぎだし!ちょっと、抱きしめ方キツいよ? ・・多分、きっと、2度と離したくないって思ってくれてるのかな? 私は、肩に回されたケースケの腕を、そっとそっと外して体を起こし、姿勢をかえる。 私はケースケの寝顔を見つめた。 ありがと、ケースケ。 ・・・・ キスシーンが放送される日、ケースケも家にいた。なんだかそわそわしてるし。 「なあ、飲みに行かない?」 なんて言ってるし。 全く。もっとどーんっとしてて欲しいよ。 「なんで?飲みになんか行かないよ。ドラマ始まっちゃうじゃん」 「・・・見るの?」 「見るよ。だって連ドラだよ?ストーリーだって気になるし。それに・・」 「それに?」 「ちゃんと見れなくちゃ、、意味ないよ」 ケースケは、小さくため息をついて、私を見つめる。 この間の意地悪のお返しに聞いちゃう。じーっと睨んで。 「なに?なんか疚しいことでもあるの?」 「ないよっ。あるわけないだろ?」 必死で即否定。かわいいな、ケースケ。口を尖らして言うケースケ。 「・・いつもと同じだよ、ただ、恥ずかしいんだよ、ドラマ、目の前で見られんの。緊張するし」 ケースケ、本当に、うまいのに。いつも、こんなこと言うんだよね。ったく、子供じゃないんだからさ。 「一緒に見たくないなら、出かけてくれば?」 って言ってやる。 「まさか。そばにいるよ」 ケースケはソファに座って私の肩を抱く。ぎこちない手つき。どこまで緊張してんだか。 で、肝心のそのシーン。肩に置かれたケースケの手に力が入る。 確かに、情熱的に見える。 テレビの中の二人は、違和感なく愛し合っているように見える。 ケースケ、相変わらず、うまい。 だけど。。 画面がCMに変わって、私はつぶやく。 「全然。。。違う。。。。」 ケースケは私の耳元の髪に触れながら返事する。 「ああ。」 全然、違う。私にいつもしてくれるキスと。 愛情の量が。情熱の温度が。 当たり前のことだけど、これは、仕事なんだ。演技なんだ。スムーズに理解できる。 見て、、よかった。 静かに胸をなでおろした私に、ケースケが優しく伝える。 「違うだろ?・・でも、それが、分かるのは世界中でミリだけだよ。これは、ミリだけにしかしないキスなんだから」 そういって優しく、、でも、くらくらするほどの愛情のこもったキスをしてくれるケースケ。 キスだけじゃなく、もっともっと、その先を期待してしまった、、のに。 ケースケは私を離して、悪戯な目つきをしていう。 「ミリも、してよ、あのキス。最高だった」 私も、同じように笑って言う。 「また、・・いつか、ね?」 「なんだよ~、、」 がっかりしたように、肩を落として俯いたケースケ。でも、一瞬後、 「ま、いいや。じゃあ、いつもどおり」 そういって、私を激しく抱き寄せて、キスをする。 「、、ちょっと、、まだ、ドラマ、終わってないのに」 「ミリ、見てて、いいよ。。俺、勝手にやっとくから」 そう言って、私の服を脱がせ始めるケースケ。 「・・バカ」 そんなことされたら、テレビなんて、、観てられるわけないよ。 ケースケの動きに、強く飲み込まれながら、私は思う。 いつもいつも私を求めるケースケ。 こっちから求める様な、隙も、ヒマも、全然ない。 私がまた、あんな風にケースケを求めるのは、きっと、ずっと、先になるのかな? でも、ねえ、ケースケ。 ケースケが、この先、 何度キスシーンを繰り返しても、 私、もう不安にならない。 その度に私が口付けて上書きするよ。 ずっとずっと。 そう、きっと。 人生最後の、、last kissまで。 <了> ←1日1クリックいただけると嬉しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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