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2009.06.15
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カテゴリ:blue night
出てきた自分と入れ違いにシャワーを浴びに行った碓氷を見送り、蒼夜はふっと息をついた。
蒼夜にだって迷いがあった。
いいのかな、こんな風に、碓氷くんに抱かれても。
それはもちろん母のことを気にしてではなく、自分の中の「心」に対して後ろめたかったのだ。
碓氷に惹かれているのかも?
そう感じた想いがどんどん大きくなってきていた。
だけど。。。
『僕はキミを愛してもいないし、二度と誰も愛することもない。』
碓氷がさっき断言した言葉がまた思い出される。

・・・絶対好きになっちゃいけないんだ。

私にとって彼が、ずっと探していた「その人」、だったとしても、彼にとっての「その人」は、もう、既に存在しているのだから。
2度と会えない人だとしても。
碓氷くんは、あんなにその人を愛して。。。
心ごと持っていかれたって言ってたっけ。。

・・辛い思いをするだけだ。

大体、碓氷ほどの男が、こんな、小娘に真剣になってくれるはずあるだろうか?
ましてや、知らない男たちと寝まくっていた馬鹿な私に?

・・・ありえない。

ソファにもたれて目を閉じる。
あ~あ~あ~、なんで、よりによって碓氷くんなの?
お母さんや水野くんの反対になんて立ち向かう気はある。
だけど、碓氷くんが私を好きになってくれる可能性はないんだ。
そう考えて、蒼夜は半ば泣き出しそうになる。
これ以上、好きになっちゃだめ。
惹かれちゃだめ。
心にしっかり言い聞かせる。
シャワールームから碓氷が出てくる気配。
でも、蒼夜は両手で顔を覆って逆のことを想ってしまう。
所詮、まだ、ハタチ。
恋も知らなかった小娘が、初めて知った胸の痛みから逃れられるはずもなかった。

・・・今夜だけ、、いいよね?

きっと、碓氷くんとの、最初で最後の夜。
愛してる人に抱かれるんだ、そう想うことは、とても危険だけれど。
圧倒的に心を襲う強い想いには勝てなかった。
なんといっても初恋なんだ。。。
だけど・・・碓氷くんには気づかれないようにしなくちゃ。
彼は、私のために、私のことを思って、抱いてくれるんだから。
そう、愛とは違っても。
だからこそ、そのことが、彼の負担になったら、、申し訳ないもの。
自分は後でどれだけ、、傷つくことになるとしても。
どれだけ辛い思いをすることになるとしても構わない。
やっと出会えた初恋を、、、押さえ込むなんて、無理。

ドライヤーの音が止み、蒼夜は心を落ち着かせる。

心の中では正直にいよう。
だけど、彼には、、、絶対にそれは見せない。

・・・できるかな?

できるよね、私。


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最終更新日  2009.06.16 00:31:52
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