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アニメ『宇宙をかける少女』に出てくる人工知能コロニー『レオパルド』。声だけ聞くならアホなルルーシュ以外なにものでもないAIの必殺技が『反物質砲』というコロニーサイズのビーム(?)兵器です。
さて私が『反物質』という単語を初めて聞いたのは、劇場版宇宙戦艦ヤマトの2作目(愛の戦士たち)だったのですが、当時小学生だった自分にはよくわからないモノでした。ただその後様々なSF作品で反物質が取り扱われ、その巨大なエネルギー量からブラックホールを生成したりとアイデアが膨らんだりしていました。 んで、レオパルドの主砲が『反物質砲』。まあぶっちゃけ外見はガンダムの『コロニーレーザー』みたいなものなのですが、そのワット数とか実は半端ではなさそうです。 例えばWiki調べによると、反物質1グラムの理論的エネルギー量は90兆ジュール。科学に弱いひとのためにわかりやすく言うなら、『90兆ワット/秒』という数字です。これは質量で水でも鉄でもウランでも変わりません(1グラムなので)。100ワット電球なら9000億個を1秒間点灯させられる分量で、日本の全人口(老人・乳幼児を含む)全員に電球を与えて2日間点けっぱなしに出来るエネルギー量になります。核物質なら効率をどんなによくしても最低20キログラムほど臨界反応させなければならない量です(ちなみに広島型原爆のウラン量は60キログラム。実際は80%の濃縮ウランなので75キログラムらしい)。 ゴジラでも死ねますな。 サンライズ寸法のオニール型コロニーの寸法は全長20キロメートル直径6キロメートルぐらいだそうですが、広島型原爆でその3割ほどは消滅し大半は爆散します。じゃあ単純に1グラムでコロニーの1割、10グラムで完全消滅(ないし熱蒸発)ということになるでしょう。分量としては一粒300メートルのキャラメルぐらいでしょうか。チョコバー一つ分の反物質があればラグランジュポイントまるごと一つぐらいは吹っ飛ばせそうです。さらばジオン公国。 んなもん軽々しくぶっ放すなバカ。 ちなみに新世紀エヴァンゲリオンに出てくる陽電子砲(ポジトロンライフル)で射出しているらしい陽電子も反物質です。使徒が対消滅しないので使徒は常物質で出来ていると思われますので、反物質である陽電子をぶつけ対消滅的に質量を削るというのは、ある意味防ぎようがありません。エネルギー体である光子力研究所のバリアーだって常物質ですし(なぜか割れるエネルギーですが、ツッコミ入れるのは無粋です)。 反物質ってのは1933年からすでに存在理論があったのですが、エネルギー保存の法則すらキャンセルしちゃうのでなかなかネタに困らないガジェットです。ちなみに人工反物質は2002年に生成に成功しているのですが、陽電子20個とかなので反物質兵器はまだまだ先の話になりそうです。 なんか2キログラムほどあったら地球のエネルギー事情を次世代に進めるぐらいの時間稼ぎが出来るらしいのですが、隕石とかで落ちて来なきゃいいですねぇ……空気2キロと対消滅して天山山脈ぐらいは楽勝で消滅しちゃうみたいですけど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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