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林鳥巣のどっちらけ

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つい先ほど、日テレのドキュメンタリ「カリスマ達が語る ゲームの中の戦争~あなたは人が殺せますか~」を見た。

どうだね、この副題。
この番組では、ゲームそのものが核開発の副産物であったこと、米陸軍の広報用・戦闘訓練用に開発された戦闘ゲームが巷に流通している事実などからゲームと戦争の関わりを示しつつ、日本ゲーム略史について簡単に述べる中で、元タイトーの西角氏が、当初「スペースインベーダー」の標的のデザインについて宇宙人ではなく人間型を検討していたことに触れ、湾岸戦争がメディアによって「NINTENDO WAR」と呼び習わされたことについて任天堂・宮元サンにその意味を糾したり(ほとんど言いがかりだ・・・当時はスターフォックスすら存在もしてなかった)する一方で、反戦・反核・平和を訴えるスクエ二の堀江氏・コナミの小島氏を持ち上げる態度には、呆れるばかりだよ。

特に、堀江氏賞賛のシーンには理論的に大きな矛盾が感じられる。堀江氏は淡路の古城で遊んで育ち、その幻想的な原風景が作品につながったという下りだが、この場面では否定的な演出・問いかけは一切ない。だが、うがった見方をすれば「中世の人殺し集団が建設した軍事遺跡で遊んだ堀江氏は、血塗られた武士道に毒されて育った。」ということにもなる(注1)。
ゲーム草創期のクリエイター達が、ゲームがよりプリミティヴかつ無邪気であったが故に、より単純化された本質を逃げずに語らざるを得なかったため、結果的に苦しい返答を迫られていたのに対し、技術の進歩によってより複雑で高度なテーマ性をゲームに付与することが可能になった(=暴力表現にテーマ性という大義を与えることがより容易になった)世代のクリエイターが一方的に肯定的印象を受ける(注2)番組構成。
なんだ、この作為は。違和感は。

そもそも、民放における自衛隊宣伝活動のメッカであるところの日テレが、サブカルチャーを指弾するときには堂々反戦反核を謳いあげるところは全く不思議でならない。だったら原水禁でも取り上げれば?
せっかくアメリカまで取材に行き、米軍のゲーム利用について批判的な視点を展開するのなら、もっと別のやり方があったのではないか。例えば、ロックスター社の「グランド・セフト・オート」が指弾され、残虐ゲームの未成年に対する販売を禁止する動きがある一方、現実に存在し生きている人々を殺戮するために戦意高揚ゲームを開発し、頒布しているという矛盾を突く、というわけだ。素人の浅知恵かもしれないし、これはこれで偏った視点だし、べつだん新しくもない。同様の考えは映画「フルメタル・ジャケット」でも既に示されている(注3)。だが、少なくとも刺激的だ。それをしなかったのは、要するにこの番組の作成意図が、ゲーム業界を一応は善玉と悪玉に分け、最後は結局「際限なく広がるヴァーチャル世界」という不安な一言によって白黒ひっくるめ、不気味な暴力発生装置であるがごとく印象付けることにあったがためであろう。そこに(米国のであれ、日本のであれ)政府・体制批判めいたものが入っては悪玉がゲーム以外にも存在することになり、二元論が成り立たない。

矛盾したキモさがあるよ、今の世相には。
政府は世界に向けてオタク文化発信をうたいつつ規制を強め、メディアはオタクを商品化しつつその態度は一貫して侮蔑的であり、その消費者を犯罪者予備軍もしくは犯罪者呼ばわりし続けている。
この現象は、朝鮮半島に向けられた目と本質的には同じだ。
ただ、拉致問題に対する関心が急速に薄れる中、肯定印象と否定印象の比が、オタクへのそれとはやや異なるように見受けられる。
まぁ、異文化に対する接触が本格化している過渡期ということか。

異文化といえば、今日はまた高崎のマハラジャでお昼を食べた。
タンドーリチキンセット1400円ナリ。両手がアブラでべっとべとになるまで鶏肉とナンにむしゃぶりつきました。
ウマカッター
うん!この国にも住めるゾ、とナンの形をしたでっかい亜大陸に赤マルをつける安直な俺でした。


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(注1)俺の意見ではありません。仮定の話。
(注2)別に2氏の主張に疑義を呈したいのではない。この番組の製作意図に不信感を募らせているだけである。
(注3)ハートマン軍曹が、海兵隊のライフルマンがいかに優秀かを講義する場面はその代表だ。





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Last updated  2005年09月19日 03時55分57秒
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