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カテゴリ:地方暮らし 健康 美容
黙祷 神戸で死んだM 自室で支度をしてリビングへ入り、テレビを消した。 そのときテレビは火災シーンを映していた。 ちらっと見ただけで家を出た。 徒歩3分の駅で電車に乗り、品川の会社へ向かった。 山の手線はいつもどおりに進む。 ふと2年前のやりとりを思い出した。 「いまはじっとしていたほうがいいと出てるから神戸へ行くのは喪が明けてからにしたら」 かなりしつこく転職を引き止めた。 占い好きの私は友人が転職するというのでそのとき四柱推命か算命術か風水も混ざっていたかもしれないが、彼女を占ったのである。 結果は転職、転居など動くのは悪い、じっとしているのがよいと出た。 その年と翌年は変化させてはいけないとしつこく止めたほど悪い運勢だった。 「2年待ちなさい。再来年にしなさい」 しかし彼女は変えなかった。 なにか切迫したなにか、いま神戸へ行かなければいけない、 なにがあるのか 私は私で執拗だった。 占いごときになにをそんなに拘っているのか自分でも変に感じていた。 「3年したら戻ってきますから」 そう彼女は言ったが、今行かせてはいけない重いものが残った。 そのときの自分の執拗な気持は変だったというしかない。 それから半年もしないその日の早朝、神戸で彼女は死んだ。 テレビにその名が流れて確定した。 それはその日のきょうである。 その日のけさのことだ。 なぜもっと止めなかったのか。 なぜ振り切って行ったのか。 なにがあったのか。 何年も経って私の小説に彼女が現れた。 そのモチーフは意図したものではない。 執筆中に現れたのである。 小説上の彼女をMと名付けた。 アルファベットの名をつけたのは初めてである。 彼女は実在した女だったが、私のなかでそのときは抽象化されていたのだろう。 その小説のタイトルは「Mがついてくる」 そうなった。 「Mがついてくる」は「三田文學」に掲載された。 ◆検証 Mは箪笥の下敷きになって逃げ遅れたと聞いている。 転居したばかりでアパートに仮住まいだった。 鉄筋コンクリートの建物なら助かっていた。 畳の部屋に箪笥を置いていた。 箪笥の高さはわからないが、洋服箪笥のような高さではなかったか? 床の上より畳は不安定で頼れやすい。 箪笥のそばに敷いた布団で寝ていた。 地震のとき家具が倒れることを予測して寝ること。 家具の向きを変えるだけで倒れにくい。 転倒防止具で固定もあるが、完璧ではない。 #家具 #箪笥 #阪神淡路大震災 #神戸 #三田文學 #Mがついてくる #占い #四柱推命 #算命術 #風水 #通勤 #山手線 オリジナルカジ 美肌湯パック箱入り お風呂でエステ 美肌湯パック 今治タオル 「雲ごこち」使用 1点までは¥250でお送りできます ko-32925-bihadayupakku お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.01.17 22:24:58
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