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2006年01月12日
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テーマ:戦争反対(1190)
 先月、中国領事館員が中国のスパイ攻撃により自殺していた事が判明したが、そのことも含めて中国外務省がこんな事を言ったそうだ。

日本に報道規制を要求 中国「対中批判多すぎ」(共同通信)

 【北京9日共同】中国外務省の崔天凱アジア局長は9日、北京での日中政府間協議で「日本のマスコミは中国のマイナス面ばかり書いている。日本政府はもっとマスコミを指導すべきだ」と述べ、日本側に中国報道についての規制を強く求めた。
 メディアを政府の監督下に置き、報道の自由を厳しく規制している中国当局者の要求に対し、日本外務省の佐々江賢一郎アジア大洋州局長らは「そんなことは無理」と説明したという。
 日本側によると、崔局長はまた、小泉純一郎首相の靖国神社参拝問題や日本国内での「中国脅威論」の高まりなども挙げ「(日中間にあるのは)日本が起こした問題ばかり。中国は常に守りに回っている」と批判した。


 
 まあ、よくもこんなことをいけしゃあしゃあと言えるものだと感心するが、最後の日本が起こした問題ばかりの一文はそっくりそのまま中国にお返ししたい。
 とはいえ、こういうスタンス・攻撃の仕方が中国イズムの正しい姿であり、何も驚くほどのことではない。中国(韓国含む)と日本では「恥」の文化に大きな差違があり、明らかに間違っていると思っても「言ってみるだけ言ってみよう、言うだけタダ」という感覚が存在するのだ。日本人の場合、吐いた言葉は戻らないと認識しているし、吐いた言葉に責任を持つのが通例である。従って、間違ったことや嘘などを吐くことは自分自身へ全て返ってくる。これが恥である。
 しかし、大陸の中華思想とは支配思想であるから、間違った事や嘘という概念が(多分)ないのであって、そこにあるのは従わせることや説得力だけなのである。力関係で勝ればそれでよしなのである。中国の道・徳思想は日本人には勘違いされやすいが、日本的な道義ではなく、忠義であることを忘れてはいけない。

 さて、先にあげた中国上海総領事館員の自殺問題にしても、日本の外交姿勢には大いに疑問を感じる。日本政府はこの問題を中国に対して抗議を始めたが、
総領事館員の自殺問題、中国が日本に再反論(読売新聞
にあるように、1年以上も経過したものをまともに中国が取り合うはずもない。日本の抗議が中華的言ってみるだけ言ってみよう的発想ならばともかく、日本的道義に基づくものであれば、これほど無駄な事はない。

 外務省が1年以上放置した経過には、臭い物には蓋、事なかれ主義などが背景にあったものと思われるが、中国という国に対するスタンスの取り方としては最悪な対応である。首相すらそのことを知らなかったそうであるから、外務省の危機管理意識はないに等しいのだろう。
 中国に対しては、事件直後であったとしても政府からの抗議が功を奏すとは思えない。中国はあの手この手で責任を回避し、逆に日本政府の批判に転嫁するのは目に見えている。むしろ、中国からの言論攻撃が無駄であるという事を暗黙に中国に知らしめる手法が必要である。

 それは情報ルートの締め付けにほかならない。外交制裁とも言うかも知れない。外務省が毅然とした態度で行動を取れば、中国側の対応も変わるはずである。もし、変わらなくとも日本の姿勢をきちんと伝えることはできる。
 何でもお友達になろうとするのは、人間の性を馬鹿にしすぎている。虎視眈々と寝首をかこうとしているお友達を作るにはどうしたらいいか、自ずと道は見えてくるはずだが。とはいえ、古来より情報漏洩に疎いのが日本人の伝統とも言えそうだが・・・





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最終更新日  2006年01月12日 09時19分58秒
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