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ラッコの映画生活

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2006.11.29
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カテゴリ:『デカローグ』
DEKALOG JEDEN

DEKALOG 1_1.jpg DEKALOG 1_2.jpg


1『ある運命に関する物語』

この『デカローグ』シリーズ、かつてはその一部を見たことがあるだけでした(5と6の劇場用長尺版も含む)。でも今回毎日1作ずつ通して見てみて、一話一話で物語は完結していますが、全体として眺めるべきものだと思うようになりました。ある話のある部分が別の話のある部分と関連していたりとか、です。また関連という意味では『傷跡』から『トリコロール/赤の愛』までのすべての作品とも同じように関連があって、全キェシロフスキ世界として見るのが楽しいです。

(以下少しネタバレ)
キェシロフスキ監督は『デカローグ1』について「この映画の核心は、理性と直感との対立である。」と言っています。小学生のパヴェウに、「父親のクシシュトフは若い頃にすべてが理屈で説明がつくことに気づき、それ以来直感も神も信じなくなった。」と敬虔な姉イレーナは語ります。息子パヴェウにはパソコンでの計算を教え、スケートを安全にできるだけ氷が厚いかどうかを計算します。クシシュトフは理性、その象徴たるコンピューターを信じている。しかし理由なくインク瓶が割れて青いインクが机の書類に流れ出したとき、何か不吉なものを感じてしまい、そういう自分を無理に落ち着かせようとします。ある出来事にいたたまれず、建設中の教会の仮祭壇をぶち倒したりもする。つまりいくら理性に生きようとしても、内なる直感を捨て去ることはできないわけです。神を全く信じないのなら神に怒りをぶつける必要もないのです。この主人公が監督と同じクシシュトフと名付けられているのは、この理性と直感の対立はキェシロフスキ自らのものなのかも知れません。

キェシロフスキのテーマの一つは愛であり、キリスト教の愛の神たる神(信仰)でもあるのですが、伯母イレーナがパヴェウを抱きしめて、「何か感じるでしょ。それが愛よ。」といいます。これは『偶然』の中で引用されるマザー・テレサの「死んでいく人に与えられるものがあるとすれば、それは一人ではないという思い」という言葉、『デカローグ8』で語られる「人の中には良い心と悪い心が必ずあって、ときによってどちらかが出てくる(・・・)それに神という言葉を使う必要はない」等の言葉と関連・対応していると思います。

聡明で無邪気なパヴェウ役の子役ヴォイチェフ・クラタがとっても可愛かった。

DEKALOG 1_4.jpg DEKALOG 1_3.jpg


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Last updated  2006.11.30 02:14:58
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