2457714 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

ラッコの映画生活

ラッコの映画生活

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Calendar

Freepage List

Category

Comments

Jeraldanact@ Проститутки метро Электросила Брат замминистра инфраструктуры Украины…
SdvillkeS@ ИнтерЛабСервис [url=https://chimmed.ru/ ]brueggemannal…
hydraGes@ Новая ссылка на гидру v3 новый сайт гидры v3 <a href=https://hydraruzpnew4afonion…
間違い@ Re:『沈黙の行方』トム・マクローリン監督(米・加2001)(02/21) 姉ではなく、妹です。 なので、弟ではなく…
RogerEQ@ Это вам будет по вкусу разработка сайтов веб сервис - <a hr…

Profile

racquo

racquo

Favorite Blog

コイケランド koike1970さん
Kabu + Plus エースNo1さん
行きかふ人も又 はる **さん
Nobubuのbu… Nobubuさん

Keyword Search

▼キーワード検索

2009.03.21
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類
ALICE
aka NECO Z ALENKY
Jan Svankmajer
84min(1:1.33)
(桜坂劇場 ホールCにて)

(つづき)
ルイス・キャロルの「アリス」は少女好きだった彼がロリーナ、アリス、イーディスのリデル家三姉妹に即興で物語ったお話が元になっている。主人公アリスはこの次女アリスがモデルで、アリス・リデルは当時10歳。彼女にねだられ手書きの本をキャロルは贈った。それが後に出版される『不思議の国のアリス』の原形だ。

これで思い出される私的な経験がある。ボクは15歳のとき姉の息子の叔父となった。甥はボクに懐いていた。ボクも子煩悩とでも言うか、好んでこの甥の遊び相手になったり、子守りをした。その甥、たぶん5歳前後のころ、休みで家にいるときボクは昼寝の寝かしつけを請け負うことがあった。そんなとき、甥を主人公にして冒険談をやはり即興で物語った。内容も幻想的なものだ。途中で甥は寝入ってしまうけれど、夏休みなどだと自分も甥も連日家にいたので、翌日つづきをせがまれ、物語はどんどん続いた。『アリス』はキャロルがアリスに即興でした物語だと知ったとき、同じようなことなのだなと思った。違うのはボクには彼のような独創性もイマジネーションもないので、本として結実することはなかったことだ。

詰まらない私的思い出を書いたのには理由がある。こうして聴き手である甥を主人公として物語を作りながら語るとき、もちろん甥の興味を保とうとする。必然的に甥の関心、感性、考えていること等を生で感じ取りながら話を作っていく。だから甥に語り聞かせようと自分一人で物語を考えたり書いたりしたのとは結果が違う。これはキャロル/アリスの場合も似ていたのではないだろうか。

そしてシュヴァンクマイエル/クリスティーナの映画だ。『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』ではクエイ兄弟は、例えば指の細かな動きまで完璧に役者を自分達の思い・イメージ通りに動かそうと望み、必ずしもそう行かないので苛立ったらしい。しかしこれはボクの考える(実写)映画性とはズレている。役者という生の人間、個性や感性を持った人間が、その人間としての真実で演技をすること、そこに、もちろん結果として成功した場合も、やや失敗した場合も、映画の醍醐味がある。映画は個人芸術ではなく協同製作芸術なのだ。
(つづく)







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009.03.21 00:28:39
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.