カテゴリ:読了本
1950年アメリカ生まれ、少年時代を台湾、香港で過ごす。
プリンストン大学、スタンフォード大学で日本文学教授勤めた。 ユダヤ系の父とポーランド系の母は、彼が10歳の時に離婚。母と弟と3人で台湾から香港に行った。 半年後、父は上海生まれの中国人と再婚。 彼たち3人はアメリカに帰る。 高校を卒業した彼は、父達夫婦が移り住んでいる横浜に行って日本の大学に行った。 それから何年もたって、中国行った日本人から、「もう共産主義じゃないんだ。人民服とか毛沢東とか、そんなイメージと全く違う。特に上海はすごい」と聞き、ふと中国行きを思い立つ。 人民服は全く居ない。 中国のキーワード「人民」「解放」「革命」を口にすると、外人が日本人に「フジヤマ」「ゲイシャ」と言って冷笑されるように、笑われそうだ。 なにげなく中国人夫婦と知り合い、食事をしながら話すことになった。 彼が一番聞いてみたかった「天安門事件」・・・・ 夫婦は、あまり話はしたく無さそうだった。 「明日、上海に行く」と言うと、夫婦は「北京は良い、上海は駄目」「上海はお金だけ、北京は友情」だという。 そして上海をけなす口調で「日本人は動物だ」という。 朝鮮についても聞いてみた。 「あそこの人は時々見かけるけど、とても近づけない。彼らは気狂いだよ。皆が胸に金何とかのチャチなバッチをつけて」「南の韓国の方が好きだ」 胸という胸に毛沢東のバッチをつけていた時代の中国人・・・なのに。 店を出る時、話を聞かせてもらったお礼に彼がおごる事になった。外貨兌換紙幣の100元札を出すと、中国人夫婦の妻が「私が払って来てあげる」とレジの方へ・・・ チラッと振り返ってみると、その外貨兌換紙幣をバックにしまい、代わりに半分の価値しかない人民紙幣を出して支払うのがかいま見えた。 *************************** アメリカ人の容姿をもっている彼からの眼で、中国、中国の人々を見れた。 日本人には、中国の人たちも本音は語らないかもしれないし、話もできないかもしれない。 中国には行きたいとは思わないので、こういう風に本で少しでも知れて良かったかな~。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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