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カテゴリ:◆宝石解説
■■デマントイド ガーネット■■
ガーネットといえば一般的に赤い宝石で有名ですが、実はガーネットには様々な色があります。 正確に言うと石榴(ざくろ)石グループの宝石を指します。 その中でもとりわけ希少性が高い石がこのデマントイド・ガーネットです。 ![]() ダイヤモンドに似た輝きを放つことから「ダイヤモンドのような(デマントイド)ガーネット」とその名をつけられました。 1875年頃から1917年のロシア革命によりロマノフ王朝が崩壊するまで、ロシアの宮廷ジュエリーとしてもてはやされ、皇族や貴族の身に付ける宝飾品を彩りました。 ロシア革命後は採掘が途絶え、ごく最近までアンティークジュエリーの中に時々見かけるだけの“幻の宝石”になってしまったのです。 アメリカの宝石店ティファニー社の副社長であり、鉱物学者でもあったGeorgeF.Kunz博士は、この美しいエメラルドグリーンの宝石に魅せられ、デマントイドガーネットの買占めに乗り出しました。 20世紀半ばに在庫が尽きるまでは、ティファニー社の主力商品の一つでしたが、在庫が尽きてからはまさに幻の宝石となってしまいました。 そして、21世紀に入ってから再び世界の宝石市場に現れるようになり、日本でもまた、美しい色合いと、その特異な“ホーステール・インクルージョン”から大変人気が高まっています。 通常、宝石は内包物が入っていると、それらはキズと見なされ価値はずっと下がるものですが、デマントイド・カーネットはまったくその逆で、美しい内包物が入ることにより、その形状や入っている位置により価格が跳ね上がるという大変珍しい宝石です。 ![]() ホーステール(馬のしっぽ状)・インクルージョンは、馬を愛するヨーロッパの貴族階級の間で “幸運の象徴”として古くから大変珍重されてきました。 しかし、残念ながらこのホーステールインクルージョンが見られるのはロシア・ラウル産の デマントイド・ガーネットだけです。 ここ最近、デマントイドガーネットの価格が下がってきています。 これは2008年半ばにマダガスカルでの新発掘によるものです。 マダガスカル北西部のマングローブ湿地帯で見つかったデマントイドは 最大で2g(10カラット)程の宝石質の結晶があったそうです ![]() そして毎週20kg(10万カラット)ほどの結晶が採掘されているとか・・・・。 ![]() ![]() 彩度の高い濃い青緑色はナミビア産よりロシア産に近く、 ロシア産のようなホーステイル・インクルージョンは入っていませんが、 その代わりに透明度の高い結晶が多いそうです。 最近イラン産も出回り始めています。 イラン産はロシア産に近い色合いでホーステイル・インクルージョンも入っているそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.08.21 20:51:16
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