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実直に【 ミステリー 】を【 オススメ 】します。

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2016.07.25
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カテゴリ:読書記録
著者【 道尾秀介 】の『 向日葵の咲かない夏 』を読み終えたので、記録も兼ねて紹介します。

本書は、2009年に、新潮文庫版が【 年間83万部 】を売り上げ、オリコン年間本ランキングの文庫部門で【 第1位 】となり、

2011年には【 100万部 】を超えるベストセラーとなった、この著者の【 出世作 】と言えるような作品です。

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ただ、読者によって、はっきりと好みが分かれそうな【 問題作 】とも言えるかもしれませんね。

いわゆる【 叙述トリック 】を用いた【 本格ミステリ 】として、有名な作品でありながらも、異様な雰囲気を醸し出す、その独特な文章は、あまり、すらすらと読めるものではないですし、

ミステリーを読みたいんだ!と思って読み始めると、そのファンタジックな展開に、ちょっと辟易してしまう可能性もあります。

しかし、個人的には、この小説、間違いなく【 最高級のミステリー 】だと確信しているので、その理由を、ネタバレしない程度に、書いておきましょう。

まず、言及しにくかろうと言及せざるを得ない【 叙述トリック 】についてですが、

この点に文句をつける人は、トリックに自分なりの拘りを持ち過ぎていて、柔軟な発想ができない人か、単に、理解力の低い人だと言っても過言ではないくらい、クオリティの高いトリックだったと言わざるを得ません。

正直、実は、そこまで【 騙されはしなかった身 】としては、とても納得のいくものでしたし、それでいて、事件の真相などについては、全く別の種類の意外性もあったので、期待以上でした。

つまり、事件の推理についても、立てた仮説が崩れ、それを修正したものが、また崩され、という風に、ストーリーに合わせて組み替えられていく様は、鮮やかでしたし、

登場人物の心情についても、本当の気持ちが明かされた瞬間などには、幾度となく、ハッとさせられたわけです。

強いて言えば、物語が【 偶然に左右され過ぎ 】という気もしますが、

それを補って余りある程に、説明ゼリフなどは、論理的で丁寧ですし、ストーリー展開も、劇的で面白く、リアリスティックな部分は、とことんリアリスティックで、

ある程度、読み込んでしまった人は、その呪縛から逃れられなくなるくらい、この本の虜となるであろうことは、言うまでもないでしょう。

普通に、小説として、かなり完成度の高い作品だと思うので、是非、オススメですね。

読んだことのない人は、どうか一つ、騙されたと思って、読んでみて欲しいですし、

昔に読んだけど、さほど印象に残っていないという人や、悪い印象を持っている人は、今一度、読み直してみると、新たな発見があるかもしれませんし、今度は、その真の素晴らしさが、理解できるかもしれませんよ?

最後に、一応【 電子書籍版 】のリンクも貼っておきます。



( 注意 )察しのいい人にとっては、ちょっとしたネタバレになりかねませんが、どうしても記しておきたいので、一つだけ、本書の【 タイトル 】について、あくまでも個人的な解釈ですが、ここに、書いておきたいと思います。

実際、物語の中の季節は夏で、ある家の庭には、確かに、向日葵が咲いているのですが、何故【 向日葵の咲かない夏 】なのか?

まず、作中のある人物の発言から、向日葵は、そのまま【 向日葵 】を指しているのではなくて【 神様 】を意味しているのではないか、というのは、まぁ、推理という程のものでもありませんが、要するに【 向日葵の咲かない夏 】とは【 神様のいない夏 】という意味になるわけです。

しかし、そうなってくると、その【 タイトル 】の意味、これは、本書を最後まで読んだ読者からすれば、非常に【 重い 】ものだということに気づかされます。

実は、この小説、一見、ファンタジックな風を装いながら、結局は【 神様なんていないんだよ 】ということを、伝えているわけですね。

そして、この物語における【 神様の役割 】は、、、いえ、このくらいにしておきましょうか。

ともかく、そういう意味でも、個人的には、かなり好きな小説なので、改めて、一読を、オススメします。


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Last updated  2016.07.26 00:17:27
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