キングオブコント2011
先日のキングオブコントは本当につまらなかったです。全体的にネタが面白くなかったことに加えて、1巡目のネタで、ロバートが940点を超える高得点で2位以下を大きく引き離してしまったため、2巡目のネタを見るまでもなく、優勝の行方が決定的となり、ハラハラドキドキ感もなし。結局、2巡目のネタでもロバートは900点を超えてぶっちぎりの優勝。しかし、このロバートの高得点には、どうも納得できない。元々、ロバートのコントは、ドタバタ騒いで、自分達が楽しんでいるばかりで、あまり好きじゃありません。シュールというのとも違うし、緻密な計算みたいなものもあまり感じられない。まるで高校生が文化祭で出し物をやっているような感じで、小さな子供や小学生が喜ぶようなレベルとしか思えないのですが、この高得点。この流れを見ていて、第1回目にバッファロー吾朗が優勝した時のことを思い出しました。どう見ても、初めからロバートを優勝させようとしている空気がありあり。芸人が他の芸人を評価する時によく言うのは、視点や設定などの意外性に驚いたとか、あのボケは思いつかないとか、自分はあそこまで徹底してバカなことはできないとか・・・どうしてもお笑いに対する評価として、一般人と芸人との感覚のずれを感じるようなものばかり。確かに、芸人だったら、他人のネタを見て、感心したり、刺激を受けたり、勉強になったりすることはあるのでしょうが、一般の人がそれを見て面白いと思うかどうかとは全く別の問題。同じ物を見ても、ただ単にバカバカしいとか、下らないという風に感じる人もいれば、バカバカしいけど笑えるとか、下らないけど面白いという風に感じる人もいるはずで、審査員として参加する以上は、公平な目というか、一般人の平均的な感覚で審査をして欲しいと感じました。万人受けしそうなネタと言えばTKOでしたが、ツッコミが物足りず、オチが今一つ。途中までは笑えるところがあるのに、オチが弱いから印象が悪く、点数が伸び悩んで下位に沈みました。鬼ヶ島は1本目がそこそこ面白かっただけに、2本目が同じような設定のネタで飽きられて点数が伸びなかったのが残念。2700は彼らのネタの中では分かり易く、面白い2本をチョイスしてきたと思ったのですが、ロバートの点数に追いつくことはできませんでした。ツボにハマれば笑ってしまうのでしょうが、評価が別れるネタだったかも知れません。トップリードは笑い所はあるのですが、細かいところまで作り込まれていて、お笑いのコントというよりは、コメディタッチのドラマみたいで、最後まで見終わると、ついつい納得してしまう感じ。このような大会での評価は難しいかも。インパルスとモンスターエンジンは、それぞれの特色を出していてそれなりに笑いを取っていましたが、爆発力が足りず、点数はそこそこ。ちょっと残念な結果でした。ラブレターズは、芸歴も浅く、まだまだこれからといったところですが、可能性は感じました。純粋に今回のネタだけで評価すると、個人的にはロバートよりは2700の方が上だったような気がするのですが・・・それに、一般的な感覚から言うと、正当派のインパルス、トップリードそしてモンスターエンジンは、もう少し評価されてもいいと思います。芸人が審査する限り、今回のような結果になるのは仕方がないことで、この大会はそういうものだと割り切って見るしかないんでしょうね。