ありがとう。
クロさんは旅立って行きました。10月6日、午後9時を少し過ぎた頃でしょうか。ちゃんと時計を見る事はできなかったので、午後9時06分にしよう。“9”と“6”で“クロ”だから。その日は病院の日でした。お昼前に連れて行って、輸液と、3,4日前から目やにと鼻水がひどくなってたので診てもらいました。目やにはひどくて、すぐに目が開かなくなるほど出てきてました。瞬幕(体調が悪い時に出てくる目の白い幕みたいなやつ)もだいぶ出てきてて、風邪のウィルスが入っちゃったのかと思って先生にきいてみた。それもあるかもしれないけど、これは歯からきてて、簡単に言うと腐ってきてると言われた。目やにを拭いてもらって目薬をだしてもらった。病院から帰るとしばらくは落ち着いていたのですが、だんだん口をパクパクするようになりました。私が少し目を離すとヒーターの前にぴったりとくっついて横になってる。めちゃくちゃ熱いはずなのに、温風の出るところにくっついてる。ヤケドしてはいけないと思って離してやる。でもまた動いてぴったりとくっつく。寒いにしても、手をつけると「熱っ!!」ってなるくらいなのに。ずっと口をパクパクさせて、息がしにくそうだった。流動食を与えた。ものすごく嫌がった。お部屋に入れてみたけど少しすると出てくる。フラフラなのにどこかに行こうとする。でもすぐに倒れて横になったままになった。コーナンで酸素ボンベを何本か買ってきてクロさんに吸わせてみた。あまり効果はなかったみたいだけど続けた。落ち着かせようと撫でながら声をかけていた。ゆ~っくり、ゆ~っくりね~。くうちゃんは大丈夫やからね~。本当に大丈夫だと思ってた。クロなら乗り越えられる気がしてた。午後8時半を過ぎたぐらいかな。口内炎の薬とペットチニックなど混ぜたものをあげなくちゃなと思ったけど、苦しそうだし…。でも薬はあげたいし、流動食もまだ2回しか与えてないからあげたかった。よし、あげよう。衰弱が進むのが怖かった。先に薬のシリンジを口にいれてゆっくり飲ませた。あれ??ぜんぜん嫌がらない。抵抗する力もなくなったのか?ゴクッと喉が動いた。よし、次は流動食。口にいれてもぜんぜん抵抗しない。喉につめてはいけないと思ってふにゃふにゃの体を起こして、ゆっくりいれた。よし、飲んだな、と思ったら、クロの動きがフッと止まった。うそ…。慌てて横に寝かせて、体をゆすりながら名前を呼んだ。反応がない。起こしてみてもぐったりしたまま。手が震えてパニックになった。横にして酸素ボンベをあてて、気道をのばして体をさすって名前を呼び続けた。ケホッと言ったので必死で名前を呼んだ。となりの部屋にいる一緒に住んでるNさんを呼びに行って「動物救急病院」に電話をしてどうしたらいいか聞いてもらった。その電話をしている間に「ケホッ」と何秒おきかに言ってたのが、だんだん間隔が長くなった。そして私の手の中で何も言わなくなった。それでもあきらめられなくて何度も胸をさすって名前を呼んだ。Nさんが戻ってきてティッシュを口に突っ込んで詰まったのをとるように言われたけど、私は混乱して訳がわからなくなってた。Nさんが口にティッシュを入れたけどもうぐったりしていてダメだとわかった。「これはもう、あかんわ…」と言われて私は気が狂いそうになった。自分のせいだ、なんで流動食なんか…って思ったら、この現実がすぐに受け止められなかった。まさかこんなに突然、別れが来るなんて。もう少し一緒にいられると本気で思ってたのに。Nさんは、「綺麗にしてあげよう。」と言って洗面器にお湯をくんできてくれた。「自分のせいやなんて言ったらクロが心配するよ。クロはきっとありがとうって言ってるよ。」って言われて少しだけ心を落ち着かせることができた。そして、クロの体を拭いて、爪を切って、アゴに付いた流動食の固まりも取って、またたび入りのブラッシングスプレーをかけて綺麗にブラッシングした。毛並みは綺麗で、病気とは思えないほどだった。口の中も綺麗にしてやろうと開けてみると歯茎は所々赤く血がにじんでいた。痛かっただろうね。目を閉じてあげようとしたけどもう閉じなくなっていた。半開きで笑ってるようにも見える。よかったね、これで病気から解放されたんやね。おつかれさま。後悔することは山ほどある。クロに申し訳ないことをたくさんしたと思う。でもそんな事を言っていたらクロは安心して虹の橋を渡れない。今はクロがお空の上で、病気も苦しみもないところで、お友達と仲良くひなたぼっこでもしてる事を想って、私も笑っていなくてはいけない。だからクロに“ありがとう”と言ってお別れしました。クロさんハウスを作っていたダンボールがあったので、綺麗なバスタオルに包んでからダンボールに納めました。前の日に届いた、キャットニップ入りの抱きまくら(ほんとはケリケリするおもちゃ)を気に入ってくれたのでそれも抱かせてあげました。その日はお布団のとなりに置いて一緒に寝ました。翌日、お花と線香を買ってきて小さな祭壇を作った。そしてクロに手紙を書いた。お花と手紙と、好きだったカリカリを入れて、あっという間にお迎えの時間がきた。7日、午後4時半過ぎ、火葬車に来ていただいて6時半過ぎに帰ってきました。キャットニップ入りの抱きまくらも入れたので、なんだかいい匂いがした。扉が開いて見ると小さくて細い骨になっていた。送る時は涙が止まらなかったけど、帰ってきたら不思議と心が穏やかになっていた。ああ、これでクロはもう病気じゃないんやって思った。遺骨は悪かったところが黒くなるというけど、クロの内蔵はほとんどが黒くなっていた。骨ももろく、歳をとっていたのか、薬などの影響でこうなる場合もあるそうです。とっても穏やかな気持ちでくうちゃんの骨を拾いました。よくがんばったね~って言いながら。四十九日を過ぎるまではお家にいてもらって、その後はまた考えようと思います。やっぱり、お骨さんになってもいてくれるとなんだか安心するんですね。元気な時に大好きだった“かつお節”をたっぷりかけたご飯をあげました。もう好きなもん食べていいんだからね~。クロさんがうちに来て、18日でちょうど1年になるところでした。たった1年しか一緒にいれなかったけど、クロはこの1年をどう思ってるのかな。楽しかった~って思ってくれてるといいな。私はクロに出会えたことを本当に感謝しています。クロと一緒に暮らせてよかった。ほんとはもっともっと長く、もっといっぱい幸せにしてあげたかったけど、私はクロにいっぱい幸せもらったよ。ほんとうにありがとう。そして、私たちのことをいつも心配してくれて、あったかいコメントをたくさんいただいたり、たくさんの方々がこのブログを見てくださっている事、私には宝物です。本当にありがとうございます。たくさんのパワーをもらって、またがんばっていきたいと思います。たくさんの出会いに、ありがとう。=*=*=*ポチっとしていただけたらうれしいです*=*=*=