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テーマ:サッカーあれこれ(19780)
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またしてもサッカーの話題である。
今日は欧州チャンピオンズ・リーグ準々決勝、マンチェスター・ユナイテッドVSレアル・マドリーの一戦を大学のパブで国際関係論の修士に通うR太郎君と観戦。 欧州では、サッカーをスタジアムで観戦する以外に、このパブで酒を飲みながら観戦するスタイルというのが定着している。 これは非常におもしろい。 パブ内のワイド・スクリーンに映し出されるテレビ中継を観て、酒を飲みながら、スタジアムいるのと全く同じように、ひいきのチームのユニフォームを着て、同じように大声を出したり、サポーターズ・ソングを歌ったりして応援するのである。 そのおもしろさは、文章ではとても伝えきれないのだが、 私は昨年「W杯イングランドVSアルゼンチン戦」をおらが街のパブに決死の覚悟で潜入、酔っ払ったおやじやあんちゃんと大騒ぎをして以来、はまっている。 さて、試合だ。 欧州チャンピオンズ・リーグの説明は、簡単ではないので別の機会にするとして、要はヨーロッパの各国リーグの優勝チームや2,3位のチームを一同に会してヨーロッパチャンピオンを決めようという大会である。 メンバー発表。 マンUはベッカムがまたもスタメンから外れている。故障は完全に治ってないのか? スコールズもはずれてる?絶好調だったはずなのに。あれあれ、そのかわり故障上がりのベロンが起用されとるわ。 レアルはラウルが虫垂炎で欠場。 その代わりスタメンに抜擢されたのが、スティーブ・マクマナマン。元イングランド代表。 かつてはイングランドの左サイドMFに定着していたマクマナマンだが、レアル移籍以降は出場機会が激減。コンディションも崩したのか、イングランド代表からもはずれ、W杯出場を逃した。 私が最後にマクマナマンを観たのは、W杯予選イングランドVSギリシャ戦。その日の彼はもうへろへろで、どうしようもなかった。 今日はどうか? チャンピオンズ・リーグの準々決勝はホーム&アウェーの2回戦で行なわれる。先週はレアルのホームで行なわれ、3-1でレアルが勝った。マンUが準決勝に進出するには、今日2-0か3点差以上で勝たなければならない。 試合開始。 60000万人のサポーターが応援するマンUのホーム、オールド・トラッフォード。しかし圧倒的な声援を受けたマンUの気合は空回りする。 前半12分。ジダンを起点にして、グティが絶妙のパス。そこにトップスピードで走り込んだロナウドがそのまま蹴り込んでゴール!1-0レアル、リード。 これでマンUは4点取らなければ敗退が決まる。。。。。 かたや余裕の出たレアルはジダンを中心に華麗なパスワークを見せる。マンUはなかなかボールを奪えない。もはやこれまでか。。。 パブ内の一部の客が歓声をあげる。 そう、ここは大学内。普通の街のパブと違って、ラテン系留学生もいるのだ。 しかしおまえら、イギリスにお世話になっとるんだろうが。少し静かにせんかい! しかし、こてこてのイングランド・サッカー、マンUは泥臭くボールを追い続ける。レアルに翻弄されながらも、ついに前半終了間際、チャンスが来た。 ペナルティーエリア内、右サイドからスールシャールがディフェンダー、ゴールキーパーと交錯しながら、パスを通す。それを走りこんできたヴァン・ニステルローイがゴールに飛び込む。ゴール! 1-1同点。 パブ内大歓声! これまでラテン系学生の遠慮ない応援に押され、ストレスのたまっていたイギリス人の喜び大爆発だ!! 後半。まだまだマンUにチャンスあり、と思っていると、 ありゃりゃ? 後半開始5分。またロナウドだ。今度はジダンのスルーパスに走り込んでゴール前でフリーになり、2点目ゴール!! 一部の人を除いて、パブ内しいいいいい~~~ん。 しかし、マンU、いかにも頑固なイングランドのあんちゃんたちは、あきらめるということを知らない。 その直後、攻撃に移り、ゴール前に攻め込む。 レアルのオウン・ゴールを誘い、同点。2-2! うおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~!!!! しかし、またしてもロナウドだ!! 豪快なミドルシュート。ゴール!3-2。 ロナウド、ハットトリック。 すごすぎる。 圧倒的存在感と実力を見せつけて、ここでロナウドお役御免。 逆に、マンUはベロンに代えてベッカム投入。 残り30分で4点取らないといけない状況での登場だ。 故障上がりでコンディション不良と思われていたベッカムだが、これが切れている。 ボールをキープし、ドリブルで駆け上がり、正確なクロスをゴール前に上げる。スタメンを外れたのは何が問題だったのか? R太郎君は「ベロン、だめっすね」と試合中なんども指摘していた。私も同感だった。 後半26分。マンUは右斜め45度、約25メートルの“ベッカムエリア”でFKを得る。 ベッカムのシュートはカーブを描いてゴール!3-3。 レアルのGKカシージャスも一歩も動けない。ゴールの瞬間、苦笑しながら両手を挙げるしかなかった。「どうしようもないよ」と言ってるようだった。 更にベッカムは終了間際、ゴール前のこぼれ球に飛び込んでゴール!!4-3とマンU逆転。 パブ内のラテンの奴らが静かになった。 こいつらは攻めてるときは調子がいいが、守りにはいるととたんに静かになる。 最後に、ロスタイム。再度FKを得たベッカムはゴールをかすめるシュートを放つ。おしくも外れたが、ベッカムは後半からの出場であわやハット・トリックの大暴れだった。 結局これで試合終了。マンUは勝利したが、2試合合計の得点がレアル6-5マンUとなり、レアルの準決勝進出が決まった。 大変白熱した試合だった。 余裕のあったレアルが流した側面もあるだろう。 レアルとマンUには得点差以上にチーム力の差があったように思える。 しかしながら、最後まで全くあきらめずゴールを目指し続けたマンUの精神力には感服した。 これぞ私の惚れたイングランド・サッカーである。 最後に、わが愛するイングランド代表のために書こう。 スティーブ・マクマナマン。 今日のパフォーマンスは非常によかったと思う。 一皮向けたのではないか? 今日の彼なら、イングランド代表復帰もあるのではないか。 ほとんどの選手が国内リーグに所属するイングランド代表では、彼のレアルでの厳しい経験がもたらすものは大きいだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2003年04月25日 16時29分15秒
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