かみぽこぽこ。

『ロンドン同時テロ：４５人死亡、負傷者は１０００人以上に

英国ロンドン中心部で７日朝（日本時間同日夕）、
ほぼ同時刻に地下鉄路線内３ カ所で爆発が発生し、
さらに別の場所でバス１台が爆破された。
朝のラッシュ時と重なり多数の死傷者が出た。
国際テロ組織「アルカイダ」の関連組織を名乗るグループが同日、
ウェブ上で犯行声明を出した。

ブレア英首相は「明らかなテロ攻撃だ」と述べ、
同時爆破テロと断定した。

英グレンイーグルズでは主要国首脳 会議（サミット）が開催中で、
６日には２０１２年五輪開催地がロンドンに決まったばかり。

事件を受け、欧米各国は警戒態勢に入った。

◇アルカイダ系組織が犯行声明
　
サミット期間中、主催国で大規模テロ事件が起きたのは初めて。

英政府当局によると、最初の爆破は午前８時５１分、
リバプールストリート駅近くで発生。

５分後にラッセルスクエア駅－キングズクロス駅間、
その２１分後に エッジウェアロード駅で停車中の地下鉄車両内で起きた。

同９時４７分にはタビストックスクエアで２階建てバスが爆破された。
一連の事件は１時間以内に起きた。

リバプールストリート駅は英国の金融街の中心部にあり、
英経済の中枢も標的になった形だ。

ロンドン警視庁は、地下鉄路線内の３カ所で
計３３人の死亡を確認したと発表した。
英スカイテレビは四つの現場で死者は少なくとも４５人、
負傷者１０００人以上と報じた。
警察当局は、事前の犯行予告や
事後の犯行声明は受け取っていないと述べた。

ＡＰ通信は７日、テロ対策担当の米政府当局者が、
同時爆破テロの計画性の高さなどは
アルカイダの手口に共通すると語ったと報じた。

ブレア首相は７日、サミットに出席した主要国首脳らとともに
「野蛮な攻撃」と非難し、団結してテロと立ち向かうとの緊急声明を発表した。
ブレア首相の後ろにはブッシュ米大統領、中国の胡錦涛国家主席、
シラク仏大統領らが並び、結束を示した。

ブレア首相は同日午後、テロ対策の陣頭指揮にあたるため、
サミット出席を中断してロンドンに戻った。

ＡＦＰ通信によると、ブッシュ米大統領は記者団に
「対テロ戦争は続いており、我々はテロリストに譲歩しない」と述べ、
米国内で警戒態勢を取るよう指示したことを明らかにした。

在ロンドン日本大使館当局者によると、
日本人が事件に巻き込まれたとの情報はないという。

毎日新聞　2005年7月7日　20時54分　（最終更新時間　7月8日　2時45分）』

うん。。。

2012年ロンドン五輪開催が決定し、
スコットランドでサミットが行われるその時に、
ロンドンでテロが起こってしまった。

インターネット上の記事には、
爆発事件のあった場所で、
救出される犠牲者の写真が載っていた。

本当に可哀想にと思う。

英国人という人たちは、
少なくとも庶民は私の知る限り
本当に穏やかで悪意のない人たちだ。

見知らぬ人でも道で会えば
にこやかに挨拶を交わすし、
混雑した地下鉄で体がぶつかれば
「ごめんなさいね」
と言い合うのが普通だ。

そんな英国の穏やかな人たちが
テロの被害に遭うということは
心から悲しいと思う。

それにしても、私は昨日
本業の関係でインタビューをするため、
ロンドンに行っていた。

かみぽこカーで行ったわけだが、
爆発のあったエッジウェア･ロードと
キングス･クロスの間にある
ユーストンの駐車場に車を入れた。

昨日走ったA５０１という大通りは
今日大混乱だったのだろう。。。

それと、五輪決定の瞬間に
たまたまトラファルガー広場付近を歩いていて
狂喜乱舞する人々を見ていた。

テロが1日早かったら、
この大群衆がテロの標的だったかもしれない。
ぜんぜんしゃれになってない。。。

ところで、私はかつて
こんなエントリーを書いた。
「宮城県警報償費問題：浅野知事と県警、双方に言いたいこと」

宮城県の浅野知事を厳しく批判したわけだが、
ここで私は英国の警備体制について触れた。

ロンドン市内やヒースロー空港などに、
自動小銃を構えた警官等がうろうろせず、
非常に穏やかな雰囲気を保っていること。
それでいて、テロが起きないこと。

その背景には、
網の目のように張り巡らされた
情報網によって、
テロを水際で防いでいる
という現実がある。

物騒な警備の見えない
平穏な街の裏には、
すさまじい数の人間が
テロリストの疑いありとして
検挙されているわけだ。

それはともかくとして、
少なくとも表面的には
ロンドンという街は、
他のヨーロッパの街のように、
街中に自動小銃を持った警官がいるような
物々しい雰囲気がなく、
とても落ち着いていたわけだ。

ただ、水際で防ぐことができず
実際にテロが起きてしまうと
もう表面的に街の平穏な雰囲気を保つなどと
なりふり構ってはいられないかもしれない。

私の好きなロンドンらしさは
消えてしまうのかもしれないね。

それにしても、
正直よくわからないのが、
これまでテロを
完璧に水際で防いでいたのが、
なぜ防げなかったのかということだ。

それも、なんでサミットや
五論開催地決定という時期に
テロを防げなかったのだろう。

こういうビッグ・イベントが
重なる時期だからこそ、
テロリストが狙ったと言えるけど、
逆に言えば、守る側からすれば
厳戒態勢を敷いていたはずじゃないのか？

そんなことを考えていると、
イスラエルから
親友かわぽこが電話してきた。

ロンドンの友人たちを心配して、
いろいろ電話しているが
ずっとつながらないらしい。

ようやくつながったのが
ロンドンから離れたところに住む
私だったらしい。

かわぽこによると、
今回のような同時多発のテロは、
イスラエルでは考えられないことらしい。

常に厳戒態勢が執られているからだ。
イスラエルでのテロは単発の自爆テロが多く、
同時多発はありえないとのこと。

かわぽこ曰く、

「ロンドンでは今まで何も起きなかったけど、
イスラエルに比べるとテロ対策が明らかに甘い。

だから、サミットで
スコットランドの警備に人を取られると、
ロンドンが手薄になって
その隙をテロリストにつかれたんだろうな。」

なるほどね。。。

とにかく今は、
お亡くなりになった方のご冥福を祈り、
お怪我をされた方の1日も早い回復を
祈りたいと思います。

あと、普段このブログ・メルマガを
見てくださっている方々でしょうか、

「ご無事ですか？」

というメールを何通もいただきました。
これはちょっとびっくりだったのですが、
お会いしたこともないのに、
私のことを心配していただいくなど、
本当にありがたく思いました。

それでは、また。