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さて、「英国留学回想録」。
今日から新しい章に入ります。その名もズバリ 「鍛えられる。」 で行きます。 そう来なくっちゃって感じでしょ。(笑) 第一回は 「プレセッショナル・コースの英語教師」。 (2000年8月) 私は何度も何度もここで書いてるのだけど、 本当にこの留学では人との出会いに恵まれている。 この「鍛えられる。」というのは、 一言で言って、 「リチャードという英語の先生に」鍛えられる ということだ。 このリチャードという先生と出会ったことの幸運は、 もしかしたらこの留学の 最大のキーポイントだったのかもしれない。 なぜ、そう思うかというと、 プレセッショナルコースというものは、 英語の先生のレベルが非常に不揃いだからである。 これはうちの学校だけの話ではなくて、 どこのプレセッショナルやサマースクールでも同じだと思う。 こういう英語コースというのは、 大学院留学への準備コースだから、 先生というのは少なくとも修士を持っている人でないと務まらない。 英語を話したり書いたりできるだけでなく、 大学院での勉強というものがどういうものなのか、 理屈だけでなく体験として知っている必要があるからだ。 ところが実態は、 英語の先生とは名ばかりの、 ただ英語をしゃべるというだけの人が 先生をやっている。 英国の大学にとって、 大学院への海外からの留学生というのは、 貴重な収入源である。 従って、学校が正規に雇用している英語の先生の 労力の許容範囲をはるかに超える数の学生数を プレセッショナルコースに参加させる。 こうなると、学校はこの期間だけのアルバイトを雇うしかない。 うちの学校の周囲には、 英語で飯を食いつないでいる パートタイマーの先生がゴロゴロいる。 定職を持たず、短期的に学校などに雇われる仕事をかき集めて、 食いつないでいる人を、私はたくさん知っている。 私のリーディングとライティングの先生、 リチャードも、すでにどこかで書いたが、 パートタイマーだった。 しかし、彼はパートタイマーと言っても、 うちの学校の修士を出て、PhDに上がった 現役の政治・国際関係学部の学生だった。 しかも、学生と言っても、 私とたぶん歳はあまり変わらない。 彼は大学院に入り直す前、 いろんな国で英語教師をしていた。 従って、外国人に英語を教えるときのポイント、 それも各国別にどこがポイントかを知っていた。 例えば、日本人だったら冠詞。 aとかtheとかが日本語にないから、 苦手であるとか、 タイ人とかラテン系の苦手な発音とか、 そういうことをよく知っていたのである。 もちろん現役のPhDだ。 専門分野の知識と大学院での勉強のやり方については プロである。 ちなみに、彼は背が低く短足で少し腹も出ていたが、 顔はブラピ系で、その情熱的な授業スタイルから 女性陣からすごく人気があった。 どうでもいいことだが。。。 冗談はさておき、 繰り返すが 本当に彼が私の先生だったのは 大きかったと思う。 他のクラスにいた人の話を聞くと悲惨だ。 例えばプレゼンテーションの練習をクラスでした時、 とにかく内容がどうだとかの指導は一切なく、 プレゼンを始めるときに 「OK!」 と大きな声で言ってないとやり直し。 「OK!」だけを5回も言い直しさせられたとか。。。(苦笑) 授業に先生が映画のビデオを持ってきて、 今日はこれを観て感想を書けというだと。 で、その映画が始まってみると なんとスペイン語の映画だったと。 なんですか、これ? 英語の字幕を読み取る練習ですか?? とか。。。(苦笑) やたら同じところだけを繰り返し繰り返し聞かせて、 「わかったでしょ?まだわかんない??じゃもう一回聞いて」 と20分近く繰り返して、 誰もわからず最後に先生が言った答えは、 「彼は『He does not』と言わずに 『He don’t』と言ってたでしょ。すごいでしょ。 英国人でもこんな間違いをするんですよ。 皆さん自信持ちましょー!」 はいはい。。。(苦笑) まあ、想像を絶するような話をたくさん聞いたのだが、 リチャードに関してはこんなことは全くなく、 実に本格派の英語教師だった。 鍛えられました。 他のクラスがボケまくってる間に、 我がクラスでは、リチャードの出す宿題の山に ひえええええええええええええええええー っという絶叫に近い悲鳴が毎日上がっていたのである。(涙) その様子は来週から書きます。 こうご期待。(苦笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年05月04日 21時54分10秒
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